1.北海道の自治のすがたの確立のために
(1)道行財政改革の進め方
@道の行財政改革は、苦しむ道民や地域に痛みを与えるものであってはならない。一律大幅削減一辺倒ではなく、弱者や条件不利地域に配意し、道民生活への影響を極力抑え、経済再生・雇用創出を導き出すように取り組むこと。
A2ヶ年の緊急対策が破たんし、さらに4ヶ年の緊急対策を講じるとしているが、道民の理解・納得・協力を得るためには、道民との約束、公約が果たせなかったこと、対策破たんの責任、検証を明らかにすること。
B地方財政を圧迫し続ける国に対して、地方交付税の復元、直轄負担金の速やかな廃止、中央集権と非効率の典型である特定財源制度の抜本見直し等を求めること。
C大型公共事業、関与団体、各種基金等の道の事業・施策の徹底した見直しを行うこと。
(2)地方分権の進め方
@真の地方分権実現のために、国・都道府県(道州)・市町村の役割分担、権限・税財源のあり方等を明確にする地域重視の「北海道の自治のすがた」を道民や市町村とともにつくりあげること。
A支庁制度改革、出先機関等の見直しは財政削減の観点のみではなく、施策効果発揮の観点を重視して進めること。道が地域行政で果たす役割を明らかにし、産業振興、医療等の地域が直面する深刻かつ広域的な課題に道が責任を持って対処する機能を持つために見直すべきであり、道の行財政運営の都合押し付けによる拙速な対応を避けること。
B市町村が取り組む広域連合・広域連携等多様な自治のあり方を認め、基礎的自治体(市町村)の機能強化への道の支援を拡充すること。
C各種施策実施に際し、地方負担を伴う措置を行う際には、地方側との事前協議、十分な財源的措置を前提とするよう国に求めること。
(3)地域への支援
@地方公共団体財政健全化法の具体化に際し、地域における病院事業、国保事業、下水道事業等の実態、経緯を十分に踏まえ、こうした経緯等に基づく対応を国に求めること。
A財政再建団体となった夕張市では、市職員の大量退職等によって行政機能の維持が危惧されている。地域の崩壊を防ぐため、行政機能維持、行政サービス確保を支援すること。
B旧産炭地域における、閉山対策事業、産炭地域振興対策事業等について、地域実情に応じた地域振興対策、支援措置を道が責任をもって進めること。
(4)全国・世界への貢献
@洞爺湖地域で開催される先進国首脳会議(サミット)に向けて、本道における環境保全の取り組み、北方領土返還、アイヌ文化等を世界に発信する取り組みを行うこと。
A地球温暖化防止のため、本道の特性を活かして、森林の育成、自然エネルギーの活用、省エネ・新エネの技術開発等を積極的に推進すること。
2.地域で安心して暮らし続けるために
(1)医療・福祉基盤の安定確保
@極めて深刻となっている医師、看護師や薬剤師等の医療スタッフの偏在・不足に対応するため、養成・確保への対策を強化すること。地域医療機関の再編にあたっては、地域の意向を十分に踏まえつつ、道および支庁が責任を持って地域事情に応じた対策に参画、地域住民の医療への不安解消に取り組むこと。
A後期高齢者医療制度は、なおも円滑な実施が危ぶまれている。当事者、地域の不安を解消するために、制度の廃止・凍結を含め高齢者医療のあり方を抜本的かつ早急に再検討すること。
B道単独医療費助成、道特定疾患対策医療費助成等について、受診抑制による健康悪化を防ぐ観点等から、拡充・再構築すること。
C障がい者自身や福祉現場を窮地に追い込んでいる障害者自立支援法の抜本的見直しを国に求めること。見直しまでの間、負担軽減措置、障がい児者福祉サービス維持確保のために道としての支援措置を講じること。
(2)地域での安全の確保
@暖房が欠かせない高齢者世帯や障がい者世帯に対応する市町村の福祉灯油制度への道の支援を拡大すること。
A消防広域化について、本道は、面積の広大さ、冬季の積雪寒冷等の特有の条件下にあり、全国一律・画一的な人口基準のみによることなく、住民の安全・安心の保持を最優先として対応すること。
B公共建築物の耐震化を促進するとともに、市町村や民間での耐震化を支援すること。
C在日米軍再編に際しての戦闘機訓練の千歳移転及び矢臼別演習場での米海兵隊の砲射撃移転訓練、民間港湾・空港への寄港・着陸の、なしくずし的な拡大を認めないこと。
(3)教育の機会均等・地域における教育水準の確保
@いじめ等を防ぐためにも、教育水準の維持確保を図るためにも、生徒急減期である今こそ、行き届いた教育が可能な少人数学級編制を推進すること。特別支援教育の強化のために教員の抜本的増員等に取り組むこと。
A学校に通うことが困難な子ども達が増えている。奨学金制度の整備拡充等、経済的就学困難児童生徒への支援措置を拡充強化すること。私学助成における道費助成削減措置を見直し、助成を拡充、保護者負担軽減、教育環境改善に取り組むこと。
B「新たな高校教育に関する指針」の具体化に際しては、教育を受ける権利の阻害や、教育格差の拡大を招くことのないよう対応すること。
3.経済の活性化・雇用を改善し生活不安や深刻な格差を解消するために
(1)安定した雇用の確保とセーフティネットの強化
@本道では雇用回復が全国に比べ大きく立ち遅れ、しかも、労働条件が不安定で劣悪な非正規型の雇用が増えている。関係団体と協力し、労働条件における均等待遇の実現や、最低賃金大幅引上げ等の措置を講じながら、雇用を確保すること。
A季節労働者の特例一時金の50日への復元を国に求めること。建設・季節労働者の冬期雇用を、公共事業の平準化や森林管理の冬期施行等を講じ道が率先して推進すること。
(2)地域重視の経済活性化
@地域資源であり、本道の優位性である「食」や「環境」関連産業の振興等で経済活性化を進めること。道内各地域の特性を活かし、地域間格差が生じないよう実効性の高い振興策を講ずること。
A石油価格急騰によりコスト上昇が著しい運送業、農林水産業をはじめとする産業界への支援を進めること。
B建築基準法改正に伴う建築物の着工減少対策を講じること。
(3)農林水産業の強化発展策
@道産食品の「安全・安心フードシステム」づくりの推進や、食品履歴情報(トレーサビリティ)実施食品の拡大等での道産食品の安全・安心強化に取り組むこと。こうした優位性を生かして道産食品の移輸出を促進すること。
A食料自給率向上、地域社会維持再生のためにも、経営安定対策については、現状の大規模農家への集中一辺倒ではなく、農業者・農村を支える「戸別所得補償制度」への転換を国に求めること。「品目横断的経営安定対策」は、農家所得をさらに押し下げ、農業者の生産意欲減退を招く原因ともなっているため、早急な制度見直しを行うこと。
B農業や関連産業、地域経済に壊滅的な打撃を与えることが懸念される、日豪EPA(FTA)交渉においての農畜産物関税の撤廃を阻止すること。
C牛海綿状脳症(BSE)の発生原因究明、迅速診断法確立等の対策を推進すること。国の責任での全頭検査継続を求め続けること。米国産牛肉の徹底したリスク管理を国に求めること。
D道産材利活用、森林バイオマス等を促進すること。財源確保のために森林環境税の検討を加速すること。森林所有者の森林整備への取り組み支援を強化すること。
E森・川・海を通じた水産資源回復事業を推進すること。「新漁業経営安定対策」の実効性の確保や、水産業・漁村を支える抜本的な所得補償制度の制定を国に求めること。
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