民主党北海道(鉢呂吉雄代表)、民主党北海道選出国会議員会(峰崎直樹会長)、北海議会民主党・道民連合議員会(伊藤政信会長)は、2008年度予算編成等に向けた中央省庁への要望・提言行動を8月1〜2日に実施した。
北海道が当面する課題について、参院選で示された民意も踏まえて解決に取り組むよう求めた。
要望内容は以下の通り。
<外務省>
1.サミットについて
来年7月に開催される「北海道洞爺湖サミット」に際しては、北海道の環境保全の取り組み、北方領土問題、アイヌ文化等を世界に発信する機会と捉えた取り組みを行うこと。
開催地決定の遅れもあって、準備期間は、残すところ1年間を割り込んでいる。会議の円滑な運営に向けた準備に万全を尽くすとともに、地元財政負担に対する必要な財政措置を講じること。
<農林水産省>
1.食の安全・安心について
苫小牧市の食肉加工卸会社「ミートホープ」による牛肉偽装等の事件は、通報に対する対応の遅れ、立ち入り検査の不十分さ、さらに国と道の間、国と道双方の内部での連携が十分でなかった等の行政の対応の不備もあり、食品の安全・安心への信頼を根底から揺るがしかねない深刻な事態となっている。こうした事態に鑑み、食の安全・安心を確保し、食への信頼を回復するために、関連する法律や行政体制の整備を速やかに進めること。
牛海綿状脳症(BSE)については、国民の食の安全・安心を第一にする観点から、原因究明に引き続き全力をあげるとともに、全頭検査体制を維持し、自治体が行う全頭検査への財政措置を継続すること。米国産牛肉の徹底したリスク管理を行うこと。
2.WTO交渉、日豪EPA交渉等について
WTO農業交渉においては、農業・農村が果たす多面的機能の発揮や食料主権の確保を図るため、多様な農業が共生・共存できる農業モダリティを実現するよう確固たる交渉姿勢で臨むこと。上限関税の設定に断固反対するとともに、重要品目については十分な数を確保し、米や小麦、でん粉、雑豆、砂糖、乳製品等の重要品目に係わる適切な国境措置を堅持すること。国内農業の維持を可能とする関税率水準の設定や関税割当、国家貿易体制の堅持、特別セーフガードの維持などの国境措置を確保すること。「緑の政策」の要件緩和など国内支持政策に関する適切な規律を確保すること。また、水林産物についても、現行関税水準の維持、コンブ等に係わる水産品目IQ制度を堅持すること。
日豪EPA交渉においては、農業や地域経済・社会に及ぼす影響を十分に検討し、米や麦、牛肉、乳製品、砂糖等の重要農畜産物を関税撤廃の対象から除外するなど適切に対応すること。
3.農業経営安定対策について
「食料・農業・農村基本計画」に基づく経営安定対策等の展開にあたっては、わが国における今後の食料自給率向上や安全・安心な食料の安定供給等に大きく寄与する北海道の農業・農村の実情を反映した実効性のある施策を講じること。
食料自給率向上、地域社会の維持再生のためにも、経営安定対策については、現状の大規模農家への集中ではなく、より多くの農業者を支える「戸別所得補償制度」に転換していくこと。
4.漁業経営安定対策について
国の「新しい漁業経営安定対策」の導入にあたっては、各海域で多種多様な漁業が営まれているわが国漁業の実情に応じた対象者要件の設定等を行うこと。
5.森林整備の促進について
北海道の森林面積は全国の4分の1を占めるが、森林所有者の施業意欲減退や林業就業者の減少・高齢化等により、森林の荒廃も生じている。
地球温暖化防止に向けた森林吸収源対策の確実な推進を目的とする新たな財源の確保と地方負担を軽減する財源措置を充実すること。
<総務省>
1.地方財政について
国と地方の税財政改革は、地方分権推進、地方財政確立、地域格差是正の観点で進められるべきものだが、この間の推移は、国の歳出削減の観点からの地方財政圧縮が続いている。このため、財政運営が窮地に追い込まれる自治体が相次ぎ、地方自治や公共サービスの基盤を揺るがしかねない状況となっている。今後も、自治体間の財政力格差がさらなる拡大が懸念されることから、地方交付税が地方固有の財源であることを踏まえ、地方交付税の現行法定率を堅持、地方財政需要を地方財政計画に適切に反映した地方交付税の総額を確保し、財源保障と財源調整機能を堅持すること。
過去の景気対策や政策減税等、後年度に財源措置するとした国の政策的な事業については、国の責任において交付税等の財源を確保すること。
地方財政健全化法の具体化は、地域における病院事業、下水道事業等の実態を十分に把握しながら進めること。
地域医療サービスの確保に重要な役割を果たしている公立医療機関については、安定運営のための財政支援の充実を図ること。
2.地方分権について
地方分権の推進に際しては、国と自治体が対等な関係で協議する場を確保しながら、国と地方の役割分担をしっかりと見直した上で、国による過剰関与・義務付けや枠付け等の見直し等、地方が分権改革の実感を持てるよう取り組むこと。
国の各種施策・制度実施に際し、地方負担を伴う措置を行う場合には、地方側との対等な立場での事前協議、十分な財源的措置を前提とすること。
市町村合併の検討にあたっては、旧市町村合併法下で進んだ合併事例の検証が、その前提となるべきであり、広域連合・広域連携等多様な自治のあり方を認めること。地域の自主性を損なう拙速、強制的な手法は講じないこと。
財政再建団体となった夕張市では、市職員の大量退職等によって行政機能の維持が危惧されている。行政機能・行政サービスの維持への支援方策を検討すること。
3.消防広域化について
消防庁が推進しようとしている消防の広域化については、北海道においては、面積の広大さ、冬季の積雪寒冷等の条件が存在していることから、画一的な人口基準のみによることなく、住民の安全・安心を保持するために、地域・住民の理解を得ながら慎重に対応すること。
また、消防無線のデジタル化について、十分な財政支援策を講じること。
<厚生労働省>
1.食の安全・安心について
苫小牧市の食肉加工卸会社「ミートホープ」による牛肉偽装等の事件は、通報に対する対応の遅れ、立ち入り検査の不十分さ、さらに国と道の間、国と道双方の内部での連携が十分でなかった等の行政の対応の不備もあり、食品の安全・安心への信頼を根底から揺るがしかねない深刻な事態となっている。こうした事態に鑑み、食の安全・安心を確保し、食への信頼を回復するために、関連する法律や行政体制の整備を速やかに進めること。
牛海綿状脳症(BSE)については、国民の食の安全・安心を第一にする観点から、原因究明に引き続き全力をあげるとともに、全頭検査体制を維持し、自治体が行う全頭検査への財政措置を継続すること。米国産牛肉の徹底したリスク管理を行うこと。
2.医療対策について
医師研修制度の変更等の影響もあって、地域医療は危機的な状況にある。医療は、命に直接関わるものであることから、どこに住んでいても安心・信頼の医療が受けられる医療体制を確立すること。
とりわけ、へき地など特定地域、小児科・産科など特定診療科における医師不足は、極めて深刻である。看護師、薬剤師等の医療スタッフの偏在・不足解消のため、抜本的な養成・確保対策を講じること。
また、こうした医療スタッフ不足や診療報酬改定等による、地域医療機関の経営の急速な悪化が、地域医療に対する不安をさらに増幅させている。地域医療持続のためにも、診療報酬の適切な見直しや、不採算であっても維持しなければならない救急医療・高度医療等の機能への補助拡充等を進めること。地域医療機関の再編にあたっては、地域の意向を十分に踏まえた慎重な対処を行うこと。
20年度から開始される後期高齢者医療制度について、円滑な実施、安定した制度運営のため、市町村支援の財政支援措置を含めた対処を早急に行うこと。
3.障がい者自立支援について
障がい者自身や福祉現場を窮地に追い込んでいる障害者自立支援法を抜本的に見直すこと。見直しにあたっては、障がい者が地域で暮らすための環境整備への支援を強化すること。また、見直しまでの間、負担軽減措置、障がい児者福祉サービス維持のために必要な支援措置を講じること。障害程度区分認定においては、従来のサービス水準が確保できるよう配慮すること。
4.雇用対策の充実強化について
北海道等では雇用情勢の回復が全国に比べ大きく立ち遅れている。しかも、不安定で条件が劣悪な非正規雇用が拡大しており、将来的な社会の不安定を招きかねない状況にある。労働条件における均等待遇実現や、最低賃金の大幅引上げ等の措置を早急に講じること。
若年者に対する雇用・職業能力開発のワンストップサービス(ジョブカフェ)の機能強化を図ること。
5.季節労働者対策について
季節労働者に対する施策の枠組みが30年ぶりに大幅に見直された。しかし、北海道では積雪寒冷という特有の気象条件によって、冬季に失業を余儀なくされる季節労働者が、今なお12万6千人を数え、施策の帰趨が地域経済にも大きく影響を及ぼしている。季節労働の完全解消に向け、通年雇用への移行を可能とするための政府所管の公共事業の平準化等の措置等の対策を拡充すること。
北海道あげて取り組んでいる季節労働者の通年雇用化等の取り組みの進捗にも、計り知れない影響を与える、「特例一時金」の削減を行わないこと。
国と地域との新たな連携事業である通年雇用促進支援事業の円滑な実施に向け、地域との連携を密にし、通年雇用化の促進に向け実効があがるよう積極的に取り組むこと。
<文部科学省>
1.義務教育費国庫負担について
義務教育費国庫負担制度の堅持は、未来を担う人材育成という社会の基盤づくりに必要不可欠なものである。しかしながら、義務教育費国庫負担法等の改正により、昨年度から義務教育費の国庫負担率は2分の1から3分の1に引き下げられる等、地方教育財政への圧迫が懸念されている。とりわけ、広大な地域に小規模校が点在し、離島等を含む多くのへき地校を有する北海道においては、教育財政の逼迫が、全国水準との格差や市町村間での格差を広げ、教育水準の低下をもたらしかねない状況にある。
公教育に地域間格差が生じることのないよう、義務教育費国庫負担制度、教科書の無償給与を堅持すること。
学校施設費、就学援助費及び教材費等の充実等、地方交付税等を含む義務教育予算を拡充すること。
2.私学助成について
私学教育の重要性や公立・私立間の納付負担格差等の状況に鑑み、私立高等学校等の経常費助成等に対する財源措置の一層の充実強化を行うこと。
以 上 |