須田 靖子(札幌市手稲区)
(1)知床に対する道の支援策について
○羅臼岳の、し尿対策はどうする。
●使用済みペーパー等の持ち帰りなど登山者マナーの普及・啓発に努める。
○道設置の河川工作物の魚類遡上に関する対応の進捗状況は。
●改良が必要とされた、ルシャ川の治山ダム2基に今年度着手、サシルイ川の治山ダム2基に来年度着手したい。
○訪れる人への情報機能の充実が求められているが。
●斜里町の情報提供機能も備えた道の駅建設を支援、国の世界自然遺産センターにも情報機能の充実を要望している。
○先端部立入規制のルール作りはどうなっている。
●知床国立公園利用適正化検討会議の基本計画に基づき「利用の心得」の作成を進めている。
○環境省は利用調整、林野庁は立入禁止で対立している。道はどう考える。
●先端部の保全と利用の安全確保の中で、適正な利用が図られることが必要。
(2)ナキウサギの天然記念物指定について
○生息状況の変化の見極めはどう進めている。
●生息していると考えられる全市町村に、文化財としての保護に関し、改めて意向確認、その際に生息状況等も併せて情報提供を求めていく。
○指定を求める声をどう受け止めているか。
●道教委としては、学術的に貴重で、生息できる環境が限られており、保護の必要性があると認識する。
○保護を求める団体の要望書がたらい回しされたと聞くが。
●広聴担当で受理し関係部局に周知し、知事にも報告した。
(3)牛乳の消費拡大について
○牛乳が有害との出版物が出ているが。
●日本酪農乳業協会の、科学的な反論取りまとめなどの取り組みと連携しながら、正しい理解を広げたい。
○学校給食用の牛乳は200mlで統一されている。希望者には350mlや500mlの選択肢を設けてはどうか。
●文科省の学校給食標準食品構成表を参考に200mlで実施。牛乳を活用した献立の工夫や、休日・長期休業中の家庭での飲用の啓発などを市町村教委に働きかけたい。
○消費拡大のために新たな商品開発に力を入れるべきだ。
●食品加工研究センター等での技術支援などで利用拡大に取り組む。
○牛乳消費が期待できる菓子業界の振興をどう考える。
●「北の名菓支援事業」などでの新商品開発や販路拡大に努めたい。
<再質問>
(1)知床に対する道の支援策について
○他の山岳のし尿処理にはどう対処する。
●山の特性に応じて、携帯トイレブースの設置、携帯トイレ無料配布などの対策を行ってきた。今後も国や地元関係機関等と連携、対策を取っていきたい。
(2)ナキウサギの天然記念物指定について
○指定、保護に関する考え方は。
●エゾナキウサギは生息環境が限られ自然環境変化に弱い動物であることから、地域を定め、そこに生息する動植物と一体で保護を図ることが効果的な方法と考える。
○指定希望市町村があれば、道も積極的に動くべきだ。
●指定の意向が示された場合は、生息域全域に関係することであり、関係市町村の意向を改めて確認、学術的見地から専門家の意見を聞くなどして対応する。
○たらい回しではなく、一度で用が足りる体制を作る必要がある。
●今回のケースは複数部局に関わる課題なので、広聴事業の総合窓口で受理したもの。今後も、より迅速で、きめ細かな対応に努めたい。
佐々木 恵美子(十勝支庁)
(1)障害者保健福祉施策について
○道は障害者福祉計画で入所施設から地域生活への移行を進めようとしているが、地域生活の基盤が整わない中で、国以上の高い目標を掲げようとしている。
●地域生活移行に必要なグループホームなどの居住の場や日中活動の場などについて計画的に基盤整備を進めたい。
○「地域生活支援事業」を市町村の取り組みだけに任せては、市町村格差が生じると懸念する。道が十分な支援を行う必要がある。
●障害者総合相談支援センターを活用した市町村相談支援体制の立ち上げ支援などを実施、各市町村での事業取り組み状況の把握、情報提供などに努める。
○精神に障害のある方々の地域生活への移行への支援をどう進めるのか。
●退院前から地域生活移行後にわたる相談支援体制充実が重要。精神障害者地域生活支援センターに精神保健福祉士や退院や自立支援のコーディネーターを配置する。
○重度の精神障害者を様々な職種の専門家が地域で包括的に支えるアクト・プログラムがアメリカで進み、国内でも岡山県などで実践例があるが、どう認識しているか。
●精神科医、看護士、作業療法士など多くの職種によるチームが、医療・保健・福祉のサービスを包括的に提供する取り組みと聞いており、有効な対応策の一つと認識。
○精神障害者生活訓練施設である道立緑ヶ丘病院附属音更リハビリテーションセンターでアクト・プログラムの連動を図れないか。
●道立病院の次期計画策定に向けた検討の中で、こうした課題も含め検討したい。
○道の先駆的な施策として保健・福祉・就労と医療機関との連動、活用でアクト・プログラムの実践に取り組めないか。
●他の都府県の取り組み状況なども把握しながら、アクト・プログラムも含め検討していきたい。
○道内民間企業での障害者雇用の状況は。
●厚労省の障害者雇用状況報告では、17年にはじめて7千人を上回った。17年の雇用率は、全国平均の1.49%を上回るものの、法定雇用率(1.8%)を下回る1.63%。
○民間への模範となるべき道の雇用の状況と認識は。
●18年6月時点で290人、法定雇用率(2.1%)に対し2.19%。率先して雇用確保に努めたい。
○4月の障害者雇用促進法改正で、精神障害者に対する雇用対策が強化された。道も促進すべきではないか。
●知的障害者、精神障害者については、適した職種などの課題があり職員として採用が難しい状況にある。今後、国や他府県の取り扱いについて調査研究したい。
(2)道立青少年教育施設への指定管理者制度導入について
○道は直営の青少年教育施設に指定管理者を導入するとしている。その一方で、青少年教育施設を抜本的に見直し22年度からの新たな体制を検討するとしている。道教委の提案は地域や現場を無視したものだ。
●一部自治体からは、説明が十分でないとの批判もあるが、引き続き関係自治体に制度の円滑導入に向け説明し、青少年教育施設の機能が確保されるよう管理者を選定していく。
○青少年教育施設こそ、子どもたちの生きる力を育み、豊かな心を育てるための最適な施設。安易な統廃合でなく、より有効に活用する視点から存続すべきだ。
●冬場の利用実態の低さ、少子化の進行、道の厳しい財政状況などを勘案し、再編を視野に抜本的に見直していきたい。
○配置職員の連携、培われた地域との協力などを考えれば、来年度の制度導入は白紙に戻し、再検討すべきだ。
●青少年教育施設の抜本見直しとは別に、施設が教育機関としての機能を確保しながら多様化する住民ニーズに効果的・効率的に対応するため、制度を導入する。
<再質問>
(1)法定雇用率未達成企業の公表等について
○法定雇用率の達成推進のために自主申告等による雇用状況の把握等、道独自の取り組みはできないか。
●物品購入契約等の業者選定の際、企業の指名等に配慮する障害者雇用促進企業の登録制度などに取り組んでいる。
(2)道立青少年教育施設への指定管理者制度導入について
○新たな体制の検討とは別に、指定管理者を導入させてくれというのはおかしい。財政面からだけの判断ではないか。また、パブリックコメントで意見がゼロだったことを道民が了解してくれたと判断したということか。
●22年度までの3年間という限られた期間だが、厳しい財政状況の中で、民間感覚を取り入れ効率的・弾力的な施設運営との観点で決めた。パブリックコメントは積極的な反対の意思表示はなかったと受け止めた。
<指摘>
(1)障害者保健福祉施策について
○入所施設から地域へと言いながら、無責任に子どもたちの将来を保護者に押し付けてはならない。しっかり、受け皿確保をした上で地域移行を進めるべき。
○道の障害者福祉計画は、単に市町村の目標量積み上げではなく、真に障害のある方々の自立を支援できるものとすべきだ。また、地域生活支援事業について、少ない財源と人材で苦悩する市町村をしっかり支援すべきだ。
○アクト・プログラムを有効な対応策と認めたのに、今後検討との姿勢だ。精神科医療と地域生活への移行のあり方を真剣に考えるべき。
(2)道立青少年教育施設への指定管理者制度導入について
○やり方が乱暴。地域だって道の財政が厳しいことはわかっている。利活用も含めて協力してきている地域と、どういうやり方がいいのか、しっかりとヒザ詰めで協議すべき。
田村 龍治(胆振支庁)
(1)雇用情勢の格差について
○北海道の雇用情勢は依然として厳しさから抜けきれず、全国的傾向と同様に、道内でも都市部と地方の格差が著しいことが大きな課題と考えるが認識は。
●雇用情勢を圏域的に見ると、17年度有効求人倍率は十勝の0.57から道北及び釧路・根室の0.49倍と地域差があり、産業構造や産業集積等の状況が背景にあると考えている。
(2)北海道雇用創出基本計画について
○17年度から3ヵ年で8万人の雇用創出とした計画目標の17年度実績と、残り2年間で目標が達成できるのか。
●17年度は目標を上回る2万9740人の雇用を創出した。18年度も引き続き地域雇用創出に取組むとともに、ものづくり産業の集積促進や新産業創出を進め、産業政策と雇用政策を両輪として目標達成に努める。
○北海道は約4割が非正規雇用といわれ、不安定雇用が拡大している。雇用形態が常用・長期安定雇用につながる方策を検討すべきだ。
●パートや派遣労働が労働条件等で不利とならないよう企業の意識改革を促進しており、労働ガイドブックや労働相談の取組みに加え、今年度からパートアドバイザー派遣を行なうなど、事業主に対する普及・啓発に努めている。
(3)若年雇用について
○7月時点の新規高卒者の求人倍率が、東京都の4.41倍に対し、北海道は前年同期比0.05ポイント増の0.29倍だった。まさに地域格差が明らかとなったが、要因と改善策は。
●就職環境は、16年以降改善してきているが、経済状況が道内求人の伸びを鈍くしているため、依然とし厳しい。道は経済団体等への求人要請や主要地域での面接会の開催等で、就職の促進をしている。
○経産省はジョブカフェ北海道に3ヵ年の時限付きで地域産業活性化人材育成事業を委託したが、同じく委託している若年者地域連携事業は今後どうしようとするのか。地方拠点5都市とのネットワークはどうするのか。
●若年者地域連携事業は今後も実施される方向と承知。ジョブカフェは19年度以降も重要な柱としてカウンセリング・セミナーや地方拠点ネットワークの機能維持が必要と考えており、事業の見直しを行ない、効果的・効率的に展開できるよう検討している。
(4)季節雇用労働者対策について
○新制度は、現行の恒久制度である通年雇用奨励金の拡大による、通年雇用化促進に絞り込んだもので制度の大転換と考えるが、新制度に対する認識は。
●通年雇用を促進する事業主に対する支援の拡充・強化や労働移動による通年雇用化の支援、地域レベルでの支援体制の充実・強化を内容としており、通年雇用化に資すると一定の評価をしているが、実効性を上げるには関係機関との十分な連携が重要。
○新制度によって暫定2制度の活用労働者4万人のうち3年間で1万人、労働移動によって5千人を通年雇用化させると聞き及ぶ。通年雇用化されない季節労働者は2万5千人以上出ることとなるが、道は通年雇用化についてどう見通しているのか。
●国・道・市町村はもとより関係機関が相まって取組む必要があり、実効性が上がるよう十分協議し取組んでいく。
○冬季雇用安定奨励金の打ち切りで季節労働者を雇用する企業は減ると言われており、通年雇用を進める事業主でも結果的に事業主負担が大きくなるとも言われている。新制度の実効性についての見解は。
●通年雇用したものの休業させざるを得ない場合の助成や施設整備・職業訓練助成が盛り込まれており、通年雇用化に取組む事業主のインセンティブになると認識。
○通年雇用化されない労働者対策として国が示した、通年雇用促進支援事業の内容は。
●地域協議会が実施する事業主向け意識啓発、季節労働者向けの求人開拓や相談・情報提供など、通年雇用を促進する事業。
○各市町村が行なっている対策事業・冬季事業を把握した上で、就労確保のための事業計画を立てる必要があると思うが、市町村ごとの実態把握はどうなっているのか。
●17年度調査結果では、就労対策事業を56市町村が行い、生活資金貸付や能力開発支援が102、冬季の建設工事を実施している市町村は96となっている。
○通年雇用促進支援事業は道内40ヶ所程度に設置される地域協議会が国から委託を受けるとのことだが、地域協議会の役割と開始時期についての認識は。
●市町村レベルで計画を策定し、事業主向けと季節労働者向けの通年雇用を促進する事業であり、設立時期は冬季間雇用確保などの事業に影響が出ないよう対応したい。
○全道21地域で取組んでいる地域提案型雇用創造促進事業、いわゆるパッケージ事業を、季節労働者対策にも活用すべきではないか。
●国がコンテスト方式により選抜・支援する事業であり、事業計画の策定は可能であると考え、地域から相談があった場合は北海道労働局と連携しながら対応する。
○各部局の施策の中に季節労働者対策を組み込み、全庁的な取り組みをすべきだ。
●冬季増嵩経費措置事業や通年化雇用特別対策事業、入札資格審査上の加点措置を実施しており、今後も季節労働者対策に取組む。
○工事の平準化が季節労働を解決する切り札であり、道発注事業の平準化を一層促進するため、庁内協議を早急に進めるべきだ。
●対策協議会のワーキンググループが青森・秋田両県の冬季間工事の実態調査を行い、発注三部も構成員の専門委員会で分析、年内に結果を取りまとめる。
○厚労省審議会で特例一時金に関し中間報告されたが、特例一時金維持に向けた現状認識と今後の取り組みは。
●廃止を含めた今後のあり方を確認するなど、厳しい状況。特例一時金は失業中の生活安定や休職活動に重要な役割を果たしており、制度存続に向け積極的に働きかける。
○厚労省方針確定前に、協議会会長である知事がオール北海道の代表として、特例一時金存続に向け再度申し入れを行なうべきだ。
●7月20日に事務次官に対し制度存続を申し入れたが、今後も積極的に働きかける。
<再質問>
(1)季節労働者対策について
○季節労働者13万人の通年雇用化は並大抵のことでは実現できない。新たな制度で取り残される労働者をどのように救済しようと考えているのか。
●新たな対策と道や市町村が実施する事業の連携を十分図りながら、実効が上がるよう積極的に取組む。
○国はこれまでの3事業適用者4万人中、3年間で1万人の通年雇用化、5千人の労働移動と構想するが、それでも2万5千人が残る。道はこの残された人たちをどう救済しようと考えているのか、想定すらしていないのか。
●国から対策の枠組みは示されたが具体的見通しは示されていない。道としては国や市町村と十分協議し、実効が上がるよう取組む。
○地域協議会の役割として10日間程度の就労確保が必要ではとの質問に、全く答えていない。道は市町村と連携し就労の機会をつくる方策を考えるべきであり、地域協議会にしっかり関心を持つべきだ。
●国や市町村と十分協議し、事業の実効が上がるよう取組む。
<再々質問>
(1)季節労働者対策について
○新制度が機能しても2万5千人が残されることは国でも予測しているのに、道は就労対策も打たずに市町村にかぶせるのか。例えば10日間就労だけでも25億円が必要であり、到底、道にとって不可能であるから国にしっかり求めることも必要だし、市町村との連携も重要ではないのか。
●国の新たな制度と道の冬季増嵩経費措置事業等の対策の連携で、実効が上がるよう積極的に取組む。通年雇用に至らない季節労働者に対しても、地域実情を踏まえたきめ細かな就労支援に努める。
<指摘>
(1)季節労働者対策について
○特例一時金が廃止されると13万人の季節労働者が生活の糧を失い、事業主や北海道経済にとっても大打撃となるのは明らかだ。存続に向け積極的に国に働きかけるべきだ。
日下 太朗(網走支庁)
(1)林業・木材産業の再生について
○林業・木材産業を取り巻く状況や、その役割についての認識は。
●人口資源を適切に管理・利用する林業・木材産業は、山村地域の振興はもとより地球温暖化防止や循環型社会形成に大きな役割を果たしている。
○高次加工を進めている地域では伐採跡地への植林が追いつかない現状にあるが、植林の促進にどう取り組んでいこうとしているのか。
●伐採跡地への速やかな植林が重要であり、所有者に対し計画的な伐採を指導するとともに、森林整備事業での植林事業に重点化を図るなど、循環的利用にしっかり取組む。
○林内路網整備の遅れ等によるコスト高で間伐手入れが行なわれていない一部人工林がある。市町村等の財政負担が厳しい中、路網整備に対する認識と今後の整備方針は。
●本道の民有林路網整備状況は1haあたり11mと全国平均15mに比べ低い水準であることが、森林整備の遅れや木材生産のコスト高の要因。路網整備の重要性について市町村や所有者の理解を得るよう努めるとともに、効率的な路網整備を進める。
○林業・木材産業の競争力強化を図るため、森林組合や加工業者、大学関係者等からなる北海道森林再生研究会が設立されたが、研究会に対する評価と今後のかかわりは。
●産学官が結集・一丸となって取組むことは、明るい展望が開けると期待している。道も研究会の主要メンバーとして積極的に参加し、林業・木材産業の一層の振興に努める。
(2)障害者自立支援法について
○法の施行により障害者施設運営が困難になるとの悲痛な声がある。地域生活の受け皿となるグループホームも安価な報酬のため移行できないとも聞くが、認識は。
●これまでの月払い方式から、利用状況に応じた日払い方式での報酬となったが、激変緩和措置や定員の弾力化、入所者が入院した際の加算措置などで、安定的な施設運営が図れると考える。グループホームの体制確保のため、国に適切な報酬単価等を要望しており、先般ケアホームの夜間支援体制充実の措置が明らかになったところ。
○障害程度区分導入により一定区分以上でなければ施設の継続利用ができなくなり、保護者・施設関係者の大きな不安となっている。安心して地域移行が進められるよう、施設への支援が必要だ。
●住居や日中活動の場を計画的に整備するとともに、体験事業の成果等の周知で地域移行が円滑に進むよう支援する。
○各地域に建設された入所施設は重要な社会資源であり、安定的施設運営の観点から、施設の新たな事業体系への移行等に際しどのような助言・支援を行なうのか。
●新たな利用者数の適切な見込みや自立訓練や就労移行など利用者ニーズに合致する事業の組合せを助言している。
(3)夕張市、空知旧産炭地の財政問題について
○中核病院である市立総合病院の医療体制が取れなくなる恐れが想定される中、夕張市の救急医療体制の確保をどのように図るのか。
●夕張市と連携し市立病院の医師確保に努めるとともに、圏域内の医療機関と消防機関の連携を密にして、適切な救急医療体制が確保されるよう努める。
○冬の市民生活を支える道路の除雪も重要だ。緊急時の通行確保など除雪サービスの低下を招かないよう、道は率先して取組むべきだ。
●夕張市民が安心して生活できるよう、関係機関との連携強化に一層努める。
○建設業者も仕事がなく、大量の解雇や休職を余儀なくされる企業もあると聞くが、現状認識と対策は。
●企業経営や雇用への影響等について可能な限り情報収集し、動向の把握に努める必要があると認識し、関係機関との連携のもと雇用危機対応プログラムの実施も含め、適切に対応する。
○経産省が基盤整備基金(旧基金)の取り崩しを認めたが、その際に知事及び関係6市町長の連名で誓約書を提出したことが明らかとなった。内容は、これまで道内で積み上げてきた対策のあり方を根底から変えるものだが、今回の誓約書への意思はいつ、どのように決定されたのか。
●自らの決意を国へ明らかにする必要があるとの考えのもと、9月22日から5市1町とともに対応を検討し、25日付で提出することを5市1町との間で確認した。
○旧基金取り崩しで産炭地域振興センターの運営が大きく変わると思うがどうか。現状の新・旧基金の活用状況・職員配置の運営状況と、旧基金取り崩しによって体制はどう変わるのか。
●センターは新・旧基金の運営益により基盤整備事業や企業の研究開発助成する新産業創造等事業を実施し、17年度実績は旧基金の基盤整備事業1億705万円、新基金の新産業創造等事業8千571万円、2名の常勤役員・7名の事務職員・3名のアドバイザーで運営している。今後、事業内容や組織体制の検討を行い、年内をめどに取りまとめる。
○旧基金は基盤整備用であり、歌志内市・上砂川町は返済財源を捻出することは難しいと思うがどうか。将来の基盤整備用財源を担保とした金融機関からの借入による方法についての見解は。
●両市町は償還財源確保に向け幅広く検討しており、是正後に基金の有効な活用を念頭に検討を進めていると承知。
○基金を管理・運営するセンターにも市町にも相談しないまま知事が政府に旧基金取り崩しを求めたことは、事態の深刻さを知事が認識していたためと考えるが見解は。
●市町から同じ趣旨の要望をもらい国に一体となって要望しており、センターとも連絡を取りながら行なっている。
○旧基金取り崩しの活用が十分でなく歌志内・上砂川の返済財源が見出せない場合、動画責任を持って対処すべきだ。
●自助努力を基本に償還財源の確保について検討しており、旧基金の取り崩しは大変意義がある。基金を活用した事業等と財政健全化のための協議・計画を進め、持続可能な財政基盤の確立に努める。
○先の定例会以降、知事は「地域振興対策・産業振興対策を講じる必要がある」「道・市町・経済界と連携して国への要請を行なう」と答弁した。今後これらの振興対策の柱は絶たれることになるが、どう対策を講じるのか。
●庁内が一体となって地域資源や特性を活かした振興方策を検討する。取り崩しが認められた旧基金の有効活用で、産炭地域振興の仕上げとなるよう努力する。
○新たな追加財政的支援等を国に求めないことを条件にしたということは、交付税の産炭地域補正・特別交付金の算定方法への配慮、地方債の借換えも求められないということか。
●各産炭地域は今回の措置以降、産炭地域対策としては新たな追加財政的支援等を国に求めないことが条件。
(4)事務・権限の移譲に伴う道の指導・助言について
○移譲を受ける市町村にとって、判断基準に戸惑う場合や円滑な事務・権限の執行に不安を抱いている。移譲に当たっては、しっかりとした道の指導・助言が必要だ。
●必要に応じてマニュアルの配布・事務説明を行なうとともに、相談に応じて助言するなど、今後も適正な事務執行が図れるよう努める。
<再質問>
(1)夕張市、空知旧産炭地の財政問題について
○道の意思決定は誰が・いつ・どのように行なったかが見えないにも拘らず、市町長は国と道から重い判断・決断を迫られた。知事が道民との対応を欠落させたのと同様に市町長は住民対応ができないまま決断となったのだが、市町長の意思決定への所見は。
●文章は地元として道と市町がそれぞれ自らの決意を国へ明らかにする必要があるとの考えのもと協議し、9月25日付で提出することとしたもの。
○当事者であった国に、再発防止に向けたとする誓約書を出す理由はなぜか。
●自らの決意を明らかにする必要があるとの考えのもと、遺憾の意の表明、今後の基金の運営、財政健全化への対応について文書で報告することとした。
○知事が代表世話人である石炭対策連絡会議、世話人である産炭地域六団体連絡協議会等は、7月に国に産炭地域振興策について要望した。道議会も含めての幅広い構成団体の意思だ。にもかかわらず経産省は、新たな追加財政支援等を求めないことが取り崩しの条件と表明している。国への要望との整合性はどうなるのか。
●7月時点では旧基金の取り崩しは想定していなかった。その後、市町の厳しい財政状況を踏まえ、旧基金の取り崩しが不可欠と考え国に要望した。
○今後も対策が必要との認識を示しながら対策を国に求めないのならば、そこは道が担って行くべきと考えるが認識は。
●旧基金の集中的かつ効果的活用で、自立に向け関係市町とともに努力する。
○今回の決定は、全国5基金すべてを制約するものだ。あらかじめ他地域との協議はあったのか、決定後はどのような意向が示されているのか。
●北海道のみならず福岡、長崎からも旧基金取り崩しの事前要望があり、決定過程でも福岡、長崎、熊本とも協議し、これら地域も国の考えを受け入れたと承知。
<指摘>
(1)夕張市、空知旧産炭地の財政問題について
○地方分権一括法によって国や地方自治体が対等になったにもかかわらず、誓約書では国の圧力を背景にしながら道が責任を持って市町を指導すると謳っている。民主的地方自治を進めるということに十分留意すべきだ。
長尾 信秀(渡島支庁)
(1)北海道新幹線について
○経済団体は札幌開業に伴う経済効果を取りまとめたが、観光等サービス業への経済波及効果をどのように受け止めているのか。
●道経連の調査によると札幌延伸による波及効果は年間5千100億円、サービス業への波及効果が最も大きいとのこと。道も首都圏はもとより東北・北関東等との交流拡大による大きな経済効果が見込まれ、観光等サービス業振興に大きく寄与すると考える。
○昨年7月から行なっている新幹線開業効果活用策の検討状況は。開業まで9年間あるが、その間の産業経済等の状況変化にどのように対応しようとするのか。駅機能やアクセス道路等ハード面の整備は、どのように取り組もうとしているのか。
●開業効果の拡大・活用の課題整理や先進県の現地調査など検討を進めている。総合的方策について今年度末をめどに一定の方向性を取りまとめるとしているが、開業までの情勢変化に対応できるよう必要に応じて見直しを行なう。ハード面の整備は道南地域全体を見通した検討が必要であり、検討会議や地域づくり懇談会等を通じ必要な助言を行なうなど、適切に対処する。
○観光客の誘致にあたり、青森県とどのように連携しようとしているのか。
●情報交換や連携を一層強めながら、合同の観光キャンペーン等の実施を検討したい。
○駅部の建設工事費の負担はいつ発生するのか。北斗市・木古内町にどの程度の負担を求めるのか。
●工事費負担は来年度から始まり、駅設置予定の市町に対しても一定割合を負担していただくよう、負担割合も含め協議している。
○開業により並行在来線となる、木古内・五稜郭間の取扱いに対する知事の考えと今後の取り組みは。
●地域住民の足を守ることに最大の力点を置き、経営分離後のあり方について関係自治体とともに検討が必要と考え、できるだけ早い時期に方向性を取りまとめたい。
○早期開業はもとより、札幌延伸の実現が道民の願いだ。中央要請も重要だが、道民の関心を高めることも欠かせない。
●街頭啓発や講演会を通じた情報の積極的な提供などで、道民意識の高揚に努め一丸となった建設促進活動の展開に最大限の努力をする。
(2)ポジティブリスト制度について
○5月の制度導入後、輸入農産物にどのような違反があり、輸入にどのような影響があったのか。
●8月末現在での違反事例は、国内産2件に対し輸入品79件。輸入量は近年右肩上がりで増加しいたが、6〜7月の生鮮野菜は前年比5%の減少であり、ポジティブリスト制度導入が大きな要因と考える。
○北海道は単位面積あたり農薬使用量は全国一低い水準であるが、亀田農協出荷のかぼちゃから残留基準を超えたヘプタクロルが検出された。残留問題について今後どのような対策をとるのか。
●対策チームを設置し原因究明や技術課題の検討、消費者への情報提供について取組んでおり、今後も関係団体と十分連携を図りながら事態の適切な対処と信頼回復に向け万全を期す。
○セーフティネットとしてポジティブリスト制度が創設されたように、北海道食料基地の担い手である生産者側に立ったセーフティネット構築を検討すべきだ。
●ポジティリスト制度に対応して農薬使用基準の遵守やドリフト防止対策等の指導を行なうとともに、生産履歴記帳やロット管理の徹底、危機管理マニュアル作成等の指導等を行なってきた。回収費用負担に係る保険も開発されているが、ヘプタルロル等の登録失効農薬は対象外となっており、対象農薬の拡大を働きかけたい。
○検査体制の強化がブランド力を高めることだ。800種に及ぶ農薬等に対する現時点の検査体制と、今後の対処方針は。
●流通段階でのサンプル検査を衛生研究所や保健所で実施しており、ポジティブリスト制度に対応した検査機器の追加配備・更新するなどして検査体制強化を図っている。現在1600検体・100種の検査を実施するとともに、緊急に必要な場合の600種の農薬等を対象とした検査体制を整えている。
○化学肥料や科学農薬の低減技術を導入するエコファーマーの認定拡大等、環境保全型農業をどのように推進しようとするのか。
●エコファーマーは16年度940件から17年度は1.3倍に拡大。今後も技術開発や普及をはじめ、流通・販売面の支援や消費者への啓発で環境保全型農業の一層の推進に努める。
三津 丈夫(帯広市)
(1)道州制について
○浅野・前宮城県知事は、「三位一体改革が道半ばの時期に、道州制導入を言い出す危険性を認識すべき。政府の言い出す道州制案が、国に不利になるはずがない」と言った。まったく同感だが、知事の感想は。
●道州制は地方分権を一層推進する取組みであり、検討が国指導で一方的に進まぬよう適切に対応する。
○道州制ありきの形から入るのではなく、まず国と地方の役割分担を決めた上で道州制を含む自治のあり方を議論することが道民の信頼と納得を得る近道ではないか。
●国から地方に権限・財源を大幅に移譲し、地域の実情にあった地域主権方社会を構築するため、道州制の導入が必要と考える。
○道州制特区推進法案の成否が今後の道州制の本格導入に影響を与えるとは思えない。規制緩和や権限委譲の実現手段としては、既存の構造改革特区法や地域再生法で足りると考えるが、推進法案の早期成立にこだわる理由は何か。
●道州制特区法案は、個別の規制緩和や権限委譲を行なうのではなく、地方分権推進を目的と明記し、権限委譲や規制緩和、条例の委任範囲拡大等を一体的に提案できるもの。
○特区として先行実施することの、北海道にとっての具体的メリットは何か。
●地域主権方社会の構築で、本道経済の活性化や道民生活の向上につながると考える。
○代表質問に対し第2弾・第3弾の提案を行なうとの答弁だが、北海道開発局には一切手をつけずに、どのような視点で次なる提案を検討しようとするのか。
●必要な社会資本整備を計画的推進には北海道開発の基本的枠組み維持が必要。2次提案は事務・権限委譲や条例委任範囲の拡大など、法令面での地域主権を検討したい。
○先の道民会議で知事は、2次提案に関連し、道民議論の土台となる素案を出すとの方針を明らかにしたが、どのように世論を吸い上げピンチをチャンスに変えるのか。
●幅広く提案をもらい、それをオープンに議論・取りまとめ、国に提案することが重要と考え、条例の制定するなど道内議論を積み重ねたい。
(2)改選期の予算・人事などについて
○道税収入や地方交付税の先行きが不透明な中、どのような考え方で明年度の骨格予算を編成しようとするのか。
●歳出は政策評価や事務事業を一斉点検し、選択と集中の視点で見直す。歳入は、地方交付税は骨太方針2006の動向を注視し、道税は経済動向を十分留意し年間収支見通しを見極めながら、道政運営の基本経費を中心に編成したい。
○現時点における北海道競馬事業の収支見通しを含めた対処方針は。
●全日程の4分の3の終了時点で、発売計画額94億円に対し97%の92億円、前年比105%であり、目標達成に一層努力する。本年度の開催状況等を踏まえ、19年度のあり方を適切に検討する。
○これまで改選期の人事異動は6月1日に実施してきたが、家族の転勤・転学のことを考えると一般職員の異動は4月1日が望ましい。他の地方公共団体の状況も含め、見解は。
●基本的には4月にしているが、役付職員の異動に伴い欠員が生じること等から4月以降の異動も行なう必要もある。本道と同規模の他府県の半数以上が同様の状況にある。
○生活拠点の変更を強いる以上、赴任旅費支給は当然だが、その額は18年度で19億円だ。地域限定型採用やUターン形配置転換の導入等、職員の士気高揚、地域活性化にもつながるような対策を検討すべきだ。
●転居を伴う異動を最小限とすることや長距離移動を減らすなど、可能な限りの縮減に努めている。採用形態については検討すべき課題も多く、国や他の自治体の動向等について引き続き調査研究を行なう。
○4月から給与10%、管理職手当20%や期末勤勉手当など、全国的にも例を見ない大幅な給与縮減を行なっているが、その影響・実情について調べる必要があるのではないか。
●支庁等出先機関に勤務する職員との意見交換を通じ、大きな不安や動揺は見られなかったものの、中堅職員には住宅ローンや子ども養育費を抱えており負担感は相当あると思っている。
○給与カットは2ヵ年に限った緊急対策であるという約束は当然守るべきであり、次の知事に申し送りする責任がある。明快な答弁を求める。
●20年以降はこのような給与の縮減措置を実施しない行財政運営を行なうとしており、最大限取り組む。
<指摘>
(1)道州制について
○合併に疲れ、国の出先機関撤退に頭を抱え、支庁制度改革で道から追い討ちをかけられている市町村長の苦悩をしっかり受け止め、国に毅然として北海道の考えを主張すべきだ。
○真の道州制を実現するために、道民の参加と協力を得て、道民世論が後押ししてくれるような提案をすべきだ。
○道財政は、政策経費に回せる一般財源は0.1%、3兆円予算規模に対し140億円という悲惨な現実だが、目をそらすことなく赤字再編団体への転落を阻止すべきである。
○市町村長からは夕張問題をはじめ道庁自体の存廃すら危ぶまれている非常事態の折、道州制という夢をいつまで追いかけているのかとの声がある。職員アンケートでは、知事が何をしたいのかわからないとの意見が多い。夢にうつつを抜かすことなく、道民の痛み・市町村の苦悩を実感すべきだ。