民主党
第四回定例道議会報告
2002.12.11
民主党・道民連合議員会
政審会長 平出陽子

 第4回定例道議会は、11月27日(水)に招集され、職員人件費引き下げ改定などに伴い総額67億9400万円を減額する14年度補正予算案を可決・承認したほか、「市町村合併のあり方に関する意見書」「パート労働者及び有期契約労働者の適正な労働条件の確保を求める意見書」などを採択し、予定会期を1日延長し、12月11日(水)に閉会した。
 条例では、一般職の任期付職員の採用等に関する条例、北海道核燃料税条例などが可決された。
 また、3定の際に提案が先送りされていた、北海道産業廃棄物循環的利用促進税条例案は、今定例会に提案されたが、まだ論議に不十分な面があるとして、継続審議となった。
 わが会派は、代表格質問に佐野法充(札幌市豊平区)氏を立て、地方財政問題、大規模公共事業と政策評価、市町村合併、産廃税などについて知事に質した。
 また、一般質問に岡田篤(釧路支庁)、三井あき子(旭川市)、滝口信喜(室蘭市)の3氏が立ち、当面する道政課題、地域課題について、道の取り組みを質問した。


平成14年度補正予算について
採択された意見書
一般質問の要旨
委員会における主な質疑
当面する課題と会派の対応


.平成14年度補正予算について

 補正予算は、一般会計で57億4100万円、特別会計で10億5300万円のそれぞれ減額。人件費の引き下げ改定に伴う約150億円の減額が行われた一方で、公共事業等の追加補正要因が少なかったため、4定段階では道政史上初になる減額補正が行われた。
 補正予算の主な内容は、BSE特別措置法に伴う死亡牛全頭検査の体制整備費、北海道企業再生ファンドの検討費、新規高卒者就職促進事業費などが盛り込まれた。
 これで14年度の道予算規模は、一般会計2兆9305億7900万円、特別会計2184億7500万円、総額3兆1490億5400万円となった。

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採択された意見書
は政審発議は委員会発議>

市町村合併のあり方に関する意見書
地方交付税の財源保障機能の堅持に関する意見書
農林水産業に係る普及事業及び農業委員会に関する意見書
北海道の雇用対策の充実を求める意見書
パート労働者及び有期契約労働者の適正な労働条件の確保を求める意見書
国有林野事業改革に関する意見書
私学助成制度の堅持と充実強化に関する意見書

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一般質問の要旨
は質問者発言、は答弁者発言>

佐野 法充(札幌市豊平区)

(1)地方財政問題について
地方分権改革推進会議の報告、財政制度等審議会の建議で、権限も財源も地方に移譲しないばかりか、地方への支配を強めることを図っていると見えるが、所見は。
真の分権型社会を築いていくためには、地方への権限の移譲、税財源の移譲が必要であり、十分議論されるよう強く求めていく。
地方分権改革推進会議は、義務教育費国庫負担金の段階的縮減を言及しているが、道の今後の取組みは。
国は年内を目途に国庫補助負担金の廃止・縮減方針を取りまとめ、税財源配分のあり方を検討するとされており、検討に当たっては、地方への権限・財源の移譲がなされるよう積極的に提言する。
市場公募債発行に際し、複数の銀行が引受団から脱退した事態は、道財政の信用確保という点から黙過できない。脱退理由と、道債及び借換債の発行に与える影響は。
明確な理由を示さず脱退したことは誠に遺憾であるが、引受シェアの増加を希望している金融機関もあり支障は生じない。今後とも市場にて正しく評価されるよう努める。
財政制度等審議会の建議で、地方交付税の財源保障機能の廃止が盛り込まれ、これが通った場合、道財政の展望が成り立たなくなるが、見解と対応方針は。
地方自治体の実情を踏まえず、一方的に廃止等を盛り込んだことは、到底容認できず、働きかけを一層強める。
道財政の展望は、一般会計の健全化方策を示したものであるが、一般会計外からの財政圧迫が続発しており、企業会計や特別会計、関与団体の債権などを網羅した、改訂版・道財政の展望が必要ではないか。
潜在的な負担要素は道財政の展望に影響を与えるものであり、これら事業の処理スキームが明らかになった時点で、中長期見通しのローリングに反映させる。
政府は八兆円規模の補正を検討しているようだが、その中身が、地方の財政負担を強いるようであれば、明確な異議申し立てをするべきだ。
道財政は依然として厳しい状況であることから、地方負担を更に求められ、地方財政が一層悪化することがないよう、国に強く求めてまいりたい。

(2)市町村合併について
道内での法定合併協議会は釧路管内の二協議会のみだが、頓挫が懸念される。道内の合併見通しは。
複数市町村による検討・研究組織は約九割を対象に設置されており、ますます活発化してくると考えている。今後とも必要な支援を積極的に行ってまいりたい。
西尾私案や自民党プロジェクト中間報告に示された、国による強制的な合併、小規模市町村の権限剥奪には断固として反対するべきだ。
あくまでも自主的に行われるべきであり、市町村の意見を伺いながら、基礎的自治体のあり方について十分検討したい。

(3)第三次北海道長期計画について
前期五年を終了するにあたって、計画の「道民との共有」についての自己評価は。
政策評価結果や重点政策の検討状況の公開、パブリックコメント導入等を行っており、今後とも、公開と参加に基づき、道民参加と市民と行政の協働の推進に一層努める。
後期実施計画素案に、リーディング・プログラムという概念が導入されたが、施策選択の考え方、優先的展開の具体的手法は。
「経済・雇用」「安心・安全」の視点で、先行して推進すべき施策を選定、その積極的な推進に努める。

(4)大規模公共事業、石狩開発と政策評価について
日高横断道の政策再評価に際し適用した「多額の事業費と長期間を要する事業」という物差しを、他の事業にも適用し、普遍化するべきだ。
特定政策評価は、とりわけ時代背景を踏まえ、総合的判断を要すると考えられる課題を評価するものであり、この考えに基づき静内中札内線を検討することとした。
地元からは事業継続の声が上がっているが、理解を得るには、積極的な情報公開や説明責任、道民参加の確保が求められる。その保証と、結論の目途は。
これまで経緯説明と地元三市町村の意見聴取、現地視察の際に直接話を伺ったほか、政策評価委員会の公開と資料・議事録を公開し、意見を募集している。これらを踏まえ、年内を目途に判断したい。
石狩開発について、先の三定で道は金融機関への債務圧縮や金利減免を要請中であり、その中で再建策を見出すと説明したが、一転して民事再生法の申請となった理由は。
金融機関との協議合意が難しい見通しに加え、資金繰りが逼迫する状況を踏まえ、抜本的経営立て直しを決断したものであり、種々勘案のうえ、民事再生手続の選択、申し立てを行ったと承知している。
政策投資銀行との協議が物別れに終わった理由、事実上見切り発車ともとれる決断をした理由は何か。
金融機関に、開発を主導的に担ってきた道が大きな役割を果たすべきだとの意見もあり、短期間に合意を得るのは難しいとの見通しや、経営の継続に限界があったことから、苦渋の決断をしたと承知している。
分譲に向けた具体的方策と、その見通しは。
土地利用計画の見直しとリサイクルやエネルギー関連など6プロジェクトの推進、土地リ−スの導入を中心に、分譲や賃貸の一層の推進を図ることが必要と考える。
再生債権の取扱いは、再生計画案にて定められることとなり、検討過程で明らかになると考えるが、議会とも相談し、適切に対処してまいる。
道が貸付を決めた当時から、従前型の公共事業を中心とする景気対策は、経済に自立化をもたらさないばかりか、財政破綻を招く危険性を指摘してきたが、認識と見解は。
公共事業中心の景気・経済対策は、景気の下支えや雇用確保に効果があったが、自立的な改善には至らなかったと認識し、これまで以上に、必要な社会資本の効果的・重点的整備に努める。
石狩工水事業について、経営健全化計画を国に申請することとしたと承知しているが、協議の状況や今後の対応は。
石狩工水事業について、経営健全化計画を国に申請することとしたと承知しているが、協議の状況や今後の対応は。
契約水量が計画を大きく下回っていることから、需要見通しの見直しを行い、二期工事の中止を決定したことで、国とも協議を行っており近く申請を行う。今年度中の指定を受け、未稼働資産の整理を行い、経営の健全化を図りたい。
需要想定を日量1万2千トンに修正したが、超える部分は独立採算を原則とする公営企業としての存続を断念したことを意味し、過大投資・政策判断の誤りではないか。
長引く景気低迷や産業構造の変化から、需要見通しの大幅な下方修正を余儀なくされ、結果として施設が過大となり、一般会計から多額の支援を必要とする事態に至ったことは、厳しく受け止める。
下方修正後も独立採算の原則で経営されることとなるが、企業立地及び水需要予測は。
地元市などとも連携し、リサイクルやエネルギー関連など6プロジェクトの推進で、誘致活動と工水需要の開拓に取り組む。
下水道事業も独立採算が原則だが、道はこれまで80億を超える一般会計貸付を行っており、下方修正したことによる影響と、借入金の返済方針は。
公共下水道整備にあたっては、現行計画を踏まえ、企業立地や操業動向の勘案とともに、維持管理費の節減はもとより、企業誘致に努める。
総務省は水資源の有効利用のため用途間転用の促進勧告をしているが、改めて石狩工水の上水への転用を強く求める。
水道用水供給事業の合理性から現実的に制約があることや、転用に新たな設備投資が必要であることなどから、実態として大変難しい課題があると理解いただきたい。
再三にわたって当別ダム事業の政策再評価を求めてきたが、723億円、平成24年度完成のこの事業は、日高横断道の再評価で適用した多額、長期間に他ならない。
平成12年度に再評価・見直しを行い、本年3月に石狩西部地域広域的水道整備計画の変更手続きも行われており、今後も適切に対応する。
石狩湾新港地域に係わる事業は、経済部、環境生活部、建設部、企業局、総合企画部、総務部にまたがるプロジェクトであり、特定政策評価を行い、速やかに全庁一丸となった検討に着手するべきだ。
開発にあたっては、事業の整合性を図り、効率・効果的に事業を進めていく必要があり、関係各部や関係機関の連携を密にして、協議、検討を行う。

(5)経済問題について
北海道開発法の定める資源について2定予特で構造改革や自立化に寄与すると答えたが認識に変更はないか、経済戦略会議が提言した「見つめなおすべき資源」への認識は。
開発法が規定する土地・山林・水面・鉱物・電力など資源は、経済発展に必要であり、構造改革や自立化に寄与すると認識しており、提言のいう資源は自然環境や技術、人材と受け止め、有望な資源に育て活用していくことが肝要だ。
これまで開発されるべき資源は「技術と人材」と指摘しており、また知事は、提言を積極的に受け入れると表明している。開発法の目的は資源開発であり、開発法の見直しこそが求められる。
国は新たな国土計画制度を検討しており、地域から発信できる大きな転換期と考え、将来的には道州制を視野に、新たな国と地方の仕組みづくりの重要性を言っている。
中小企業への出融資と経営指導、金融機関の債権買取を想定した、最大100億円のファンドを運営する会社の設立が報道されたが、構想の中身は。
技術や人材など優れた経営資源を有するものの、倒産を余儀なくされる企業の増加が懸念されることから、金融機関や経済団体による検討協議会に参画し、企業の再生を地域一体となって支援する「企業再生ファンド」創設の取り組みを進めたい。
この協議会の検討課題と、いつまでに結論を出そうとしているのか。
投融資の対象や方法、専門的人材の確保などについて検討し、今年度中に取りまとめる。
ファンド創設前に、石川県や神戸市の再生支援の取り組みを参考に、体制整備を図るべきと提言してきた。提案の任期付き職員採用条例を活用し、早急に創設すべきだ。
国は民間専門家も活用した協議会の創設を検討しており、動向を踏まえながら、支援体制の充実強化に努めるとともに、ファンド創設に向けた取り組みを進めたい。

(6)産業廃棄物循環的利用促進税について
3定提案見送りから一ヵ月半経過し、準備していた修正案を再修正することなく今回提案したが、経済界の反対姿勢は変わらないと承知しているが、判断に至った理由は。
環境重視・循環型社会の形成は重要政策課題であり、早期に実現を図る必要性から提案した。関係団体などには、引き続き理解を求める。
合同で産廃税の広域導入を準備している北東北三県との連携を進めているが、域外からの産廃持ち込み抑制などでどのように連携を進めるのか。
埋立や焼却処分する産廃の搬入を認めない道の指針を適切に運用するとともに、北東北三県と連携した取組みで、産廃の循環利用や適正処理に努める。
経済戦略会議が提言したテーマの一つ「環境」と、提案された産廃税の関係は。
循環型社会の静脈を支えるリサイクル関連産業の拠点形成を提言されており、産廃税のめざす循環型社会の形成という意味で、共通の認識に立つもの。
税収使途のうち発生抑制や循環利用のための施設整備補助、試験研究や技術開発の補助の前倒し実施の検討状況、見通しは。
それら支援は条例施行の前年から先行実施したいと考え、今後とも関係団体の意見を伺い、要綱の策定や周知に必要な準備を進める。

(7)道職員の給与、定数問題について
4年間にわたる道職員の一時金削減による道財政健全化への効果、職員や地域経済への影響をどのように認識しているのか。
収支不足解消に資したと受け止めており、職員生活や地域経済への影響も懸念されたが、財政基盤の確立が喫緊の課題であり、限られた財源の中で道民生活に不可欠な施策を重点的に取り組んできた。
定員削減の現状と削減効果、現時点での問題点の総括は。
4年間で840名の削減を行ってきたが、既存の執行体制の見直し、組織機構の整備により、行政コストの縮減や効率的・効果的な組織体制が図られた。
提案した10年間で15%の職員削減計画は極めて大きく、人件費の削減計画同様、次期知事の下で検討するべきだ。
地方分権が進展する中、小さな政府を築く必要があり、より簡素で効率的・効果的な組織体制を築くため、職員数削減の取り組みを継続する必要がある。
10年で15%削減するという根拠と、実現のための手法、見通しは。
国による国家公務員の削減計画に準じた地方公務員の毎年1%削減の可能性が高く、本道の財政状況を勘案して目標設定した。行政サービスの見直しやITの活用、事務の効率化と出先機関の統廃合、民間活用などで計画を策定する。

(8)教育問題について
第三次教育長計の前期5カ年が終了するが、計画の進捗に対する評価と課題は。
生涯学習、国際化・情報化など概ね計画通り整備されているが、教育を取り巻く環境も大きく変化しており、これまで以上に取り組みの強化が必要な事業の推進を図る。
後期実施計画策定に当たっての基本的な考えは。
教育と社会が一体となった体験活動とその充実、開かれた学校づくり、個に応じた指導方法の工夫改善について検討を進め、年度内を目途に策定する。
効果的に推進するための取り組み方は。
教育計画推進会議の意見と併せ、政策評価と連携した施策や事業の見直しを行う。

<再質問>

(1)市町村合併について
西尾私案や自民党プロジェクト中間報告の小規模自治体事務の垂直型補完の概念は、都道府県の今後のあり方にも根本的な変更を迫るものであり、道は合併や基礎的自治体のあり方についての考えを早急に示すべきだ。
十分な議論を尽くした上で合併に至らない場合は、人口規模のみを基準としない北海道の実情に即した多様な形態の自治体があってよいと考える。

(2)大規模公共事業、石狩開発と政策評価について
日高横断道に適用した多額の事業費と長期間を要する事業という物差しを、他の大規模事業にも適用する考えはないのか、日高横断道のみにとどめるのならば理由は。
計画の大規模公共事業は、社会的、地域的に大きな影響が想定されることから、事前評価を試行しており、今後も政策評価の充実に努める。
日高横断道に対する結論まで2ヶ月に過ぎなく、必要な情報公開や説明責任、道民参加の保証や地元の理解を得られると判断した根拠は。
地元への経緯説明や意見聴取のほか、委員会の公開などで道民に積極的に情報を提供しており、今後も適切に対応する。
石狩開発の再建協議の中で金融機関との協議が整わなかったが、貸し手責任と道の責任、双方の論拠は。
道は、行政と民間が役割分担のもと開発を進めてきたものであり、再建に当たってもそれぞれ役割を果たすべきと考えているが、金融機関においては、開発を主導した道が大きな役割を果たすべきとの意見が根強く、十分な理解が得られるに至らなかった。
分譲促進策の基本的考えは示されたが、見通しは明らかにされておらず、再建可能かどうかの判断ができない。
景気低迷の中でも、一定の企業立地があることや土地リースの活用により立地するなど、分譲価格の見直しやリースの積極的な推進で、分譲が促進されると考える。
推進するというリサイクルやエネルギー関連事業は非用水型であり、分譲と工水事業の開拓を同時に達成することは極めて難しく、果たして可能なのか。
より弾力的、複合的な土地利用を促進するとともに、工水事業の経営は厳しい環境だが、地元市との連携や誘致活動で、需要の開拓に一層取り組む。
石狩湾新港地域の開発に係るプロジェクト事業はいずれも危険水域にあり、一括して政策評価にかけ、抜本的見直しを図る以外に事業の再建、道財政の再建もあり得ない。
特定政策評価の視点なども取り入れながら、必要な対応をとってまいりたい。

(3)経済問題について
経済のグローバル化、構造変化の中、もはや北海道開発法による手法では変化に対応できなくなっており、構造改革により経済の自立化を図るべきだ。
全国的な開発計画とは異なる独自の体系を持つ総合開発計画の推進方策を工夫し、新しい仕組みづくりを進めることが大変重要である。
道州制に移行した段階で、開発法はどうなっていくのか。
道州制は、国が果たすべき役割に集中し、それ以外は自治体が担う仕組みと考えており、地域振興や開発のあり方も、道州制に適合するよう法整備も進められると考える。
企業再生ファンドの運用によっては、不良債権処理に苦しむ金融機関の支援にとどまるおそれがあり、歯止めを講じなければならない。
対象企業の厳格な選定や監視を行う仕組みも含め、検討協議会で議論を進める。
国において中小企業地域再生協議会の創設が検討されているが、直ちに対応をスタートできるよう任期付き職員採用条例の積極的活用を含め、今から周到な準備が必要だ。
国の動向を踏まえながら、中小企業再生の支援体制が速やかに整備されるよう、関係機関と一層連携を密にして取り組む。

指摘
(1)産業廃棄物循環的利用促進税について
3定に提案を断念して以降これまで、全力を挙げたはずの関係業界の説得を果たせず、道民の理解を得るための作業のあり方が不十分であり、この税金に確固たる姿勢で臨むべきだ。
(2)道職員の給与問題について
財政事情を理由に道の一方的な都合で職員給与を勝手に変更することは、人事委員会制度の根幹を揺るがすことであり、スジ違いだ。道職員の給与体系を採用している事業所などを含めると地域経済への影響は極めて大きく、もっと慎重に対処するべきだ。
(3)道職員の定数問題について
削減計画案は行政需要、組織のあり方、必要な職員数、それぞれの見通しや具体的な展望が不明確なまま、まず、削減ありきで長期間にわたり道政運営を拘束するものだ。給与削減計画同様、次期知事のもとで検討、計画案として示されるべきものだ。
(4)市町村合併について
多様な自治体のあり方を検討するとの一歩踏み込んだ考えを示したことで、市町村長の深刻な悩みの解決の糸口になることを期待する。北海道モデルの自治体のあり方を道民とともにつくり上げていくべきことを、あらためて強く指摘する。
(5)政策評価について
日高横断道の特定政策評価に用いた物差しの適用を日高横断道のみにとどめている限り、ルールは切断される。石狩湾新港地域の事業も同様、6部局それぞれが行政の縦割りの中で切断されている。連続性を持たせない限り政策評価条例は形骸化する。
(6)石狩湾新港地域開発について
国の行政の縦割りの壁によって抜本的見直しが阻まれているのであり、この弊害を除去、克服なくして地方分権の成就はありえず、情報公開や政策評価などの北海道の先駆的取組み同様、知事の決断力が求められている。
(7)北海道開発法の見直しについて
道州制に適合するよう法整備は進められるとの受動的なものでなく、自らの主体性で、能動的に創り上げていくべきだ。
(8)企業再生ファンドについて
ファンド発足までにはかなりの時間を要するため、中小企業再生支援の仕組みを早急に立ち上げ、ファンドの検討と同時並行で進めるべきだ。

岡田 篤(釧路支庁

(1)酪農問題について
BSE安全対策として諸事業を進めているが、効果と成果の評価、課題は。
安全が確認された牛肉以外は流通しない体制の確立、感染防止策や情報の迅速な提供により、消費や価格はBSE発生以前の水準にほぼ回復しており、今後は原因究明、死亡牛の検査体制整備、トレーサビリティーの確立が課題であり、取り組みを進める。
サーベイランス特別対策事業のうち、検体の提供実績は。
奨励対策の実績は僅かに留まっており、その要因は同居牛の多くが擬似患畜として処分されることへの懸念と認識している。
安全な牛肉のみ流通するシステムの確立と、国内擬似患畜から陽性が確認されていないことから、農水省のIOE基準の準拠を見直すよう、強く働きかけるべきだ。
BSE検査対応マニュアルの擬似患畜範囲や取扱いの検討が早期に進められるよう、強く働きかける。
来年4月からの死亡牛5千頭の検査は、現状人員体制では対応が不可能であり、職員の増員や補助要員が必要だ。
業務に必要な職員の新たな配置とともに、補助業務に対応するための業務委託や臨時職員の配置を検討する。
陽性が、万が一続発した場合の防疫対応の実施マニュアルは策定されているのか。
独自に疫学調査マニュアルを作成したところであり、さらに死亡牛の保管管理や擬似患畜の病性鑑定のマニュアルを整備することとし、検討を進めている。
現在、土曜日も死亡牛を集荷していることから、検査は勤務時間に終わらず、職員管理上の問題が生じるのではないか。
死亡獣畜取扱業者と協議し、円滑な検査体制を十分検討するとともに、獣医師の確保や補助業務の委託等で、効率的な執行体制の整備に努める。
全頭検査の実施により死亡牛の運搬経費が高騰し、生産者の負担増が懸念される。
効率的な輸送体制の確保とともに、国の助成事業を活用し、生産者負担が極力軽減されるよう取り組む。
家畜ふん尿処理について、現行の管理は一時的にすぎず、堆肥センターの組織化を進めなければ抜本的な解決につながらないとの声が強い。
畜産環境アドバイザーによる堆肥化技術の助言や地域実情に沿った適切な管理指導、さらに堆肥センターの整備を希望する場合は国の補助事業を有効活用する。
ふん尿処理のための補助制度の適応を希望しながら、対象とならない農家が相当数発生する状況にあり、改めて実態調査を求める声が多い。
市町村に対し農家個々の具体的整備計画を把握した上で、計画の見直しを指導しており、整備をさらに促進したい。
16年度までに採択されない農家は、将来的にも簡易対応を選択せざるをえないのか。
家畜排せつ物法では16年10月までの適切な管理を求めており、期限内の施設整備に万全を期したいと考え、農家の理解のもと普及を図りたい。期限以降さらに整備を希望する場合、国の補助事業を有効に活用する。
小規模自治体などが経営する牧場も事態は深刻であり、財政的に不可能に近い。
それぞれの運営状況を踏まえ、低コスト施設の整備や生産振興総合対策事業の活用で、16年には適正管理と利用が図られるよう市町村等と協議する。
昨年、ふん尿処理規制のみならず有効利用方策の必要性を指摘したが、現下の取組状況と見通しは。
堆肥化技術や低コストな施設整備方法の研究のほか、さらにスラリー処理コストの低減策を検討しており、資源として有効活用されるよう取組みを強化したい。

(2)密漁取締り対策について
毛ガニの密漁防止には陸・海・空一体となった取締り体制の強化が必要だが、道と道警・海上保安部の連携不足が指摘されている。
これまでも取締りの強化を図ってきたが根絶は困難な状況にあり、関係機関との連携で、疑いのある船舶の漁労装置の撤去や新たな捜査方法の導入で、より効果的な取り締まりに努める。
密漁横行の一因として罰則が軽いことがあげられており、抑制効果を高めるため罰則規定の強化が求められている。
大臣所管の漁業法は罰則上限が3年以下の懲役または2百万円以下の罰金だが、知事所管の毛ガニ漁は6ヶ月以下もしくは10万円以下と制限されており、法改正を強く要請する。
夜間や休日の取締りをより機動的・効果的に行うよう漁民は求めている。
釧路港を基地とする高速取締船一隻の周年配備、函館港及び稚内港を基地とする二隻の大型取締船の投入で取締り強化に努めており、来年度には十勝管内大津港を基地に加え、効果的な取締を実施する。

(3)エゾシカ対策について
エゾシカの緊急減少措置を実行するとしているが、目標水準に必要な期間は。
13年度の推定生息数は16万頭であり、目標水準の10万頭は18年度に達成すると考えている。
捕獲したメスジカ1頭に2千円支給する補助金の今年度限りの廃止が検討されているが、目標水準に達成するまでは制度の継続が必要ではないか。
助成を開始した年は大きな成果をあげたが、その後の捕獲数は年々減少しており、専門家の論議を踏まえ、効果のあがる新たな方法を検討したい。
エゾシカ侵入防止施設により農業被害の減少に大きな効果があったが、最近未設置地域への集団移動が顕著に見られ、新たな施設整備が必要だ。また既存施設の維持補修のための負担について道がサポートする考えは。
施設整備を希望するところは15年度で全て完了する予定であり、維持管理は、融雪時の点検や補修金積み立てなど、計画的に取り組むよう指導を強化する。
林業被害の防除を目的に様々な取り組み・成果があるが、今後の進め方は。
これまでの忌避剤散布や樹木の防護ネット取り付けのほかビートパルプ圧縮材の給餌で、効果的な被害防除に努める。
エゾシカ捕獲後に不法投棄される例があるが、適切な残滓処理に向けての取組みは。
アンケート結果などを踏まえ、関係団体等との協議の上、適切な処理のあり方や資源としての有効利用方策について検討したい。

(4)観光の振興と自然環境の整備について
北海道遺産を活用した地域の取組みに対する道のサポート体制は。
保全や活用は地域が自主的・主体的に行うべきであり、その取組みに対して、地域政策補助金などの活用で、積極的に支援したい。
北海道遺産に登録された摩周湖を、地元有志が世界遺産登録をめざし活動しており、道としてもできる限りのサポートをするべきだ。
国や地元自治体、とりわけ地域の皆さんと十分連携し、摩周湖の保全に努めるとともに、世界遺産に関する情報収集に努める。

三井 あき子(旭川市)

(1)雇用問題について
雇用創出プランの進捗状況を10月目途に取りまとめるとしていたが、その結果と、本年度の雇用創出の見通しは。
上半期の実績は7千6百人、35%であり、下半期は相当数の雇用創出が見込まれ、年間見通しでは95%にあたる2万1千人が見込まれる。
5.9%の失業率は異常な高さにあり、特に世帯主の失業が5万人を超え深刻な事態にある。再就職に向けた取組み強化はもとより、生活支援のためのセーフティーネットが喫緊の課題だ。
国による失業給付、住宅ローンや教育費負担の軽減措置のほか、道も生活資金の貸付、道立高授業料免除、道住家賃の減免などを図っており、一層の充実に取り組む。
国は引き続き「緊急地域雇用創出特別対策推進事業」を実施するが、この事業は一人一回一事業の制約があり、長期的、恒常的な雇用創出に結びつかない。弾力的運用やNPOの活用、さらに、地方自治体による職業紹介事業を国に求めるべきだ。
国は制度の運用改善を検討するとしており今後とも働きかけるとともに、NPOの積極的な参入に配慮したい。職業紹介事業については全国知事会などを通じ、働きかけたい。
(2)高校生の就職問題について
9月末現在の高校生の就職内定率は、全国平均33.4%に対し道内は12.8%と全国最低であり、早急な対策が必要だ。
これまで労働局などと連携した経済団体や事業主への求人要請や、各支庁ごとの促進策、ハローワークとの連携による就職面接会を開催しており、今後、面接会の再開催や未内定者へのセミナーやカウンセリング、内定者の研修費用の助成などを展開する。
希望に合った職業を選択できる機会拡充のため、一人1社制とする北海道の就職慣行を、一人複数社に見直すべきだ。
就職問題検討会議にて検討を積み重ねており、来年度の早い時期に結論を得られるよう努める。
就職問題検討会議の検討経過や結果の積極的な公開を求める。
申し合わせや確認事項は、経済団体やハローワーク、高校等を通じ周知しているほか、労働局のホームページで公開しており、検討内容などについては、構成員の意見を聞きながら対応したい。
新規高卒未就業者能力開発支援事業の利用状況と、さらに継続するべきと考えるが。
実績見込みは8人・5%であり、低調の要因は実施時期の遅れが大きいと考えており、課題を踏まえながら、事業の趣旨が一層生かされるよう検討する。
高校生のインターンシップは、職業学科のみならず、全体で取り組むべきだ。
今年度の実践の成果を踏まえ、一人でも多くの生徒が体験できるよう取り組みたい。
(3)介護保険について
高齢者保健福祉計画及び介護保険事業支援計画の作成状況と今後の見込みは。
両計画を一体的に作成するとしており、今月中に素案を取りまとめたいと考えており、その後、パブリックコメントや協議会、議会議論を踏まえ、年度内に策定したい。
3定で計画の見直し課題を、サービス提供体制の整備、質の向上、地域づくりと答弁したが、これら課題は策定中の計画にどのように反映されているのか。
在宅介護支援センター機能の充実や住宅の整備促進、過疎地域の事業所の参入促進、介護支援専門員やヘルパーの資質向上、特養の個室化、ボランティア活動の促進など必要であり、さらに検討し計画に盛り込んでいく。
施設指向が根強い中、在宅サービス充実のため積極的に市町村を支援するべきだ。
在宅重視を基本としつつも、基盤整備が充分ではない地域実情やグループホームの整備、訪問リハビリの充実といった意向も踏まえ、積極的な支援に努める。

滝口 信喜(室蘭市)

(1)道産食品独自認証制度について
検討委員会の議論経緯と、新しい認証制度とこれまでのYES!クリーン制度や優良道産品推奨制度との関連は。
これまで道産食品の範囲や認証体制のあり方が主に議論され、新しい制度は安心・安全に加え、品質や生産方法を評価する方向で、先進的なフランスの制度も参考に検討している。
認証制度の確立に向けた進め方を伺う。認証にあたっては第三者機関で行うべき。
今年度中に制度の枠組みを決定し、来年度以降、加工食品などを対象にモデル実証を行い本格実施したい。認証にあたっては第三者機関が行うことを念頭に検討する。
(2)木質バイオマスの利用について
森林クラスター特区は、森林を核とした地域経済の活性化を図るとして提案したが、その結果と今後の対応は。
電力供給に係る許可要件の緩和が認められ、畜舎・堆肥舎の防火規定緩和は検討、国有林の市町村への長期管理委託は認められなかったものの森林整備協定ができるよう通達が出されることとなった。今後、エネルギーとしての利用促進や建材としての利用拡大に取り組む。
家畜ふん尿を原料とするバイオガスの利用・研究は先行しているが、木質バイオマスは一部の熱利用にとどまっている。
資源の安定供給方策の検討と実証試験の支援を行っており、今後とも開発・導入の促進に積極的に努める。
間伐材を木質バイオマスエネルギー資源として利用するべきと考えるが、現在の間伐材の利用状況と、木質バイオマスエネルギーの利用状況は。
梱包材や製紙原料、土木用・農業用資材として利用されているが、搬出されないものもある。利用状況は、製紙工場や製材工場での使用にとどまっており、今後は地域暖房や発電のエネルギー源として有効活用が必要と考える。
森林整備はもとより化石燃料を減らす対策として木質バイオマスの積極的利用が必要だが、コスト面や安定供給などの課題解決のための方策と、利用促進に向けた取り組みは。
全道的な協議会にて、安定供給体制や低コスト化の検討のほかモデル調査を行うなど、実用化に向けた可能性を検討したい。利用の具体化に向け、国の制度活用や支援方策を検討し、積極的に取り組む。

(3)札幌交響楽団について
道教委は改善指導をしてきたと承知しているが、指導事項の主な点、経営健全化計画の策定状況は。
経営健全化のための計画策定、基金管理の適正化などの改善指導を行っており、現在、理事会、評議会にて検討されている計画が着実に取り組まれるよう指導・助言に取り組む。
道民の財産・誇りであるオーケストラ存続のための今後の対応は。
引き続き音楽芸術の振興に中心的役割を果たすため、最大限の自助努力に対し、様々な支援を行いたい。

(4)アイヌ文化の振興について
アイヌ文化振興法制定から5年が経過したが、これまでの取り組みの総括は。
文化研究センターや文化振興財団の活動、アイヌの人たちを中心とした様々な事業、さらにアイヌ語地名や文様が北海道遺産に選定されたことなどから、アイヌ文化に対する理解が着実に進んでいると考える。
さらにアイヌ文化の振興を図るための施策は。
アイヌ文化振興等施策推進会議に対し、施策の充実を提言するとともに、第三次長計において総合的・効果的な施策の推進に努める。
伝統文化の伝承のための指導者が高齢化しており、後継者の育成が必要だ。
アイヌ語や古式舞踊、伝統工芸の指導者育成事業のほか、体験学習事業を進めており、今後とも支援に努める。
アイヌの人たちの間にも大きな期待があるイオル構想をどのように実現しようとしているのか、また当面の具体的スケジュールは。
15年度の国予算で中核イオルの白老における基礎的調査費用が概算要求され、その確保に努めている。今後とも、道内7地域のイオル再生の実現に向け、積極的に取り組む。

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委員会における主な質疑

(1)常任委員会・特別委員会(10月〜11月)
総務委員会では、日下太朗(網走支庁)議員が10月10日に、関与団体の見直しについて、西本美嗣(札幌市西区)議員が同日に、平成14年職員給与改定に関する勧告について質疑。
環境生活委員会では、木村峰行(旭川市)議員が11月26日に、希少野生生物の保全対策について質疑。
経済委員会では、斉藤博(函館市)議員が11月5日に、雇用対策について、借換融資制度について、三津丈夫(帯広市)議員が同日に、石狩開発株式会社に係る民事再生手続きの開始決定について、経済戦略会議の提言について質疑。
農政委員会では、池本柳次(十勝支庁)議員が11月5日に、BSEに関する死亡牛検査体制について、矢野制光(上川支庁)議員が同日に、無登録農薬の販売調査結果について、新たな米政策について、吉野之雄(後志支庁)議員が10月10日に、タマネギの廃棄問題について質疑。
水産林務委員会では、河野光彦(渡島支庁)議員が11月26日に、プレジャーボートの漁港使用について質疑。
産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会では、岡田篤(釧路支庁)議員が11月6日に、原子力の安全性について、吉野之雄(後志支庁)議員が10月10日に、泊発電所補助ボイラーに係る異常時の報告について質疑。
地方分権改革・構造改革問題調査特別委員会では、土田弘(網走支庁)議員が10月10日に、北海道行政基本条例案について質疑。

(2)決算特別委員会
 道の13年度決算案を審議する決算特別委員会が11月7日〜12日に行われた。わが会派からは、第1分科会で、岡谷繁勝(稚内市)議員が環境保全対策について、鈴木泰行(札幌市白石区)議員が給与勧告について、道庁版ワークシェアリングについて、採用試験に係る国籍要件の撤廃について、西本美嗣(札幌市西区)議員が関与団体と職員の再就職問題について、吉野之雄(後志支庁)議員が財政課題について、行政財産の管理について、第2分科会で、吉野議員が建物等工作物の管理について、PFI等に関する取組について、道路・河川・建物等の事業への理念について、公共事業の完成検査について、漁船無許可改造問題について、漁協信用事業について、治山事業について、競馬について、石狩開発について、雇用と経済再建について、土田弘(網走支庁)議員が農政費の歳出構造について、柏倉勝雄(北見市)議員がオホーツク地域振興機構について質疑した。

<附帯意見>
1.厳しい経済状況の長期化に伴い、道税の減収が続いており、収入未済額及び不納欠損額が多額に上っていることから、一層の納税意識の喚起を図るとともに、徴収対策をさらに強化するなどして収入の確保に努めるべきである。
1.道財政が厳しい中、職員数の適正化をさらに押し進めるとともに、事務事業全般にわたって見直しを行い、より簡素で効率的な執行体制を確立すべきである。

(3)第四回定例会予算特別委員会

第四回定例会予算特別委員会(星野高志委員長)は、12月6日〜10日に開かれ、わが会派からは、第1分科会で、佐々木恵美子(十勝支庁)議員が児童デイサービス事業の運営について、斉藤博(函館市)議員が産業廃棄物循環的利用促進税について、高橋由紀雄(空知支庁)議員が地方自治のあり方について、三津丈夫(帯広市)議員が産業廃棄物循環的利用促進税について、財政問題について、第2分科会で、池本柳次(十勝支庁)議員が建設廃棄物対策について、社会貢献賞の設定について、海の少年団について、道民参加の森づくりについて、漁業系廃棄物リサイクル対策について、伊藤政信(札幌市厚別区)議員が新たな米対策について、シックハウス対策について、沢岡信広(北広島市)議員が産業廃棄物循環的利用促進税について、石狩開発について、障害者雇用優遇制度の創設について、学校と地域コミュニティについて、佐々木議員が教職員の時間外勤務の実態調査について質疑した。
総括質疑には、三津議員が立ち、産業廃棄物循環的利用促進税について知事の考えを質した。

<附帯意見>
1.本道の景気・雇用情勢が引き続き厳しい状況にあることから、ゼロ道債の早期発注など景気対策に努めるとともに、雇用の創出や安全網の整備等を推進する雇用対策及び年末の中小企業に対する資金対策を強化すべきである。
1.国の「米政策改革大綱」が打ち出され、今後の改革が急ピッチで進められることに鑑み、主業農家が生産の太宗を担う本道水田農業が将来にわたって安定的な発展が図られるよう、国に経営安定や農家の体質強化など関連施策の具体化を強く求めるとともに、道として所用の対策を講ずるべきである。

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当面する課題と会派の対応

(1)産業廃棄物循環的利用促進税について

 道は、第3回定例会直前に提案を見送った、産業廃棄物循環的利用促進税条例案を今定例会に提案した。提案内容は、当初案に、実施時期繰り延べ、暫定税率適用、環境対策の先行実施などの変更を加味、3定直前に示された修正案によるもの。
 3定以降も、同税に強く反対する道内経済界などとの話し合いが続いたが、この溝は埋まりきらないままでの提案になった。
この税金は、道の独自課税として導入が検討されていたもので、産業廃棄物の処理時に重量に応じて賦課、税収をリサイクル促進などの環境対策に充当しようとの趣旨。廃棄物に税を課すことで、排出削減やリサイクル産業育成への誘導策が狙い。
 わが会派は、3定の段階から、この税金については、循環型社会形成の誘導策としての効果が期待でき、今後の環境対策を推進していくための大きな柱になるもので、説明がしっかりと適切に行われれば、企業も含めた道民の合意も得られるものと評価して、対応してきた。
 今定例会では、道が、道民の理解を得るための努力不足があったなどの、問題点を指摘しながら、こうした問題点の解消に取り組み、早期導入を図るべきとの観点から質疑を行った。しかしながら、こうした質疑の結果として、なお論議を続けるべき点があるとの判断に立ち継続審査の方向に同調した。
 環境対策で取り組むべき課題は、広く、そして多岐にわたる。いわゆる産廃税で想定する年間26億円の規模で済むようなテーマではない。しっかりとした構想を描き、道民こぞっての参加で取り組んで行かねばならない課題であり、産業廃棄物循環的利用促進税は、「環境重視型社会の創出」という大きなテーマの中に、しっかりと位置付けられねばならないが、こうした点が、十分には明らかにはされなかった。
 また、道は、3定の提案見送り直後に、産業界や道内自治体を対象とする、「産業廃棄物対策等に関する検討懇話会」を設置したが、懇話会の内容は、税賦課の可否を問う、「入り口論」に終始している。同意を求める努力をしつつ、団体などの意見も加味しながら、税金の使用使途や、あらかじめ対策などの、「出口論」も含めて、適切に説明、論議していくべきと求めた。予算特別委員会の総括質疑で、知事は、「制度導入に当たって、排出事業者・処理業者や市町村等の準備期間確保の観点から枠組みを出来るだけ早く示し、施行に向けた環境を整える必要がある」と答弁したが、道は、今後の話し合いのベースとなるべき、徴収などについて、システムの想定を早急に示しての論議をしていくべきだ。
 提案を見送った第3回定例会以降の道の姿勢を見ると、提案者たる知事自身を含めて、道民や関係業界、そして議会に対しても、理解を得るための努力、汗をかく姿勢が、決して十分ではなかったと指摘せざるを得ない。
 わが会派は、来年の第1回定例会で、この条例が制定されるべきと考えている。そのための協力、努力を惜しまないつもりであり、道庁に対しても、関係部局のみでなく、全庁体制で、制定実現に向けた努力を求めていく。

(2)石狩開発について

 石狩市と小樽市にまたがる石狩湾新港地域で工業・流通団地を造成・分譲している第3セクター・石狩開発鰍ェ、10月31日、札幌地裁に民事再生法を申請、事実上倒産した。
わが会派は、道が、同社の株式の20%を所有する筆頭株主であり、運転資金の貸付や、立地助成の支援などに取り組んできたなどの経過から、今定例会で、今後の対応も含めた論議を行った。
 同社の民事再生法申請は、道と並ぶ筆頭株主であり、かつ貸付金の半分を有する政策投資銀行と調整が整わない中、「強行突破」とも言える形で行われた異例なもの。
 これについて、わが会派は、代表格質問で、@民事再生法を選択した理由A政策投資銀行との協議が不調に終わった理由及び見切り発車的な決断の理由B今後の分譲見通しC道の貸付金処理の方針−等を質した。
 道は、同社の再建策については、「金利等の開発経費を土地代に上乗せする現行スキームの見直し」を求め金融機関と協議したが、これに伴う債務圧縮について「地域開発は行政と民間が役割を分担しながら進めてきたものであり、再建に当たってもそれぞれが役割を果たすべき」と主張する道側と、「開発を主導的に担ってきた道が大きな役割を果たすべき」とする金融機関側の意見の、かい離が埋めきれず、「短期間での合意は難しい」との見通しから、民事再生手続きの申し立てに踏み切ったと説明した。
 さらに予算特別委員会では、既進出企業の用地転売の実績・見込み、政策投資銀行等金融機関との今後の見込み、再生計画を策定するための道の新たな負担の考え方−等を質問した。道の新たな負担については、「再生計画案検討の過程で道をはじめ関係者それぞれの役割も明らかになってくると考えており、債権取扱いや新たな財政負担についても、適切に対処したい」と述べた。
 金融機関との協議が整わないまま、法的処理に踏み切ったため、再生計画案の策定作業は、極めて難航しているとされる。1月下旬の民事再生計画案提出期限、15年度道当初予算での対応等の動きを注視しながら対応していく。

(3)プレジャーボート等の事故防止等に関する条例(仮称)の検討について

 わが会派は、「プレジャーボート等の事故防止等に関する条例(仮称)」の議員提案による制定に向けた準備に入った。
 遊魚やマリンレジャー等に伴う海難事故や漁具被害等の発生が増加傾向にある。こうした中、四方を海で囲まれた北海道として、海域利用にあたっての十分な安全性の確保が求められるが、現行の法令による規定のみでは事故防止に限界があるとの観点から検討を開始したもの。

条例素案の骨格は────
@ 対象となるプレジャーボート等は20トン未満のいわゆる小型船舶(推進機関を有しない船や、ろかいのみをもって運転する船は除く)
A プレジャーボート等(漁船兼用船を含む)を利用し、レンタル等の事業を営む人を届け出制とし、利用者に対する事故防止措置等を最低限の範囲で確認する
B 海難事故防止のため、救命胴衣をプレジャーボート等に乗船する全ての人に常時着用してもらう
C 海水浴場、定置網設置カ所等、水難事故や漁業被害の起きやすい場所を、あらかじめ水域指定して、水上バイクやプレジャーボート等の進入や、むやみな蛇行等を制限できるようにする
D 水難事故の損害や救護費用に備える観点から、プレジャーボート所有者等は、損害保険の加入等の必要な措置をあらかじめ講じておく
E 小型船舶の関係団体の組織化等に向けて道が支援を行う

 今後、市町村や漁協に対するアンケート調査や、道民へのパブリックコメント、関係団体からの意見聴取等を実施。関係団体、関係機関等と協力して、第1回定例会での提案を目標にして作業を進めていく。



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