民主党
第三回定例道議会報告
1999.10.13
民主党・道民連合議員会
政 審 会 長  伊 藤 政 信

 第三回定例道議会は9月22日(水)開会し、緊急地域雇用対策や地域戦略プラン推進費、信組支援などを中心とした一般会計410億8千万円、特別会計5億1千万円の補正予算を可決・承認するとともに、「茨城県東海村の臨界事故に関する意見書」、「在日米軍による低空飛行訓練に関する決議」等を採択し、10月13日(水)に閉会した。
 わが会派は、西田昭紘(釧路市)議員が代表質問に立ち、矢臼別の米軍演習、在日米軍による低空飛行訓練、泊原発3号機、行財政問題、関与団体の見直し、経済・金融・雇用対策、介護保険、ダイオキシン対策、農業問題、教育問題などについて、知事及び教育長の対応を質した。
 また、岡田篤(釧路支庁)議員、日下太郎(網走支庁)議員、佐々木恵美子(十勝支庁)議員、     佐野法充(札幌市豊平区)議員がそれぞれ一般質問に立ち、矢臼別の米軍演習や泊原発3号機問題の追加質問を行うとともに、経済構造改革、消費行政、農林業問題、教育問題などについて、知事及び教育長の対応を質した。
 予算特別委員会では、星野高志(札幌市東区)議員が総括質疑に立ち、東海村の臨界事故と泊原発3号機問題について知事の対応を質した。

01. 補正予算の主なもの

02. 採択された意見書・決議

03. 代表質問の要旨

04. 一般質問の要旨

05. 委員会における主な質疑

06. 第三回定例会の焦点


01. 補正予算の主なもの

 今回の補正予算は、国庫補助事業を中心に一般会計397億5,100万円、特別会計2億6,200万円、計400億1,300万円が冒頭提案されるとともに、国の公共事業等予備費の執行に伴う経費について、一般会計13億3,200万円、特別会計2億5,200万円、計15億8,400万円が追加提案され、可決された。
 <主な新規事業>
  
緊急地域雇用対策費             129億 500万円
  
地域金融環境安定化特別対策事業費       18億     円
  
地域戦略プラン推進費            144億2,700万円
  
特定開発事業推進費              10億2,000万円
  
「道民の森」関連対策費             3億9.000万円
  
少子化対策普及促進費               7,000万円
  
消費生活向上推進費                 300万円
  
災害復旧事業費                74億4,900万円

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02. 採択された意見書・決議

    <◎は政審発議、○は委員会発議>

    ○畑作経営の安定に関する意見書
    ◎茨城県東海村の「臨界事故」に関する意見書
    ◎NPO法人の育成策の強化を求める意見書
    ◎ベンチャー企業等の起業環境の整備等を求める意見書
    ◎不動産取得税に関する意見書
    ◎都道府県議会議員の活動基盤の充実強化を求める意見書
    ○水田農業基本政策に関する意見書
    ○道路特定財源等に関する意見書
    ◎在日米軍による低空飛行訓練に関する決議
    ◎原子力施設の安全確保と防災対策の充実に関する決議

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03. 代表質問の要旨

西田昭紘 (釧路市)

  1. 知事の政治姿勢について

    1. 矢臼別の米軍演習について

      米海兵隊の矢臼別移転訓練は、夜間訓練の強行など地元意向が踏みにじられた。米軍の行為をどう受け止めているか。
      夜間の実弾射撃訓練を行わないでほしいという地元の意向が十分尊重されなかったことについては、誠に残念なことと思つている。

      来年以降の移転訓練については受け入れられないことを表明し、その旨を知事自らが速やかに行 動し、日米両政府に申し入れるべきだ。
      副知事を上京させ国に強く訴えた。私としては、公約に沿って今後ともあらゆる機会を通じて、誠意ある国の対応を強く求めていく。

    2. 米軍戦闘機の低空飛行について

      米軍三沢基地F16戦闘機が檜山管内上ノ国町の小学校等を目標に想定した模擬爆撃訓練を予定していたとの報道があった。事実とすれば極めて遺憾である。
      低空飛行訓練の自制などを国に要請をしてきた。今後とも、住民の生活に不安を与えないよう対 応していきたい。

    3. 泊原発3号機問題について

      泊原発3号機問題について、北海道エネルギー問題委員会の報告は世論が大きく二分されており、今後慎重な対応が求められる。
      委員会として意見の一致をみることができなかった。その検討の推移や結果を重く受け止めている。

      「脱原発アクションプログラム」 の策定を急ぐべきだ。
      道としては、 「省エネルギー・新エネルギー促進条例」 を制定する。今後、プログラムの策定も 検討していく。

      泊原発3号機の増設の是非については、道民投票を含め、道民アンケート、郵送・FAX、電子メールなど、道民の意向把握に努めるべきだ。
      「北海道エネルギー問題委員会」 の検討結果を縦覧し、市町村への配布、インターネット掲載のほか、道内5箇所で道民意向を把握する。


  2. 行財政問題について

    支庁及び本庁に市町村の法制機能の強化のための支援窓口を設置すべだ。
    支庁における地方分権に関する相談機能の充実など、積極的に支援していく。

    道財政の今年度の収支見通しを再検討すべきだ。
    今後、財政健全化債の確保などに努め、収支の均衡を図りたい。

    バランスシートの早期作成と連結決算制度の導入にどう取り組むのか。
    庁内のプロジェクトの検討などを踏まえながら具体的取り組みを進めていく。

    関与団体の見直し方針・団体の指定について、今後どう取り組むのか。
    政策評価委員会の議論も踏まえ、道と団体との役割分担、関与のあり方を含め、団体の統廃合や運営の効率化に取り組む。

    札幌北野病院のあり方について、札医大が示した活用方策をもとに道として具体的な検討を行うべきである。
    地域の医療機関の整備状況、保健・医療・福祉行政の観点から総合的に検討していきたい。

  3. 当面する道政上の諸課題について
    1. 経済・雇用対策について

      知事は、5万人の雇用創出を公約した。情報産業、環境保全、住宅関連など成長分野の人材育 成、雇用創出に支援を強めるべきだ。
      健康、情報、環境の産業分野は、成長が見込まれ新たな雇用の場としても期待できるので、施策の推進に努める。

      長期の職業能力開発支援体制の確立や、新規学卒者等への魅力ある職業訓練を行うため、道立高等技術専門学院の機能の充実を図るべきだ。
      高度な技能・技術の習得に対応し、1年制から2年制訓練への転換や介護サービス・総合ビジネス科目の設置など、機能の充実を図っていきたい。

      国の緊急雇用対策の交付金の対象事業について、具体的に明示すべきだ。また、この事業による雇用者数は何人と見込まれるのか。
      事業例を取りまとめ、市町村等の効果的な事業の検討、執行が図られるよう努める。雇用者数の 見込みは、約3,000人と見込んでいる。

    2. 金融問題について

      破綻した信用組合の経営責任を明確にし、経営計画を策定すべきである。
      役員の権限と責任、事実関係について明らかにする。また、現在、経営計画を作成しており、健全経営について指導をしていく。

      店舗の統廃合に伴い、雇用不安のないように最大限の努力をされたい。 
      職員の再雇用について、受け皿組合から、できるだけ配慮するとの意向があるが、さらに要請していく。

    3. 介護保険制度について

      保険料の市町村間格差、低所得者の利用料負担などに道民の不安がある。
      低所得者への配慮を国に要望し、保険料の水準の抑制や市町村間格差の縮小に努める。

      市町村において、認定の不服についての相談窓口を設けるべきと考える。
      認定に関して幅広く相談に応ずるよう、市町村に働きかける。

      介護サービスの供給について、NPOを育成して在宅サービスの充実を図るべきだ。
      NPOは在宅福祉の担い手として期待される。社会福祉協議会の育成強化に努め、NPOなどの参入促進に支援をしていきたい。

    4. 2002 年第六回DPI世界会議・札幌大会について

      21世紀の記念イベントと位置付け、大会準備に要する財源など、可能な限り支援すべきだ。
      職員の派遣を検討している。また、本大会の成功に向けて適切に対応していく。

    5. ダイオキシン対策について

      ダイオキシン類対策特別措置法が7月に成立したが、道として積極的な対応が求められる。
      国は法の施行に必要な政省令を 12年1月までに制定する。今後、対象施設の状況や国の考え方を踏まえ、計画的な環境監視を進めていく。

      ダイオキシン問題には、横断的な取り組みが求められ、また、対策に関する情報公開が重要である。
      道環境政策推進会議やダイオキシン対策部会の横断的な取り組みを進める。また、適切な情報提 供に努める。

    6. 太平洋炭砿の長期存続問題について

      国において種々の支援策が検討され、釧路市でも追加支援が検討されている。道としての具体的な支援策を明らかにすべきである。
      現在、具体的な支援内容について国と協議をしている。釧路市や太平洋炭砿とも連携を図りなが ら、様々な観点から検討していく。

    7. 農業問題について

      WTO次期交渉を明年に控え、農業に関する国際情勢が活発化している。このような情勢を知事 はどのように認識しているか。
      各国の提案の中には、わが国の主張に対立するものもあり次期交渉は大変厳しいと考えている。国の動きに呼応し、外国との交流機会をとらえ訴えていく。

      国は、水田農業の活性化の基本方向を7月に示したが、本道の稲作にとって厳しい内容である。水田農業の活性化についてどう対応するのか。
      良食味米生産、減農薬米の栽培など売れる米づくり、愛食運動による販売の拡大、経営の複合化などにより水田農業の活性化に取り組んでいきたい。

      新しい基本法、農業・農村振興条例の目的の達成のためにも、検討会などを設置して政策課題の 解決に取り組む必要がある。
      農業団体、消費者団体や経済界などで構成する連絡会議や農業・農村振興審議会の意見も聞き、 生産目標の策定や農業・農村振興推進計画の改定に取り組む。

      平成8年度から実施の21世紀パワーアップ事業は、計画の半分程度の進捗状況であり、事業継続を望む声が圧倒的である。
      本事業は農業者や地域からの期待も大きい。計画の達成に努め、今後について は国や農家経済、事業効果などを見極め検討していく。


  4. 教育問題について

    中長期の展望に立った高校教育については、子供たちの学習権を尊重し、ゆとりある教育を実 現するために、高校教育のあり方そのものの改革が必要である。
    国際化、情報化など社会の変化もあり、生徒の適性、関心、希望なども多様化している。これらに対応した学科の設置、入学者選抜を進めることが重要だ。

    30人以下学級を実現すべき。また、小規模校は単年度の「特例二間口」ではなく、道独目の30人以下学級を実施すべきである。
    40人を基本として編成しているが、道単で特例二間口を実施している。学級定員については、国の調査・研究の状況なども見極め対応していく。

    私学所在学区では他学区と公立の収容率に大きな格差がある。私学の負担は、公立の4〜5倍である。公私の関係をどう考えて、調整を行っているか。
    私学との調整については、昭和59年の公私比率を目途として協議、調整をしてきているが、今 後とも公私協調を基本として協議し、対処していきたい。

    <再質問>
    1. 泊原発3号機問題について

      道エネルギー問題委員会は、賛否両論となった中で、3号機の今後の対応は慎重な取扱いこそが求められる。
      賛成の意見と反対の意見とがあり、私としては、総合的かつ慎重に判断していきたい。

      「脱原発アクションプログラム」策定のスケジュールを明らかにせよ。
      条例は来年度の早い時期に策定を、プログラムの策定は、早急に作業を進める。

      道民意向の把握のためには、「道民投票」や 「道民アンケート」 の実施が最も適切ではないか。
      ーつの方策であるが、まず、議会における十分な論議が大切である。

    2. 関与団体の見直しについて

      関与団体の存在意義を考える上からも、この際、総ての関与団体について一旦白紙に戻し、抜本 的な検討が必要と考える。
      それぞれの団体の役割や機能のほか、道政との関わりなどを踏まえ、団体の事業の今日的意義や公的支援の必要性などについて検討を進めたい。

      関与団体への道職員の再就職については、漸減策を講じるべきだ。また、取扱い要領に反して在職期間が長い者がいるが、是正すべきだ。
      団体の自主性を尊重しながら要領に基づいて対処する。基準を超える場合は退職を働きかける。

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04. 一般質問の要旨

岡田 篤(釧路支庁)

  1. 矢臼別演習場における米軍実弾射撃訓練について

    地元では、演習の固定化を心配している。来年の演習日程を在日米軍司令部に対して、道として直接ただすべきである。
    矢臼別演習場に訓練が集中しないように国に求めてきた。来年の日程等については、訓練が集

    問題は、年々夜間の実弾発射数が増加していることだ。道として在日米軍に抗議をすべきである。
    今後とも、申し入れが十分尊重されるよう、あらゆる機会で、誠意ある対応を求めていきたい。

    防衛施設庁は騒音測定の結果を公表しない。乳量調査とあわせて測定結果の公表を防衛施設庁に 強く求めるべきだ。
    国からは、内部資料であり公表しないと説明を受けている。また、酪農被害調査については、事 前に地元町や農協から了解を得た上で実施されている。

  2. 経済構造の改革について

    新たな産業分野の開拓に関する構想や、施策展開の時期をどう考えているか。
    住宅・環境・情報などの産業分野で、先進的な技術開発の支援や企業の育成、誘致に努める。年 度内に経済構造改革の具体的展開方策を明らかにする。

    北海道特有の高コスト構造の改善に取り組むべきだ。
    関係者と連携を図りながら、ハード、ソフト両面の条件整備について取り組みを進める。

    構造改革のための人材育成・確保に取り組む必要がある。
    大学等との連携や経済界との協議により、研修機会の充実、起業に向けた環境整備などにより、人材の育成・確保に取り組む。

  3. エゾシカ対策について

    エゾシカによる農業被害防止のフエンス設置事業は、大きな効果を上げている。道費上置き措置は12年度までとなっているが、激変緩和の措置をとるべきだ。
    13年度以降の被害防止対策については、検討していきたい。

  4. 家畜の糞尿処理対策について

    家畜の糞尿処理管理の適正化をどのように行うのか。
    補助事業やリース事業により施設整備を進める。5年間の経過措置の間に農家、市町村、農協などと連携して家畜糞尿の不適切な管理の解消を図っていく。

    糞尿処理の助成事業については、平成13年度以降の施策継続や新たな助成制度の創設が必要で ある。
    国に対し、新規事業の創設や予算の確保などを働きかける。今後については、国の施策や、農家経済の動向などを見極めながら検討していきたい。


日下太朗(網走支庁)

  1. 泊原発3号機問題について

    北電が示した電力需要想定値は、COP3対策をはじめ省エネ効果を考慮せず、不確実なもので ある。
    国のエネルギー政策の影響や経済情勢の変化を注視する必要がある。

    道民意見聴取等の進め方は、道民に予断を与えることなく取り進めるべきである。
    検討結果報告書は、各支庁で縦覧、市町村への配布、インターネット掲載により周知するほか、道内5箇所で意見を聞くなどして、道民意向の把握に努める。

    「脱原発アクションプログラム」 は、いつまでに策定するのか。
    条例と同じ来年度の早い時期の制定を目指す。

  2. 林業問題について

    水源涵養や国土保全など森林の公的機能を発揮させるためにも、無立木地の解消が必要である。
    この3年間で3500ヘクタールの植栽を進めた。今後とも公的機能の高い森づくりに取り組む。

    緊急地域雇用特別交付金の活用により、公有林整備を進めることが可能ではないか。
    関係市町村と連携を図りながら、交付金の活用に努めたい。

  3. 河川管理について

    河川の維持管理について、今後どのように取り組むのか。
    各河川ごとの現況や利用実態を把握するとともに、資料の整備に努め良好な河川環境の保全を 図っていく。

  4. 農業問題について

    自然との共生に配慮した農業農村整備事業を進める必要がある。今後の推進の考え方を伺う。
    新たな農業基本法のもとで、国の施策、地域の動向などを踏まえて環境に配慮した事業の推進に努める。

    耕作放棄地対策について、市町村との連携を図り積極的に推進すべきだ。
    耕作放棄地の解消は重要な課題である。平成13年の国の制度改正に向けて、平場地域を含む抜本的な対策の実施を働きかけていく。

  5. 教育問題について

    小規模校の教育条件の向上を図るため、モデル校を指定して研究などを行い、「小規模校指導 指針」を策定すべきだ。
    魅力ある高校づくりを積極的に進める中で、趣旨が生かされるように努めたい。


佐々木恵美子 (十勝支庁)

  1. 大雪山国立公園の山岳環境保全について

    自然景観を大切にした、早急なトイレの設置と改善を行う必要がある。
    大雪山国立公園内に道が設置したトイレについては、使用が不可能とならないように対応してい きたい。

    山岳におけるし尿対策について、トイレの整備や大腸菌対策、入山者への啓発など総合的な検討を進めるべきだ。
    国や関係機関・団体等と連携しながらトイレ整備や費用負担のあり方など、総合的に検討していきたい。

  2. 消費生活行政の見直しについて

    現在、道と道消費者協会の双方で実施している消費生活相談体制の相談窓口、啓発の一元化は、道民にとってどのようなメリットを期待できるのか。
    拠点と位置付けることにより、相談のトラブル防止や処理の迅速化が図られ、また、消費者への 支援機能が充実される。

    各支庁の消費生活相談所の今後の体制について、どのようなビジョンを持つか。
    相談業務は道立センターに移管するが、今後においても地域の方々の相談に支障を生じないよう 関係団体等とも協議しながら検討していきたい。

  3. 普通学校における障害児支援体制について

    ノーマライゼーシヨンの理念を鑑みるとき、普通学校の障害児への支援体制のあり方を見直す必 要がある。
    ニーズが多様化する中で、一人ひとりの障害の程度に応じた教育を行うよう努めているが、今 後、国の研究や介護員配置の現実を踏まえ検討していきたい。



佐野法充 (札幌市豊平区)

  1. 茨城県東海村の臨界事故について

    原因の徹底究明、情報公開、防災体制の確立、さらに稼動中の原発等の安全管理・危機管理の徹  底について、政府はじめ北電に強く申し入れるべきだ。
    国に対して事故原因の究明などについて要請を行った。また、北電にも、先日、安全確保や情報 公開を要請した。

    原発周辺地域住民の不安感に対応し、本道の防災対策を再点検し見直しを進めるべきだ。
    今回の事故に鑑み、今後、事故原因や国の動向を踏まえて防災計画や防災訓練の再点検を行う。

    原子力政策の総点検を行う中で、安全管理の徹底を最優先し、当面、3号機に関する道民意見の聴取などは延期すべきである。
    今後の動向をみながら、判断していきたいと考えている。

  2. 地方自治について

    知事があえて言う、「地域政府」 の概念を示されたい。
    地域の側から、地方分権を目指す主体となる地方自治体を「地域政府」と位置付けた。

    道州制は、戦後を規定してきたシステム全体の根本的改革を追及するのもであると考えるが、見解を示されたい。
    道州制等について、国・道・市町村の役割分担、権限や財源問題などに地域社会、経済の分野を含め、研究していきたい。

    行政基本条例制定の考え方を伺う。また、道民意向の反映システムとして、住民投票制度を含む各種の直接請求のあり方も検討すべきだと思うがどうか。
    条例は、行政運営の基本原則を定めるもので、今後、名称・内容の検討をする。道民投票なども道民意向を把握する方策のひとつであるが、まず、議会での十分な議論が大切である。

    北海道開発法には、沖縄振興開発特別法に規定されている「住民の生活及び職業の安定並びに福 祉の向上に資することを目的とする」との規定がない。
    道民の生活福祉について直接的には触れられていないが、実際の運用面において、道民の福祉の向上や北海道の発展に寄与してきたと考える。

    北海道道開発法に基づく北海道開発計画は、国が樹立するものであり、道は内閣に意見を申し出 るのみである。このことについてどう考えるか。
    総合開発計画の策定には、知事、道議会議長、道選出国会議員や学識経験者、経済界の代表が委員として参画している審議会の審議を経ることとなっている。また、道の意見として第三次北海

    道長期総合計画を内閣に提出している。


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05. 委員会における主な質疑

  1. 常任委員会・特別委員会

    7月15日の農政委員会において、佐々木隆博(士別市)議員が教育施設整備基金条例改正案に 対して意見及び要望。エネルギー問題調査特別委員会において、吉野之雄(後志支庁)議員が敦賀原発2号機の一次冷却水漏洩事故の報告に対して質疑。
    8月3日の経済委員会において、吉野之雄(後志支庁)議員が苫東新会社の設立についての報 告に対して質疑。同4日のエネルギー問題調査特別委員会において星野高志(札幌市東区)議員、河野光彦(渡島支庁)議員が幌延問題、及び道エネルギー問題委員会について質疑。少子・ 高齢社会対策特別委員会において、佐々木恵美子(十勝支庁)議員が保育問題や地域子育て支 援センターの取り組みについて質疑。
    9月7日の経済委員会において、吉野之雄(後志支庁)議員が関与団体現況調査の概要報告に対 して質疑。同8日の産炭地域振興対策特別委員会において、岡田篤(釧路支庁)議員が石炭鉱業 審議会及び産炭地域振興審議会の答申概要に対して質疑。北方領土対策特別委員会において、木 村峰行(旭川市)議員が青少年に対する領土問題教育について質疑。地方分権・構造改革問題調 査特別委員会において、沢岡信広(北広島市)議員が市町村の合併と地方分権について質疑。
    9月20日の建設委員会において、斉藤博(函館市)議員が土地開発公社の必要性や長期保有地の処分見込みなどについて質疑。同21日の文教委員会において、小原葉子(札幌市手稲区)議員が子どものセクハラ対策や学校図書館の充実について質疑。エネルギー問題調査特別委員会において、吉野之雄(後志支庁)議員が泊原発の定期検査について、星野高志(札幌市東区)議員 が道エネルギー問題委員会の検討結果についての報告に対して質疑。

  2. 企業会計決算特別委員会

    病院や工業用水道事業などの会計を審議する企業会計決算特別委員会が8月18日〜20日にかけて行われ、わが会派からは岡田篤(釧路支庁)議員が病院事業会計について、佐野法充(札幌市豊平区)議員が工業用水道事業会計について質疑した。

    <附帯意見>
    1. 現下の道立病院事業の厳しい経営状況に鑑み、職員の適正配置、業務委託の推進など、より徹底した効率化を図り、病院経営の健全化の確保に努力すべきである。また、札幌北野病院については、議会議論を踏まえ、抜本的な見直しを行うべきである。
    2. 石狩湾新港地域工業用水道事業については、現状を踏まえた厳格な需要見通しを基にしたこと業会計を新たに策定するとともに、収支の均衡を図ることが難しい経営状況を踏まえ、今後の 石狩工水のあり方や支援方策などについて早急に検討し、経営の健全化を一層進めるよう努めるべきである。

  3. 第三回定例会予算特別委員会

     第三回定例会の予算特別委員会において、わが会派からは、池本柳次(十勝支庁)議員が原子力防災対策について、佐野法充(札幌市豊平区)議員が関与団体の見直しについて、星野高志(札幌市東区)、滝口信喜(室蘭市)、佐々木隆博(士別市)の各議員が東海村の臨界事故と泊原発3号機、省エネ・新エネルギーの促進について質疑した。
     総括質疑では、星野高志(札幌市東区)議員が立ち、東海村の臨界事故と泊原発3号機について、知事の見解を質した。

    <附帯意見>
    1. 明年度の道財政は極めて厳しい見通しにあるため、中期的な収支見通しを策定するとともに、
       対処方策として取り組むべき課題についても、次回定例会までの間に示し、十分な議会議論を 経た上で予算編成に取り組むべきである。
    2. 介護保険制度については、市町村において要介護認定に関する事務が始まるなど、本格的な 準備が進められており、明年四月からの円滑な施行に向けて、市町村への支援をより一層積極的に行うべきである。また、介護保険認定対象外の介護対策に積極的に取り組むべきである。
    3. 北海道競馬は、今日までの様々な経営改善の取り組みにもかかわらず、赤字額が年々増加す るなど厳しい状況にある。よって、現在の運営体制のあり方を抜本的に改めるよう、検討すべきである。

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06. 第三回定例会の焦点

  1. 泊原発3号機問題について
     泊原発3号機問題は、第三回定例会の最大の焦点となり、推進を図る自民党と慎重を求める民主党との対立構図が浮き彫りとなった。開会中に東海村における臨界事故の発生、北電による世論操作の発覚、という不測の事態も生じる中で、知事側の対応も揺れた。

     <賛否両論の報告>
     この問題について、知事は当初「エネルギー問題委員会(小林委員長)の検討結果をもとに道民  意向を把握し、その上で総合的に判断する」としてきた。そのエネルギー問題委員会の検討結果は、議会開会直前の9月21日に報告されたが、泊原発3号機については意見の一致をみず、賛否両論を併記するに留まった。
     このため、わが会派は「道民の意見は大きく二分されている」との認識に立って、知事に対してこの問題を慎重に取り扱うよう申し入れた。こうした中で、代表質問(西田昭紘議員)において「総合的かつ慎重に判断する」という知事の答弁を引き出した。

     
    <電力需要の想定値>
     一方、自民党は、北電が示した2008年の電力需要想定値(90万キロワット程度の電源開発)に対する知事の認識を質した。これに対して知事は「私としては、委員会報告の通り必要であると  考えている」と答弁。また、電源開発のあり方について「現時点における確実性を考慮していかなければならない」と答弁した。
     この答弁をめぐって、マスコミ各紙は「堀知事が3号機容認の姿勢を示した」と報道した。わが会派も一歩踏み込んだこの答弁を問題視し、一般質問(日下太郎議員)において電力需要想定値の不確実性に関する認識を質した。これに対して知事は「規制緩和や省エネ効果などが将来の電力需給に影響を及ぼす可能性が示唆されており、私としてもこうした国のエネルギー政策の影響や経済情勢の変化を注視していかなければと考えている」と答え、不確実性を一定認めた。

     
    <臨界事故の発生>
     この後、茨城県東海村において原子力史上初の「臨界事故」が発生し、原発をはじめとする原子力の安全性に国民の不信、不安が極度に高まった。
     わが会派は、この問題を他会派に先駆けて一早く取り上げ、事故原因の徹底究明や安全対策の確立を国に求める議会意見書の採択をリードした。また、徹底した情報公開に基づく泊原発1・2号機の安全対策の検証などを知事に申し入れるとともに、一般質問(佐野法充議員)において「道民の意見を聞く会」の延期を知事に迫り、「今後の動向をみながら判断していきたい」との答弁を引き出した。

     
    <「聞く会」の延期>
     その後、北電が「道民の意見を聞く会」の開催にあわせて企業ぐるみで世論操作をしていた新たな事実が発覚。わが会派は、予算特別委員会(総括質疑・星野高志議員)においてこの問題を取り上げ、「遺憾である」との知事答弁を引き出すとともに、「国における新たな動きもあることからその見通しが得られるまでの間、道民の意見を聞く会を延期する」との判断を引き出した。
     また、この委員会において、わが会派は、北電の徹底した情報公開に基づく泊原発1・2号機の安全対策の検証とともに、「道民の意見を聞く会」など道民意向の把握の仕方を再検討するよう迫り「北電の安全管理に関するマニュアルなどの提示を求めていくとともに、関連工事業界の安全管理などの実態などについても把握し、必要な対応を行っていく」、「聞く会の再開を検討する際には様々な方法で広く公平に道民意見を聴取できるようご指摘の点を踏まえ検討していきたい」との答弁を引き出した。

     <省エネ・新エネの促進条例>
    このほか、わが会派は、知事への申し入れをはじめとして、今定例会における代表質問、一般質問、予算特別委員会を通じて省エネ・新エネルギーの促進に関する条例及び数値目標を入れた「脱原発アクションプログラム」の早期制定を知事に迫り、「来年度の早い時期(二定)に制定したい」との答弁を引き出した。
     なお、議会最終日において、会派として「泊原発3号機増設計画の凍結並びに省エネ・新エネの  促進を求める決議」を提案(説明者は沢岡信広議員)したが、反対多数(反対:自民、道民クラブ、公明、道政会、賛成:共産)で否決された。

  2. 米軍の矢臼別移転訓練について
     この問題で、わが会派は、代表質問(西田昭紘議員)及び一般質問(岡田篤議員)において、夜間訓練の中止をはじめとした地域の意向を三度も踏みにじった矢臼別での米軍の実弾演習は極めて遺憾であり、知事自らが日米両政府に対して毅然として「中止」を申し入れ、行動をおこすことが公約を守ることである、と知事の姿勢を質した。
     これに対して堀知事は「地元の意向が十分尊重されなかったことについては、誠に残念」「副知事を上京させ国に強く訴えたが、私としては今後ともあらゆる機会を通じて、公約に沿って誠意ある国の対応を強く求めていく」とした。
     わが会派としては、今後、知事自らが米大使館などを訪れ、訓練の中止や見直しを強く求める行動をおこすよう、あらゆる機会をとらえて促していく。
     なお、議会最終日において、会派として「矢臼別における在沖縄米軍移転訓練の中止、並びに在日米軍基地の整理・縮小を求める決議」を提案(説明者は林大記議員)したが、反対多数(反対:自民、道民クラブ、公明、道政会、賛成:共産)で否決された。
     
  3. 行財政問題、関与団体の見直しなどについて
      道財政が危機に陥っている中で、知事は今定例会において道職員の期末・勤勉手当を5%削減するなどの条例改正案を提案した。
     わが会派は、今日の道財政の危機は決して人件費によってもたらされたものではない、との立場から、代表質問(西田議員)において、道に対して地方財源の充実・税財源の移譲を国に強く求める行動を促すとともに、特に、「財政の中期見通し」の早期立案、財政の実態把握の手法としてのバランスシートと連結決算の導入促進などを求め、「具体的な取り組みを進めていく」との答弁を引き出した。
     また、代表質問及び予算特別委員会(佐野議員)において、関与団体の抜本的見直しを迫り、「団体の統廃合や運営の効率化に取り組んでいく」との答弁を引き出した。
     道においては、二百を超える関与団体があり、道の出資金は570億円、補助金・交付金などが年間約681億円に達している。土地開発公社や住宅供給公社など、多額の含み損を抱えて経営状況が悪化し続けている団体も少なくない。
     わが会派としては、立て直しが難しい赤字団体はじめ、類似団体の統廃合を積極的に進めるよう、今後とも関与団体の事業をはじめ経営や運営状況を厳しくチェックしていく。
     また、道財政の立て直しに関連して、経営状況が厳しい北海道競馬や病院事業会計、工業用水道事業会計についても、その抜本的改善に向けて厳しくチェックしていく。

    以 上。

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