民主党
第三回定例道議会報告
1998.10.20
民主党・道民連合議員会
政審会長 佐々木 隆博

第三回定例道議会は9月25日(金)に召集され、再開冒頭の9月30日(水)に金融経済・災害復旧対策予算(660億円)のうち、金融変動対策特別資金の融資枠拡大など緊急措置分として571億円を先議するとともに、台風5号・7号関連分として追加提案された予算(65億円)を含め、総額795億円の補正予算を可決・承認した。

また、「DPI世界大会の誘致及び支援に関する決議」、「季節労働者の雇用対策に関する意見書」等を採択した。会期末になり議員定数条例の改正問題で調整がつかず、会期を四日間延長して10月20日(火)未明に閉会した。

わが会派からは、佐々木隆博(士別市)氏が先議案件について質問に立つとともに、岡田俊之(渡島支庁)氏が代表質問に立ち、道政改革、経済・雇用対策、苫東開発、千歳川放水路、米軍の矢臼別演習、幌延、泊原発3号機問題等について知事の姿勢を質した。

また、一般質問では、星野高志(札幌市東区)氏が季節労働者対策、点字広報の発行、水産問題について、林大記(札幌市南区)氏がDPI世界大会の札幌誘致、福祉施設における結核、フロン問題、情報化対策について知事の見解と対応を質した。

01. 補正予算の主なもの

02. 採択された意見書・決議

03. 代表質問の要旨

04. 先議案件質疑の要旨

05. 一般質問の要旨

06. 主な委員会論議(7月−10月)

07. 当面する課題と会派の対応


01. 補正予算の主なもの
  1. 金融・経済・災害復旧対策 660億円

    金融対策 500億円
    ・金融変動資金枠の300億円増、短期資金の創設500億円など
    公共事業 30億円(21世紀高生産基盤整備補助金19億円など)
    特別対策事業 45億円(8月末発生大雨災害分6億円、通常分39億円)
    災害復旧事業費 63億円(8月末発生大雨災害分25億円など)
    国庫補助事業 21億円(社会福祉施設整備事業費16億円など)

  2. 一般補正分 70億円

    基幹漁業総合再編推進事業 2億1千万円
    ・沖合底びき網漁業不要漁船処理費(減船10隻)
    救急医療情報システム運営事業費 1億1千万円(新システムへの移行経費)
    外部監査運営費 1千8百万円(外部監査制度導入経費)

  3. 追加提案分 65億円

    台風5号及び7号関連の災害復旧事業など65億円


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02. 採択された意見書・決議

<◎は政審発議、○は委員会発議>

◎朝鮮民主主義人民共和国の暴挙に抗議する決議
○第6回DPI世界会議札幌大会の誘致及び開催支援に関する決議
◎救済金融機関以外の承継金融機関に対する公的資金の注入に関する意見書
○税制改正に関する意見書
◎地方分権の推進及び新たな北海道開発体制に関する意見書
○新しい基本法の制定に関する意見書
○稲作経営の安定に関する意見書
○畑作経営の安定に関する意見書
◎国有林野事業の改革に関する意見書
○道路特定財源等に関する意見書
○季節労働者の雇用対策に関する意見書


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03. 代表質問の要旨

岡田俊之(渡島支庁)

  1. 公約の達成状況について

    3年前に掲げた選挙公約の達成状況はどうなっているか。
    公約として掲げた事項は基本的に着手できたと考えている。

  2. 道政改革について

    「政策評価」に道民の意見をどう取り入れ、結果はどう反映させるのか。
    道民の意見は政策検討の中で受け止めていく。結果は予算に反映するよう論議を深め、関連の執行体制の見直しも行っていく。
    「外部監査」の役割をどう位置づけるのか。
    自らの判断で特定事項を選定して随時監査を行うほか、議会等からの監査請求についても監査を行う。
    「オンブズマン」の任務は、単なる苦情の処理・救済とすべきではない。また、条例を制定すべきである。
    道行政の執行に関して調査や是正等の勧告を行い、制度の改善について意見を表明することにしている。また、条例による制定が望ましいと考えている。

  3. 経済・雇用対策について

    拓銀の第二分類債権は、北洋銀行を第一義的にその全てが他の金融機関に承継されるよう働きかけるべきだ。
    最終的にはほとんど残らず承継されるよう要請していく。
    「雇用推進行動計画」の実施計画では、可能な限り数値目標を示すべきだ。
    可能な限り個別事業の雇用効果を数値化することを検討したい。

  4. 国の大規模プロジェクトについて

    「苫東開発」の破綻の原因と責任を明確にし、新たな事業計画については道としてのプランを立てていくべきだ。
    開発推進体制の連携や借入金に依存した体制に反省すべき転がある。関係市町や経済界とも連携して地元としての役割を果たしていく。
    「千歳川放水路」は、検討委員会がまとめた総合治水対策案をもとに、放水路計画に代わる案を早期に完成させるべきだ。
    検討委員会でさらに検討を深めて提言をいただき、その提言については最大限尊重して国に申し上げていく。

  5. 国際・平和問題について

    「サハリン州との友好・経済提携」(11月調印予定)を機に、経済交流プログラムの充実、郷土博物館の改修協力の積極的な推進を図るべきだ。
    双方の経済交流が一層活発化するよう努める。郷土博物館には北海道の常設展示コーナーを設置したいと考えており、できる限りの協力をしていく。
    「米軍の矢臼別演習」は、夜間訓練が強行され、このままでは北海道の沖縄化 ・基地化が進む。明年度以降は、断固受け入れを拒否すべきだ。
    地元の意向が十分尊重されていないことは大変残念。訓練が固定化されないよう在日米軍基地全体の整理・縮小を一層強く国に働きかけていく。

  6. エネルギー問題について

    「幌延」における深地層研究施設については、依然として先行立地の懸念がある。何故幌延なのかという説明とともに、将来にわたって放射性廃棄物を持ち 込まないという国の確認がとれないうちは検討に入るべきではない。
    新たな提案については、それらの確認がなされた後に、道民合意を前提に検討していきたい。
    「泊原発3号機」は、十分な検討が必要だ。環境評価書には生態系調査が実施されていない等の問題があり、追加調査を求めるべきではないか。
    十分に検討していく必要があると考えている。環境評価書については、審議会の結果等を十分踏まえ、必要な場合には調査や資料の提出等を求めていきたい。

  7. 農業・林業問題について

    新しい基本法の答申が出されたが、自給率の向上、所得確保対策、農業・農村の多面的機能の維持を国に強く働きかけていくべきだ。
    自給率については本道の考え方に沿っている。所得確保についてはその実現を国に求め、多面的機能については施策の充実を国に働きかけていきたい。
    営林署の合理化案の撤回を求めるべきだ。また、総合的な森林対策を道としてまとめるべきだ。
    森林管理に必要な機能の維持・充実、地域振興に配慮した組織・要因の配置を国に要請している。今後、「北の森づくりビジョン」を策定し、森林整備や産 業振興に取り組む。

  8. NPOについて

    赤煉瓦プロジェクトの最終報告に基づいて、支援センターの設置等を盛り込んだNPO支援条例を制定すべきだ。
    検討委員会の検討結果を踏まえ、支援施策等を検討して市民活動団体が活動しやすい環境の整備に努めていく。

  9. 教育問題について

    中長期の展望に立った高校配置を考えるべきだ。その際には、選抜によらない進学制度や30人以下学級の実現、公私比率等を配慮すべきだ。
    平成11年度を目途に、高校教育のあり方を論議して中長期展望の高校配置を検討する。地域や学科の特性に応じた学級定員、私学助成の充実などに取り組 む。新たに公私間協議の場を設ける。

  10. 公安問題について

    警察官による不祥事が相次いで発生し、道政モニターによる意識調査結果でも警察の評価が下がっている。信頼回復にどう取り組むのか。
    一連の不祥事は重く受け止め、意識調査結果も反省の材料にしたい。今後、人事管理を適切に進め、本来の活動に取り組み、信頼回復に努める。

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04. 先議案件質疑の要旨

佐々木 隆博(士別市)

  1. 金融対策について

    中小・中堅企業から望まれていた短期低利資金を創設したが、どのような効果を期待しているのか。
    企業の幅広い資金調達ニーズに対応したもので、資金繰りの円滑化の維持・安定を強力に支援することとしている。

  2. 景気対策事業について

    投資単独事業の追加の中で、中小・零細企業への受注機会の確保を図るための45億円が計上されているが、実効あるものとするためにどう取り組むのか。
    今回の補正では小規模事業を予定しており、議決後、速やかに執行していきたい。

  3. 災害復旧対策について

    8月下旬の大雨被害の復旧を急ぐとともに、激甚災害の指定を国に強く要請すべきだ。また、台風5号・7号の被害も早期復旧に全力をあげるべきだ。
    早期復旧に向け、万全を期していきたい。また、大雨被害は激甚災害の指定への働きかけを強めたい。


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05. 一般質問の要旨

星野 高志(札幌市東区)

季節労働者対策について

季節労働者が雇用保険の特例一時金需給資格、及び冬期技能講習の受講資格を得られない不安な状況に置かれている。資格要件の緩和を国に要請すべきだ。
事業主に対して雇用機会の確保努力を要請するとともに、実態調査を行い、その結果を踏まえて国への要請など対応していきたい。

水産問題について

釧路や紋別の沖底の再編(減船)に対してどう支援していくのか。また、今後、日本海など他の海域についても沖底の再編を進めていくべきだ。
乗組員対策や、残存漁業者の負担軽減のための助成措置を講じていく。日本海など他の海域についても、適正な操業体制の確立に努めていく。

点字による選挙公報の発行について

視覚障害者の選挙権行使の便宜を図るため、点字による選挙公報を発行すべきだ。
現行制度の中で、どのような工夫をして便宜を図ることができるか、提言の内容を含め今後検討を進めていきたい。


林 大記(札幌市南区)

DPI世界会議札幌大会について

2002年のDPI札幌大会に、行政として支援していくべきだ。
具体的支援等について、国や札幌市、及び関係団体等と協議していきたい。

老人福祉施設における結核問題について

函館市内の養護施設での結核の集団感染を教訓として、今後結核対策にどう取り組むのか。
早期発見と感染防止対策など、入所者の健康監視の指導を強めるとともに、医療従事者に対しても予防対策についての研修充実を図りたい。

フロンの回収・破壊処理対策について

オゾン層の保護を図るためにも、フロンの回収・破壊処理に対する全道的な仕組みを早期に構築すべきだ。
8月に「北海道フロン対策推進会議」を設置し、冷蔵庫やカーエアコン等を対象とした全道的なフロンの回収・破壊処理システムを年内を目途に構築するよ う検討を進めている。

情報化施策の推進について

情報化の地域間格差が生じている。この解消に向けてどう取り組むのか。
3月に「北海道地域情報化計画」を策定し、9月には「地域情報化フォーラム」を開催した。今後、地域情報拠点機能等の整備や、地域コミュニティネットワ ークの構築の支援に取り組む。また、産学官による全道的な情報化推進組織の 設立を図っていく。

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06. 主な委員会論議(7月−10月)

<7月>
7日の保健福祉委員会で、吉野之雄(後志支庁)、輪島幸雄(函館市)の両氏 が平成11年度開発予算について。水産林務委員会で大島一郎(網走支庁)、西田昭紘(釧路市)の両氏が道産イクラのO-157食中毒事件について質疑。
8日の交通安全特別委員会で、輪島幸雄(函館市)氏が交通死亡事故対策について意見。
15日の建設委員会で、星野高志(札幌市東区)氏が建退共制度の普及について質疑。

<8月>
4日の保健福祉委員会で、林大記(札幌市南区)氏がイクラのO-157食中毒事件について。経済委員会で、滝口信喜(室蘭市)氏が苫東開発について。農政委員会で、土田弘(網走支庁)が農業・農村対策について質疑。
5日のエネルギー問題特別委員会で、星野高志(札幌市東区)氏が泊原発3号機、幌延問題について質疑。
11日の企業会計決算特別委員会で、段坂繁美(札幌市中央区)氏が電気事業会計について質疑。

<9月>
1日の総務委員会で、沢岡信広(北広島市)氏が関与団体現況調査について。青木延男(旭川市)が道警幹部職員の不祥事について。経済委員会で、滝口信喜(室蘭市)氏が苫東開発について質疑。
2日の地方分権・行革特別委員会で、平出陽子(函館市)氏が第5次分権勧告、時のアセスについて質疑。
24日のエネルギー問題特別委員会で、星野高志(札幌市東区)氏が泊原発3号機について。交通安全特別委員会で、輪島幸雄(函館市)氏が交通死亡事故 対策について質疑。

<10月>
14日〜15日の三定予算特別委員会で、小原葉子(札幌市手稲区)氏が性暴力問題について。平出陽子(函館市)氏が松倉ダム事業について。西本美嗣(札 幌市西区)氏が指定金融機関について。滝口信喜(室蘭市)氏が苫東開発について。吉田栄(美唄市)氏が農業問題について。星野高志(札幌市東区)氏が 幌延問題について。蝦名清悦(札幌市北区)氏が教育問題について質疑。


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07. 当面する課題と会派の対応
  1. 大雨災害及び台風5号災害対策

    8月末(28〜31日)の大雨による被害は、全道で住家被害が一部損壊1棟、床上浸水7棟、床下浸水100棟。農業被害27億円、土木被害62億円、林業被害22億円となり、被害総額は133億8千万円(10月7日現在)となった。

    また、台風5号による人的被害は、死者2名、重症3名、軽傷3名。住宅被害は全壊1棟、一部損壊67棟、床上浸水218棟、床下浸水773棟。農業被害79億円、土木被害138億円、水産被害28億円、林業被害33億円となり、被害総額は全道で281億9千万円(10月7日現在)となった。

    わが会派は、三定議会の先議案件の質問で、知事に対して激甚災害の指定を国に強く働きかけるよう求めた。この結果、8月の大雨災害については10月13日の閣議で全道地域が激甚災害に指定された。今後、台風5号についても激甚災害の指定を国に働きかけていく。

  2. 金融・経済・雇用問題

    本道経済は、金融機関の貸し渋りや雇用情勢の一層の悪化など、さらに厳しさを増しており、道民生活への影響も一層深刻になってきている。こうした中で、拓銀から北洋への引き継ぎを11月16日に控え、第二分類とされた中小企業債権の承継問題が今後の浮沈を左右する重大な節目となっている。

    わが会派は、9月28日、民主党北海道とともに拓銀をはじめ、その救済銀行である北洋銀行、中央信託銀行、さらには道銀、札銀、北陸銀行、道財務局、道、経済団体から緊急のヒアリング調査を実施した。

    この結果をもとに、三定議会において「救済銀行以外の承継金融機関にも公的資金を注入すべき」との意見書を採択するとともに、10月6日をあえて休会とし、知事とともに政府はじめ民主党本部などに緊急の要請活動を展開した。

    また、代表質問において「北洋銀行は第二分類についても第一義的に承継すべき。そのことを道として強く求めるべきだ」と主張し、知事から「最終的にはほとんど残らず承継されるよう、北洋はじめ地元金融機関などに要請していきたい」との答弁を引き出した。

    知事及び道議会の要請の結果、国会においては10月12日に民主党が中心となって提出した金融再生法が、自民党提出の金融安定法を廃案として成立し、また、10月16日には金融機能早期健全化法が成立した。

    これによって、北洋銀行以外の銀行(準承継銀行)にも公的資本が注入される道が開かれ、第二分類の中小企業対策となった。

    なお、三定補正予算においては、金融対策予算500億円が確定。また、わが会派が求めてきた「北海道雇用推進行動計画」も9月に策定された。この雇用推進行動計画は、今後、実施計画を立て、施策の具体化と実効性の確保を図っていくことが課題となっている。

    会派としては、今後もできる限りの経済対策を進め、本道における金融システムや雇用の安定を図っていく。

  3. オンブズマン制度

    道政改革の仕組みづくりで残されていたのは、外部監査制度とオンブズマン制度であったが、このうち外部監査制度は三定議会に設置条例が提案されて実現をみた。他方、オンブズマン制度については、四定議会以降に持ち越された。

    わが会派は、9月22日に(1)行政の監督あるいは監視機能を持たせること(2)独立した組織にすること(3)条例で定めること(4)将来的には公安委員会も対象とすること−等を柱とした「オンブズマン制度に関する提言」を知事に提出した。

    道はこの提言を受けて三定議会に素案を提示した。素案では、道民の権利利益の保護を図る上で、調査や是正等の勧告、また、制度の改善について意見の表明等を行う「苦情等審査委員(仮称)」を設置するとし、設置については条例化が望ましい、としている。

    三定代表質問では、知事から「年内の制度導入を目指して、条例化を検討していく」等の答弁を引き出した。

    今後は、会派の提言の内容が十分反映された制度となるよう、道に対して強く働きかけていく。

  4. 幌延問題

    白紙撤回の条件として、6月に道が再度国に申し入れした(a)削除に関する原子力委員会としての見解(b)不執行となる予算内容と予算額の提示(c)事務所撤去方針の具体化−の三点については、7月24日に国から回答がなされた。

    その後、この回答内容を精査する作業が7団体を中心にして行われ、その結果を受けて9月14日、知事は「白紙を確認した」と発表した。これによって一つの区切りがつき、新たな提案としての深地層研究施設の扱いが焦点となった。

    わが会派は、三定代表質問において「先行立地につながるという疑念は依然としてある。何故幌延なのか、という説明とともに、放射性廃棄物を将来に亘って持ち込まない、という確認がとれないうちは検討に入るべきではない」と主張した。

    これについて知事からは「新たな提案については、それらの確認がなされた後に道民合意を得ることを前提に検討していきたい」との答弁を引き出した。

    他方、核燃料サイクル開発機構は10月12日、道に対して、幌延町における深地層の研究施設設置についての申し入れを行った。この中で、「深地層の研究を行う施設には、放射性廃棄物を持ち込むことはしない」とした。

    また、申し入れ後の記者会見の場で、核燃料サイクル開発機構の都甲理事長は「中間貯蔵施設は幌延に立地しない」ことを明言した。

    しかし、会見後において「理事長の発言は、放射性廃棄物を持ち込まないことと混合した発言であり、中間貯蔵施設の立地についてはその必要性に変わりないことから、全国的な見地という考え方を踏まえて取り組む」 とする文書(公文書)が、報道各社に送られた。

    会派としては「今回の申し入れは、幌延町に放射性廃棄物を持ち込む疑念を抱かせるものであり、返上すべき」ことを知事に要請した。

    また、三定議会の予算委員会で星野高志(札幌市東区)氏がこの問題を取り上げ、「核燃料サイクル開発機構の一連の対応は、先行立地という受け止めにつながるものであり、誠に遺憾。(申し入れを返上すべきとの)ご指摘の点を念頭に置き、対処していきたい」(10月15日、予算委員会において山口経済部長)との答弁を引き出した。

    今後、国の出方を注視し、放射性廃棄物を持ち込む疑念が残る場合は、深地層の研究施設の受け入れを拒否していく。

  5. 泊原発3号機問題

    北電は7月29日、国や道に対して泊原発3号機の立地を申し入れするとともに、環境アセスの評価書を提出した。

    これに対し、国は9月18日に閣僚会議を開き、3号機を要対策重要電源として指定し、道や地元四か町村に交付金・補助金を出すことを早々に決めた。

    この問題についてわが会派は、エネルギー問題調査特別委員会や三定代表質問において、地元の頭越しに国が決めたことに遺憾の意を表明するとともに、道に対しては慎重な対応を求めた。

    また、北電がまとめた環境評価書については、環境生活委員会や三定代表質問において「放射性物質による影響評価をはじめ、環境アセス新法が重視した生態系調査が記載されていない」という問題点を指摘し、場合によっては追加調査を求めるべきと主張した。

    これについて道からは「3号機増設は、北海道エネルギー問題委員会の検討の推移・結果を慎重に見極め、総合的に判断することにしており、こうした状況の中で、交付金等の申請・交付を道として取り扱うことは困難」(9月24日、エネルギー問題調査特別委員会において山口経済部長)

    また、環境評価書の問題点については「必要な場合には調査や資料の提出等を求める」(10月8日、三定代表質問において知事)との答弁を引き出した。

    今後については、道に対しては引き続き慎重な対応を求めていくとともに、7月末に民主党北海道内に設置された「総合エネルギー調査検討委員会」(小川勝也委員長)と連携をとりながら、3号機増設問題への会派としての具体的な対応方針を定めていく。

  6. 苫東開発問題

    事実上、破綻に陥った苫東開発計画について、北海道開発庁は8月、新会社の設立(現会社の清算)案と新たな事業計画案を明らかにした。

    新会社の出資金については、苫東用地の評価額(559億円)をもとに666億円とし、国と道及び民間の均等出資とした。また、新たな事業ではJR苗穂工場の移転候補地、ITER誘致など8つの事業をあげ、20数年で投下資本を回収する、としている。

    わが会派は、経済委員会や三定代表質問において、(1)破綻の原因とともに国及び道の責任を明確にすること(2)新たな計画案は実現性に疑問があること(3)今後の苫東開発のあり方について道としてのビジョンを描く必要があること−等を主張した。

    これについて道からは「関係者の連携や借入金に依存した体制等に反省すべき点があり、今日の状況に至ったことは残念。事業計画案は、さらに関係者間で実現性等について議論を深めていく必要がある。道としても苫東地域にふさわしいプロジェクト等の検討を進めて対応していきたい」(10月8日、三定代表質問において知事)との答弁を引き出した。

  7. 千歳川放水路問題

    膠着状態に陥った放水路計画について、道は昨年9月に学識者から成る検討委員会を設置してこの間検討を進めてきた結果、このほど放水路計画に代わる総合治水対策(案)を取りまとめた。

    この案は、堤防の強化や遊水池の設置とともに、新たに石狩川のルート変更を盛り込んだものとなっている。

    わが会派としては、代表質問において、千歳川・石狩川の問題は同一水系内で対策を講じることを基本とすべき、との観点から「石狩川のルート変更には周辺家屋の移転などの課題があるものの、放水路計画に代わるこの案をもとにさらに検討を加え、その実現性を高めていくべきだ」と主張した。

    これについて知事は「さらに検討を深めて提言をいただき、その提言については最大限尊重して国に申し上げていく」と答弁した。

    検討委員会では、12月を目途に結論をまとめることにしているが、地元合意の案が早期につくられることに期待する。

  8. 米軍の矢臼別演習問題

    9月16日から29日にかけて、米軍の矢臼別演習(今年で二回目)が行われたが、道や地元からの中止要請にもかかわらず、今年も夜間訓練が実施された。また、今年は新たに米兵の自由外出が認められた。

    わが会派としては「このままでは北海道の沖縄化、基地化が進む」との強い懸念を表明し、代表質問において「明年度以降の受け入れについては、断固拒否すべきだ」と主張した。

    これに対して知事は「地元の意向が十分尊重されていないことは大変残念。ご指摘のような懸念の声があることは十分承知しており、今後、訓練が固定化されないよう在日米軍基地全体の整理・縮小を一層強く国に働きかけていく」と答弁した。

    今後、この問題に対する知事のスタンスと行動を、より明確化していく必要がある。

  9. 教育「心の教室相談員」問題

    道教委は、文部省の委託事業である「心の教室相談員」事業について、当初10月1日を実施日としていた。

    しかし、道議会自民党が9月25日、人選などを協議事項としていた道教委と北教組との関係を問題視し、道教委の対応を追及したことから、道教委はその日のうちに北教組との約束を一方的に白紙に戻し、実施の延期も発表した。

    自民党は、三定議会において教育長の責任問題を追及するとともに、新たに主任制の白紙化などを迫り、これが議会の空転に繋がった。

    結果的に、道教委は北教組との約束を反古にしたまま、10月19日に相談員の配置を強行することになり、教育現場に新たな混乱が持ち込まれることになった。

    わが会派としては、予算特別委員会において、蝦名清悦(札幌市北区)氏が北教組との約束を一方的に白紙に戻した道教委の姿勢に問題があるとして教育長の責任を追及し、信頼回復に向けた取り組みを質した。

    いずれにせよ、労使の協議内容に政治が介入することによって、教育現場に混乱がもたらされることには問題があり、今後、現場の理解と協力のもとに事業を円滑に実施していくことが求められる。

  10. 「堀道政の検証」と次期「選挙政策」プロジェクト

    わが会派は、昨年6月に「堀道政検証プロジェクトチーム」(森敏捷委員長)を発足させ、堀道政の検証を進めてきたが、このほどその最終報告書をとりまとめた。

    報告書は(1)総論(2)各論(3)支庁別の主な成果と課題(4)堀道政下における道内外の動き−の4部編から成っている。総論では、堀道政の誕生から今日までの軌跡をたどるとともに、特に、道政改革をはじめ、経済対策、環境、平和に関する取り組みの検証と今後の課題を明らかにしている。

    また、この検証結果等をもとに、来春の統一地方自治体選挙に向けた選挙政策(知事公約に盛り込むべき政策を含む)について、新たに全員参加のプロジェクトチーム(大平盛雄委員長)を発足させ、11月末までに会派としての選挙政策を完成させることにした。


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