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捜査費と報償費で14億円の裏金
全額返還には応ぜず



 道警は9月9日付けの特別調査の報告書で、1998年度〜2000年度に道警全体で執行された捜査費(国費)と捜査用報償費(道費)の計約14億円について、不適正な予算執行(=裏金)していたことを認めた。そのうち約6億7千万円を「不適正な予算執行(=不正支出)」と認定し、残りの約7億3千万円は、事実上「使途は正しい」との認識で返還しない方針を示した。
 一方、道警の全部署を対象に特別監査を実施している北海道監査委員は、会計書類を偽造するなどしてプールした裏金からの支出は、領収書などの物証がない支出は全て「不正」と見なし、返還勧告の対象とする方向で検討に入った。道警が返還しない方針を決めた約7億3千万円のほとんどは領収書が残っていないため、14億円全額が返還対象となる可能性もある。
 また道議会・民主党道民連合は、9月13日の総務委員会で斉藤博氏(函館市)を質問者に立て、道警の特別調査の報告について追及した。

《主な質疑の内容》
○斉藤・・ 不正経理を容認していた背景について。
●道警・・ 会計手続き(処理)への理解・認識の不足。合わせて日常の捜査活動を効率的及び機動的に展開する上での止むを得ない執行。
○斉藤・・ 原田氏や斉藤氏の証言による、所属長のヤミ手当の受領や私的流用について。
●道警・・ 個人的利得の事実は把握していない。
○斉藤・・ 2001年度以降の予算が適正に執行された理由について。
●道警・・ 捜査諸雑費制度導入に伴い、捜査活動に要する経費が機動的に使えるようになった。合わせて会計経理に対する指導・教養が強化された。
○斉藤・・ 報告書にある「不適正な予算執行」には道警本部も含むのか。
●道警・・ 多くの所属長は不適正な予算執行を認識していた。
○斉藤・・ 2001年度以降の不適正執行の返還について。
●道警・・ 一時的、部分的な不適正執行についても、2000年度までの考え方と同様。
○斉藤・・ 一部の部署で旅費が不正に執行されている。旅費の執行状況の調査が不十分。
●道警・・ 当該部署については全署員に調査中。執行状況については関係書類の確認中。
○斉藤・・ 返還基準は道庁不正経理を準用し、14億円の全てを返還対象にすべき。
●道警・・ 関係書類で適正の可否の区分をし、最終的な返還額を確定する。

 本件については今後、本会議などで道警内部調査の信憑性や返還額の範囲を巡って追及する。

 今回の中間報告で捜査費、捜査報償費の不正経理による「裏金」が明らかになったが、道警には依然として、「不正」「裏金」を行った認識と意識は全くない。領収書の偽造などにより作った「裏金」そのものが不正であるにも関わらず、約7億3千万円については「捜査活動に使われている」との見解を示し、裏金と言えども捜査活動に使われていれば執行は適正である、などと、常識では考えられない考えを押し付けている。
 また「裏金」を作った背景に、当時の所属長の会計処理に対する理解不足をあげている。私的流用やヤミ手当についても否定している。これまでの原田氏や斉藤氏の証言などから、不正行為は意図的・作為的・組織的・恒常的に行われていたことは明らかであり、詭弁を弄し事実を歪曲化していると言わざるを得ない。
 かつて報償費の不正事実はない、と全面否定した道警本部長である。しかしこの期に及んでも「組織を守る」論理を優先する姿勢で、果たして警察に対する道民の理解と信頼を得ることができるのであろうか。

*道警は報告書や本部長答弁などで「不適正」の文言を使用しているが、民主党北海道は9月6日に「不正の認識に改めよ」と道警に申し入れた。


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