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21世紀初の第一回定例道議会がスタートし、各会派代表質問での論戦が繰りひろげられている。住宅供給・土地開発両公社問題は、バブル期の負の遺産であり、道政上の大きな課題になっている。 昨年8月から9回に渡り議論を重ね来た会派内の「堀道政検証プロジェクトチーム」の案がまとまり、議員会の了承を得、公表された(メンバーは、各期別数名の代表で私もその一員)。 最終の結論をめぐり役員会、議員総会でも、検証内容からいっても、知事との与党関係を見直すべきという声から、次期の知事選挙の展望も持たない中、「与党の立場に固執することなく」等と軽々に言及すべきでないとの声まで、温度差はあったが、プロジェクト案が認められた。私は現時点としては、妥当な内容と確信している。 今後2年間、知事公約の実現という視点で充分な議論のうえ議会対応していくこととした。 |
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堀道政の検証について
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| T はじめに 道政に関する、わが会派の検証作業は、従来は、次期知事選の約1年前から開始するのが通例であった。次期知事選に向けての公約策定のために行なわれるという性格が強かったからだ。 しかし、今回、堀知事2期目の道政がスタートして1年半しか経っていない2000年8月に「堀知事の政治姿勢に関する検証チーム」が設置されることとなったのは、かかって、堀知事の道政運営が、民主党の目指す方向や政策と乖離してきているのではないかとの疑問からであった。 例えば、堀知事にとって政策の柱であるはずの「自主・自律」に関する具体的施策が依然として明らかになっていないほか、矢臼別での米軍海兵隊演習への対応や道遺族大会出席などの平和問題、道民合意を得ながら取り組むとしていたはずのエネルギー問題、相次ぐ道庁内での不正問題などを巡り、我々の考えと大きく異なる場面が、多くあった。 こうした問題は、民主党の政策との乖離というだけにとどまらず、堀知事自身の公約に合致するのか、ひいては、道民主体の道政が執行されているのかという疑問にも及ぶものである。 よって、検証チームは、堀知事の道政運営にあたっての姿勢や政策の検証にあたるとともに、堀知事とわが会派の関係についての考え方も検討、まとめる性格を有するものである。 U 検証について 検証は、 @知事2期目公約を中心にして、「重要政策」「条例」「構造改革」などの項目ごとに点検した。 A政策には結果責任と決定プロセスが問われるとの観点から「政策決定プロセスのあり方(道民・議会・庁内)」「時代の反映」「政策の打ち出し」などをチェックした。 B上記内容を基本に、知事が2期目公約で示した基本姿勢の「参加と信頼」「困難を克服する」「未来に挑戦する」の三点に即して点検した。 V 検証報告 (1)「参加と信頼」 @道政改革について 2期目になっても道政を巡る不祥事が続いた。1期目の不正経理をきっかけに取り組まれた道政改革だが、不祥事への対応に追われる状況がなおも続き、改革の動きを鈍らせている。 知事公約では、道政改革について「参加」の視点から「地域の視線に立った改革」、 「信頼」の視点から「思い切った改革」がうたわれている。 景気がはかばかしく回復しない中で、国が公共事業頼りの景気対策から抜け出せないことが影響しているが、改革手法の一つである政策評価を道民、道職員に浸透させ、さらなる取り組みを進めることが必要となっている。 改革に向けて庁内の意思を固め、住民、自治体、関係団体の同意を取り付けていこうというプロセスで、知事及び幹部のリーダーシップ発揮が一層求められている。 Aエネルギー問題について 北電泊原発3号機計画、幌延深地層研究所計画、さらには省エネ・新エネ促進条例の取り扱い等、エネルギー問題での公約との乖離は著しいと評価せざるを得ない。 泊原発について、知事は、2000年第2回臨時道議会で「電力供給に不安が生じる事態は避けねばならない」などとして計画受け入れを表明、第2回定例道議会に提案された省エネ・新エネ条例では脱原発の明示を避けた。いずれも、国の政策から一歩も踏み出さないとの姿勢だった。さらに幌延研究所については、第3回定例道議会の中で、担保措置としての「核抜き条例」制定について消極論から積極論に転じたものの、この過程でも、科学技術庁との事前調整を行なうなど、原発に対する世界的あるいは国内の流れを見定めることなく、地方自治の本旨にも背き兼ねない対応をしている。 こうしたエネルギー問題を巡っては「参加と信頼」の基盤ともいうべき「道民合意」のあり方が大きな問題として浮上した。泊、幌延についての知事の判断形成に向けた手法は、有識者会議での検討、庁内会議での検討、「道民の意見を聴く会」開催、地元自治体意見の照会を経て、最終判断は道議会の意向に置こうとしたもの。 道民の未来に及ぶ、両問題については、反対・慎重の声が多く出されたが、泊について知事は道民投票実施を否定、無理な日程での臨時道議会を設定してまで結論を急いだ。幌延についても、条例策定で揺れた。 こうした論議過程で行なわれた記者会見で、知事は自らの公約中の道民合意の文言について否定した。その後、撤回はされたものの、公約に対する信頼性という意味で大きな傷を残すことになった。 また、泊原発、幌延深地層研究所などの問題を巡って、知事が、地元自治体、住民と直接の対話を避けているとの批判も強い。 B平和問題について 知事公約では「恒久平和をめざす憲法の精神」を反映させていくこととしている。しかし、矢臼別訓練場での米海兵隊移転訓練、小樽港への米空母寄港、道戦没者遺族大会出席などの問題で、知事が取ってきた姿勢は十分なものではない。遺族大会の出席は、知事自身の政治信条に疑問を抱かせた。 C条例の制定について 98年の地方統一選挙時に、民主党北海道は15本の条例策定を公約に盛り込んだ。このうち知事公約と重なったものは、男女共同参画条例、森林保全・整備条例、観光振興条例、省エネ・新エネ促進条例、景観条例、NPO支援条例、自治基本条例(知事は行政基本条例)の7本。その他の条例のうち、道民投票条例は「行政基本条例の中で検討」、放射性廃棄物の持ち込みを認めない条例は「条例化を含めて担保措置を検討」、漁業・漁村振興条例は再選後になって水産業の振興に関する条例の策定を準備、人材育成条例は「人材誘致・育成プランを策定」、高度情報化推進条例は「情報基盤の整備を促進」、地球温暖化防止条例はこの6月に北海道地球温暖化防止計画を策定、人権基本条例は人権に関する基本方針策定の方向性を打ち出している。核兵器を搭載した外国軍艦・軍用機の港湾・空港使用を認めない条例のみが、知事公約及び再選後の施策で触れられていない課題だ。 2期公約の第1号となった省エネ・新エネ促進条例は、提案に脱原発の観点が盛り込まれず、議会修正で脱原発を盛り込んで可決された。ただし、民主が主張した、新エネ促進の財源措置、機構は盛り込まれず、現状では宣言条例の域を出ていない。今後の行動計画策定などの内実が問われていく。 第2号となった放射性廃棄物の持ち込みを認めない条例は、2000年3定の焦点となった。知事は、特定放射性廃棄物最終処分法で地元意見尊重が盛り込まれたことをテコに一時は条例否定に傾斜したが、周辺自治体の強い反発などもあり、制定の立場に転じ、内容的に議論は残るものの「北海道における特定放射性廃棄物に関する条例」が策定された。これについても、道内に核廃棄物を持ち込ませないための、しっかりとした取り組みが必要だ。 策定作業中の、男女平等参画推進条例、NPO支援条例、水産業の振興に関する条例などについては、道民意見をフィードバックさせる仕組みも取り入れられた。「参加」の観点からは一定、評価できるが、NPO支援条例の内容などを巡っては市民団体との意見の相違も残っておりフィードバックの効果測定は今後の課題だ。道民意見が反映された条例になるよう、我々も取り組んでいかねばならない。 (2)「困難を克服する」 @雇用創出について 雇用対策は、当面の重要課題であり、経済団体、労働団体と協力しての「5万人雇用創出事業」に取り組んでおり、期待は大きい。しかし、具体的な数値目標を掲げ、その実現を図るなど、国の緊急雇用対策を越える、道独自の対策を一層講じる必要がある。 A産業への支援措置について 公約には、北海道の特性や可能性に着目し「たくましい産業づくり」を掲げ、重要政策の中で、「産業クラスターモデルプロジェクトの支援」や「道民チャレンジ21世紀ファンド」が盛り込まれている。 経済の自由化や規制緩和の進展で、従来の重厚長大産業が再編を迫られ、更には中小企業基本法も一律支援から重点育成に変化するなど一層の競争時代を迎えている中、北海道の自立のためにも、新分野の創業支援や立ち上がり支援にダイナミックな政策が必要である。 (3)「未来に挑戦する」 @財政危機に対する対応について 知事は、2期目就任と同時に「道財政非常事態宣言」を行なった。財政危機の大きな要因は、国の景気対策によってもたらされたものとはいえ、道の「財政健全化推進方策」、「財政の中期試算と今後の対処方針」の確実な実行が求められている。 とりわけ、公共事業のあり方については、分権時代にふさわしい形への転換を進めるためにも、北海道としての新しい社会資本の整備方針策定とその着実な実行などが必要であり、同時に国にも転換を求めていくべきである。 A行政システム改革について 知事は2期目の大きなテーマとして「自主・自律」を中心とする構造改革を掲げた。 関与団体については、道行政の補完的な役割を担っているが、社会情勢が大きく変化する中で、本来のあり方や必要性(存在意義)という観点で見直していかねばならない。併せて道庁内の意識も変えなければならない。設立目的を達成した団体の廃止や類似している団体の統合、自立化の進んだ団体からの出資金引き揚げなど、道の関与を縮小、取り止めていく、大胆な見直しが必要となっている。にもかかわらず苫東開発、石狩開発、道住宅供給公社、道土地開発公社といった団体の見直しは、問題を先送りする処理が繰り返されている。時代の変化にあわせた取り組みが求められる。 また、出先機関の見直しは本来、新しい時代にふさわしい行政サービスのあり方を問うものであり、財政的な側面からのみ論じることはなじまない性格のものである。ところが、進めようとしている、出先機関等の見直しについて、わが会派が実施した道政懇話会などでは、「地域切り捨て」、「地域に目が向いていない」といった批判が出されている。 さらに、副知事、総務部長といった重要部署に中央省庁からの人材が就くことも続いている。依然として中央依存が続く人事システムの見直しも急がれる。 いずれの見直しについても、「新しい時代にふさわしい道庁を創る」というビジョン (行政サービスのあり方)の提示と、道民に対するアカゥンタビリティ(説明責任)が十分に果たされているとはいえない。 (4)道議会改革について 堀道政を検証するに当たって、我々自らの問題として、道議会のあり方も検証しなければならない。 地方政府というべき自治体は、議員内閣制ではない。首長、議会は、それぞれが住民に直接選ばれているのだから、本来、与党・野党との枠組みはあり得ず、個々の課題毎に 「是々非々」の対応であるべきだ。 住民から直接選ばれた知事と、その知事が率いる行政に対して、我々議会は、より住民の身近にあると言う自覚の下に、「チェック」と「提言」の機能を果たしていかねばならない。 地方分権の時代にあって、議会の機能発揮がますます重要になっていく。地方政府としての、政策形成と立法機能を一層高めるためには、我々は15の条例をはじめとする自らの公約実現に努めねばならない。 同時に、分権の進行に伴って、行政の権限は増大することとなり、チェック機能の充実も必要となっていくことを自覚せねばならない。 W 結語 堀知事が公約で示した基本姿勢は「人権を尊重し、恒久平和を目指す憲法の精神と民主主義を基本に、新道民党の立場に立って開かれた道政、地域主権の時代にふさわしい北海道ガバメントを実現する」である。しかし、堀道政の今日までの政治姿勢は、自らの公約実現への努力に欠けるところがあるとともに、道民の意識と乖離が見られる。このまま推移すれば、「参加と信頼の道政を築く」とした公約の精神が道政に生かされないという大きな危惧を抱く。 さらに「困難を克服する」「未来に挑戦する」という点についても、必ずしも道民の期待に応えているとは言えず、今後、大胆な政策展開と、リーダーシップ発揮が求められる。 今日の堀知事の道政運営は、道民が期待した「新道民党の立場」とは言い難く、自民党の「与党への転換」の結果として、安易な議会多数派へのすり寄りの道政運営となっている。よって、わが会派としては、堀知事との関係について、与党ではあるが、その立場に固執することなく、知事公約の実現という視点に立って厳しく監視していく。 今後、予算、条例、人事をはじめとする各種課題について、わが会派として、その認否や考え方などについて、十分な議論を行なって判断し、議会対応していく。 また、堀知事を推薦した民主党に対して、堀知事との関係について検証するよう求めるとともに、次期知事選に向けた対応についても検討するよう要請する。 |
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