平成15年第三回定例道議会は、9月25日に召集され、私、池本柳次は、10月8日の一般質問に立ち、「『平成15年 十勝沖地震』の復旧対策について」「北海道経済の自立化と活性化、雇用創出について」「農林水産改良復旧事業の見直しについて」「BSEについて」、それぞれ知事に質問しました。

は私、池本柳次、は、高橋知事。)

「平成15年 十勝沖地震災害」の復旧対策について

 最初に、「平成15年 十勝沖地震災害」の復旧対策について伺います。

 本年9月26日に発生しました十勝沖地震により、北海道太平洋沿岸では、満潮時と津波が重なり、水産関係施設、漁港、漁港海岸施設で大きな被害が、また、学校や公共施設、民家等の損壊、JRをはじめとする交通機関、地盤沈下により水道施設、道路や橋などの損壊により、住民生活、産業、経済に大きな被害が生じ、大勢の方々が怪我をされ、2名の方が行方不明となっております。

 この地震により、災害に見舞われた方々に、お見舞い申し上げますとともに、地震発生時から、状況把握や災害復旧と行方不明者の捜索に、今もなお、昼夜をわかたぬ懸命の活動をされておられる関係機関、関係者の皆様に、敬意を表する次第です。行方不明となられているお二人が、一日も早く、発見されますことを願うものであります。

 本定例会の冒頭、知事から、「平成15五年 十勝沖地震」による被災状況と、応急対策、主な対策の状況について報告されました。私も、9月27・28日、十勝管内の被害状況について調査した際、当該自治体や住民の方々、農林漁業関係者から、生活道路をはじめ、水道などライフラインの復旧を優先にとの声が寄せられたところです。太平洋沿岸地域は、漁業、酪農業を主産業としており、この影響を最小限に食い止める上で、道路は大切であり、これから冬に向かうため、除雪が可能となる整備が急がれます。

 現在までの、応急復旧工事の進捗状況について伺うと共に、今後の対応について、所見をお示しください。
 今回の十勝沖地震において、これまで道道では、十勝地方を中心に、86箇所で道路の陥没や欠壊などの被害が発生し、19路線、23区間で通行止めを行ったところであります。

 道路が不通になりますと、地域の住民生活に大きな影響を及ぼすことから、地震発生直後より応急復旧に全力をあげており、その結果、本日までに8路線11区間の通行止めを解消したところであります。

 残りの路線についても、引き続き、調査や工事を実施しているところであり、早期の復旧に向け、総力をあげてまいる考えであります。
 次に、橋梁の地震に対する補強について伺います。

 平成8年、阪神大震災後、当時の建設省により、全国の公共建築物は、耐震検査が義務付けられ、それに基づき、期限を切って、補強工事が行われたと承知しています。土木、建築物に比べて、橋梁をはじめとする土木工作物は、ひとたび損傷を受けると、二次災害を含め、大きな被害が想定されると思います。

 そこで、橋梁の耐震補強工事について、どのような整備方針、整備手法に基づいて対応してきたのか伺います。
 地震による大きな被害を防ぐため、国においては、昭和55年と平成7年に橋梁の耐震基準を大きく見直し、その強化が図られましたが、道といたしましては、昭和55年以前の基準に基づき建設された橋梁のうち、鉄道を跨ぐ、いわゆる跨線橋などを中心に、補強対策を進めてきたところであります。

 その補強対策の内容としては、橋梁の形態に応じ、橋げたの落下を防ぐための装置を設置する方法、橋脚そのものをコンクリートなどで覆い強度を高めるといった方法、さらには、これらを組み合わせるといった工法を採用しているところであります。
 本道においても、橋梁補強について、早急に対策が必要な橋梁は、相当数あると思われます。まずは、その総数、対策完了数、未実施数を、それぞれ明らかにしてください。
 道が管理している橋梁のうち、昭和55年以前の設計基準に基づき建設された、国の道路防災総点検の対象となっている橋梁は、1,669橋となっているところであります。

 これらの橋梁のうちには、これまで単独で補強を行っている橋梁のほか、老朽化による架け換えや、拡幅にあわせて補強をするなどの対策を行ってきているものがあります。

 現在、道として優先して補強することとしている、57の跨線橋などのうち、すでに補強対策が完了した橋梁は、10橋となっており、また、跨線橋以外の橋梁において補強対策を実施したものは、30橋となっているところであります。
 国の建築物対策の進捗状況に比べ、橋梁の補強対策が遅れていると思われますが、災害に強い北海道をつくり上げるには、この対策が急務であると考えます。知事の見解を伺います。
 災害に強い橋梁の整備は、道民の安全な生活を確保する上からも大変重要であると考えております。

 道といたしましては、国に対して、引き続き、橋梁補修の採択要件の緩和などを強く要望するとともに、災害が発生した場合の影響度や交通量、路線の代替性などを総合的に勘案しながら、橋梁の補強対策を着実に進めて参りたいと考えております。

北海道経済の自立化と活性化、雇用創出について


 次に、北海道経済の自立化と活性化、雇用創出について伺います。

 本年8月、議員派遣により、北ヨーロッパを調査してまいりました。その際、「IT産業をはじめとして、国際競争力を高めるコンサルタント業務について」、また、「産業クラスターの成功を支える行政に支援制度について」をテーマとして、フィンランドを訪問しました。

 フィンランドは、日本国土の約90%の面積で、人口は北海道よりも少なく、約520万人が住み、北海道の気候・風土にも似た国で、高齢者福祉の先進国、約75%の携帯電話普及率や、約44%のインターネット普及率により、IT化が進んだ国としても知られております。

 スイスに本部を置く世界経済フォーラムが、本年5月に発表した国際競争力報告によると、この国は、国際競争力が世界第1位にランクされ、日本は第13位であります。これは、世界の携帯電話市場において、約35%を占めているノキア社をはじめとする、IT関連産業の強さが、主要な要因とされています。

 日本経済の成長が、バブルがはじけて崩壊していったのと同様に、1980年から90年代前半までは、フィンランドも、最大輸出国のソ連の崩壊と、紙・パルプの国際価格の下落に伴い、経済は急速に冷え込んでしまい、人口わずか520万人の小国にとって、経済発展を続けるには、日本以上に、輸出が命綱となったのです。

 しかし、日本経済が「失われた10年」と言われて、今日もなお、低迷し続けているのと違って、フィンランド経済は、金融合理化と、産業構造の多様化により、2000年からは、5%の経済成長を記録するなど、奇跡的な経済回復を達成しています。この背景には、国家プロジェクトによる複数の公的支援機関の存在があることを、見逃すことはできません。

 例えば、国家予算の1%が投じられている「フィンランド技術庁」は、民間や大学などの研究に対し、出資、融資・助成などを行い、また、国会が直接責任を持つ、公的ファンドである「フィンランド研究開発基金」は、民間からの資金調達が困難な起業家に、投資、及び人的サービス支援を行っております。さらに、「ベンチャー・輸出信用向け金融機関」は、全額、政府出資で、民間企業の輸出支援に成果をあげているということでもあります。そして、フィンランドの企業が、国際市場に迅速・安全、かつ、効率よく、参入できるように支援する「輸出・国際投資交流促進機構」、いわゆるフィンプロの存在です。

 このフィンプロは、政府資金と、企業からの賛助金によって設立されたもので、会員企業700社、海外42カ国に、52の支所を有し、海外市場に関する調査研究を、常時行うことで、国内中小企業の国際化の促進を担っています。また、このフィンプロは、仙台市と共同で、「ITを利用した介護支援など健康福祉機器の研究・開発のための仙台プロジェクト」を推進しています。

 私が、小さな国・フィンランドと、フィンプロを取り上げましたのは、道州制をめざしている北海道が、地方政府としての機能と権限をもって、「自主・自律」の北海道を創り上げていく上で、北海道を支える足腰の強い経済と、産業発展に向けた戦略を打ち立てる必要があると考えたからであります。

 本道産業の発展を図っていくため、道では現在、「ほっかいどう産業活性化プログラム」の策定作業を進めていると承知していますが、単に道内にとどまらず、道内企業のビジネスチャンスを広げ、本道経済の自立化を図っていくためには、産・学・官、一体となった国際化を促進していくと言う観点も、必要不可欠と考えます。フィンプロの国際戦略も参考にしながら、以下、質問いたします。

 まず、高橋知事は経済産業省で仕事をされ、国内外の経済・雇用状況や、産業クラスター、相互貿易の成功事例等、状況を把握されてきたと思いますが、北海道と気候・風土、経済情勢など、多くの類似点を持つフィンランドの状況を、どのように認識されているのか、お伺いします。
 フィンランドは、本道と類似した自然環境にあり、大変親しみのある国と思っております。

 国内産業は、1990年代初頭に深刻な経済危機に直面し、産業構造を転換して、これを克服し、近年は、世界的通信機メーカーである「ノキア社」や関連のIT産業の成長により、国際競争力が飛躍的に向上したITの最先進国であると認識しています。また、同国が輸出大国として発展した背景には、ご指摘のとおり国策として国内企業の国際化を支援してきたという実態があると承知しております。 

 我が国とは、昭和59年より、政府間で貿易経済協議が継続的に開催されており、本道との関わりについても、道内企業3社がヘルシンキ市とオウル市に進出しているほか、近年、大学や経済界などの多くの方々が、度々産業クラスターの視察に訪れ、取り組みのモデルとするなど、産業面を中心に交流が進められていると認識しています。

 さらに、札幌市に名誉領事館が置かれているほか、壮瞥町や、奈井江町とフィンランドの自治体との姉妹提携や、道内8つの大学とフィンランドの大学との提携など、幅広い交流が行われているものと承知しています。 

 私としては、北海道がITやバイオ産業の振興を進め、さらには道内企業の国際化を図っていく上で学ぶところの多い国であり、今後とも交流を促進してまいりたいと考えています。
 北海道から海外への輸出は、平成14年で2300億円余りであり、全国に占める割合は、0.4%に過ぎません。また、輸出品目も、自動車部品や鉄鋼などが中心であり、必ずしも北海道らしさを売りものにしているとは思えません。北海道には、全国に誇れる第一次産業を基盤とした産業クラスターの進展、さらには、情報関連産業への期待もあります。

 そこで、道内企業の海外進出を展望し、積極的に推進するため、道と道内企業が一体となった研究・開発プロジェクトを立ち上げるべきと考えます。知事の所見を伺います。
 本道には、加工食品やデザイン家具など、良品質で海外からも高く評価されている製品がありますが、道内経済の活性化を図っていく観点からも、これらの製品を成長著しい東アジアなどをターゲットに積極的に売り込んでいくことが重要と認識しています。

 道としては、従来より「貿易物産振興会」や「国際貿易促進協会」などと連携しながら、道内企業の輸出振興を図ってきており、さらに、平成3年8月には企業や経済団体、関係市などとともに「経済国際化推進会議」を設立し、セミナーの開催や貿易コンサルティング、貿易実務研修などを実施して道内中小企業の海外展開に際し、知識やノウハウ、情報の提供などを行ってきたところであります。

 しかしながら、「経済国際化推進会議」も発足以来、既に10数年が経過しているなかで、年間の輸出額が2千億円程度と低迷していることや、中国など東アジアの地域が著しい経済成長を見せているなど、本道経済の国際化を取り巻く状況は大きく変化しております。

 このようなことから、今後とも道内企業の輸出振興を図る観点から、ご提言の例などを含め、輸出関連企業や経済団体、関係自治体のニーズ調査を行ってまいる考えであります。
 現在、北海道の貿易振興を図る団体として、「貿易物産振興会」、「北海道国際貿易促進協会」などがありますが、本格的な海外進出を図ろうとする企業に対するサポートは、十分とは言えないと考えます。

 研究・開発プロジェクトを新しい発想で立ち上げ、企業が集まることでスケールメリットが生じ、行政がバックアップすることで、北海道特有の国際化を目指すべきと考えます。見解を伺います。
 道としては、これまで「貿易物産振興会」など民間の貿易振興機関と連携しながら、セミナーの開催などを通じて海外情報の提供を行うなど、道内企業へのサポートに努めてきたところであります。

 近年、経済活動のグローバル化やIT化の急速な進展のなかで、道内企業の一部では既に中国をはじめとする東アジア地域との結びつきを強めており、また、今後サハリンビジネスの新たな展開も期待されているところであります。

 このようなことから、経済産業局や経済関係団体、自治体などとの連携を進めるなかで、ご提言のフィンランドにおけるフィンプロをはじめ、海外の先進事例なども参考にしてまいりたいと考えております。
 道では、シンガポールをはじめ、海外四カ所に北海道事務所を設置し、それぞれの地域において業務を行っていると承知しております。

 観光立国北海道を目指している道として、これら事務所の役割は重要で、観光客誘致や交流に関する情報収集、提供が主体となっているのが現実と思います。

 北海道事務所の現行機能と役割に加え、道内企業のビジネスチャンスを増やす機能と役割を持たせ、本格的な海外進出を支援する体制にすべきと考えます。知事の所見をお聞かせください。
 道の海外事務所においては、これまで観光客の誘致や国際交流の促進のほか、道内企業のビジネスチャンス拡大のための情報の収集や提供を行うとともに、取引相談やコンサルティング等を行ってきたところであります。

 また、現地の民間企業からのアドバイスやノウハウの提供を受けながら、現地商談会やテストマーケティングなどを実施して海外での販路開拓に努めており、道内企業のビジネスチャンスの拡大に向けて、個々の事例に具体的に対応できる機能と役割を果たせるよう期待されていることから、今後とも、企業ニーズの把握に努めながら、様々な取り組みを行ってまいる考えであります。
 これらを現実のものとするためには、人材の確保から始める必要があります。

 北海道の経済、産業を育て、雇用の創出を図るためには、道内民間企業家や各分野で活躍している人たちの知恵と力を活用しなければなりません。道内企業の海外進出をバックアップする道内金融機関の支援も必要になると考えます。

 これら道内体制と海外拠点の体制整備に、民間を主体に道がバックアップする体制が必要と思いますが、所見を伺います。
 道内企業が海外に進出しようとする際には、従来から「貿易物産振興会」や金融機関をはじめ、経済団体などが協力しながら、支援を行ってきたと承知しております。

 道の海外事務所においても、現地にある北海道ゆかりの企業やその人脈などを有効に活用してネットワークづくりを行っており、道内企業が必要とする現地の「なまの情報」の提供に努めているところであります。

 また、日本貿易振興機構(ジェトロ)においても国内外の民間人を投資アドバイザーとして委嘱し、企業への情報提供を行っておりますが、道としてもジェトロとの結びつきを強めながら、現地の情報収集や企業への提供に努めているところであります。

 近年、経済活動のグローバル化やIT化の進展に加え、貿易に対する我が国のあり方もWTO体制のみならず、東アジア地域との自由貿易協定(FTA)の締結も視野に入れるなど、大きく変化してきていいます。

 このようなことから、道内企業の海外進出にあたり、今後、道や経済団体などがどのような役割を果たすべきかについて、輸出関連企業や金融機関、経済団体、自治体、学識経験者などから幅広く意見をお聞きしたいと考えているところです。

農林水産改良普及事業の見直しについて

 次に、農林水産改良普及事業の見直しについて伺います。

 道においては、平成13・14年度に農林水産普及事業の改革を行い、駐在所の廃止やセンターの活動範囲の見直しを行ってから、数年が経過しようとしています。

 昨年12月、第4回定例会におきましては、平成15年度の農林水産業に係る普及事業及び農業委員会の行う事業の円滑な推進に必要な交付金予算を確保することを求め、意見書を採択し、20%削減案を9.3%に止めることになりました。

 このような状況の中、昨年11月1日、地方分権改革推進会議の最終報告を受けた農林水産省は、経済財政諮問会議へ農林水産大臣方針として、・必置規制の大幅見直し、・普及組織のスリム化、・普及手当の大幅見直し、・交付金の計画的縮減、などを報告し、本年6月26日には、この大臣報告に沿った内容で、「国と地方に係る経済財政状況運営と構造改革に関する基本方針」が発表されたと承知しております。

 そこで、農業普及指導事業改革の内容がいかなるものなのか、伺います。また、林業、水産業における改革の状況も伺います。
 国では、交付金の対象となる普及事業を、先進的な経営体への高度な技術革新の支援や地域農業のコーディネートなどに重点化することや現在の専門技術員と改良普及員を一元化し、資質の向上を図ること、さらには、農協の営農指導など、民間との役割分担を図ることなどにより、組織体制をスリム化する中で、交付金の一層の縮減を進めることとしているところです。

 また、地方分権を推進する観点から、普及センターの必置規制等の廃止や地方が国から交付金を受けて実施している現在の普及事業とは別に、地方が独自に普及事業を実施することが可能な方向で検討が進められております。

 林業・水産業関係の改革状況については、林野庁、水産庁におきましては、昨年度、それぞれ「普及事業の在り方に関する懇談会」を設置し、普及事業の改革の基本方向などについて検討が進められてきたところであります。

 先ごろ、公表された懇談会の報告の中では、林業普及指導事業につきましては、持続的な森林経営の確立に向けた技術の移転や、森林環境教育など地域の取組へのサポートなど、水産業改良普及事業につきましては、漁業就業者の確保・育成や、つくり育てる漁業の振興など、今後、普及事業として重点的に取り組む必要のある課題が示されたところです。また、専門技術員と普及員の一元化や交付金の在り方など、今後の普及事業の推進体制の見直しも示されました。

 現在、国では、この報告などを踏まえ、林業・水産業の普及事業の見直し方向について検討していると承知しているところです。
 申すまでもなく、本道の農林水産業は、恵まれた自然と広大な土地資源を活かし、我が国における食料の安全と供給に加え、品質の向上に努め、国土・環境の保全などの面で重要な役割を果たしてきております。一方、国際化の急速な進展とWTO問題、担い手の減少や高齢化の進行など、農林水産業を取り巻く環境は大きく変化してきております。

 こうした中で、これら普及事業については、一般行政や試験研究と並ぶ農林水産行政の基本的な推進手法として、今後さらに他府県とはその規模において異なる本道の地域農林水産業の発展や農林漁村の活性化を図っていくため、その役割を一層発揮していくことが重要です。

 道においては、国、農水省の見直し方針を受けて、本道の農林水産の普及体制について検討されていくことと思いますが、検討に当たっては、平成13・14年に見直しを行った道として、この間の検証を行うとともに、出先機関と自治体、関係する団体などとの十分な意志疎通が必要と考えます。所見を伺います。
 農林水産業は、本道の社会・経済を支える基幹産業であるとともに、観光や食品加工、さらには、バイオといった幅広い関連産業を有しており、本道経済再建の基本になるものと考えております。この大切な農林水産業の発展に向けては、地域の第一線にある普及事業が、新しい技術の生産現場への普及や担い手の育成など大きな役割を果たしているところです。

 道においては、国に先駆けて、13年に農業と水産、14年には林業の普及組織の見直しを行ったところです。

 今後におきましても、普及事業は、本道の地域産業の振興に重要な役割を果たしていかなければならないと考えておりますので、国の動向を見極めつつ、見直し後の活動状況も検証し、市町村や関係団体のご意見を伺いながら、北海道にふさわしい普及事業のあり方を検討してまいりたいと考えております。

BSEについて

 本年9月29日、茨城県の食肉工場に運び込まれた23ヶ月齢の牛が、国内8例目の牛海綿状脳症、いわゆるBSEの発生が確認されました。生後23ヶ月齢で感染が確認されたのは、世界でも異例の早さであり、これまでの学説を覆すものであります。道として、この検査の経過と結果について、どのように把握されているのか伺います。

 あわせて、これまでと異なる発生例で、消費者、生産者に戸惑いがあります。道として、今後どのような対応をしようとしているのかを伺います。
 当該牛は、先月29日に茨城県のと畜場に出荷され、一次検査で陽性であったことから、翌30日、確認検査に回され、ウエスタンブロット法で陽性となりました。しかし、異常プリオンの蛋白質の構造などが従来のBSEと違うことから、10月6日に開催された厚生労働省の専門家会議で、これまでの発生事例と異なるタイプのBSEであると判断されたところであります。

 なお、この牛は、平成13年10月に生まれた23カ月齢のホルスタイン種の肉用牛であり、これまでに栃木県及び福島県で飼養されていたことが確認されているところです。

 また、農林水産省では、昨日、学識経験者等からなる「BSE技術検討会」を開催し、伝達性等の病原性や、家畜伝染病予防法上の取扱いについて検討するとともに、今後、さらに、疫学的な調査を実施すると聞いております。

 国内では、食用向けの全頭検査やプリオンを蓄積しやすい脊髄などの除去、肉骨粉等の飼料としての流通禁止などにより、安全な牛肉しか出回らない体制が確立されているところです。

 道といたしましては、今後とも、と畜場の全頭検査や牛肉のトレーサビリティシステムの確立など道産牛肉の安全・安心の確保に向けて、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
TOP  議会だより