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知事に要望「政策補正予算編成及び道政執行について」

 
 北海道議会民主党・道民連合議員会(西本美嗣会長)は、5月27日、道政策補正予算編成及び今後の道政執行に関する要望書を高橋知事に提出した。
 要望は、知事選挙を受けて策定作業が進められている補正予算案の編成と今後の道政執行に関して、行われたもので、項目数は77項目。
 西本会長、三津丈夫幹事長ら、会派役員が、知事、吉澤副知事らに要望した。
 地方分権・道政改革については、国に対し財源・権限の移譲など、真の地方分権の推進を主張していくことや、財政健全化を見据え、情報公開の徹底を図るなどの住民参加による公共事業システム見直し、財政圧迫要因となっている道住宅供給公社などの抜本的見直し、広大な面積といった本道特有の事情を踏まえた市町村合併への対処−などを求めた。
 また、経済・雇用対策については、危機的な状況にある雇用の安定を図り、失業時の生活支援を拡充すること、既存産業にも目を向け道内に蓄積されてきた技術・人材を活かしていく「ものづくり」の再構築、食に対する信頼が揺らぐなかで北海道産品の安全性・良質性の売り込み−などを、道民生活については、地域における医療体制の確保、地方バスなどの交通確保、脱原発を明確に指向しながらの自然エネルギーや新エネルギーの開発・普及−などを要望した。

 要望事項は以下の通り。

1. 地方分権の推進、道政改革の推進
(1) 道州制を見据えた新しい「自治のかたち」への取り組み
@ 「道州制」の実現に向けて、国に対して権限と財源の大幅移譲を求め、国の地方出先機関の道への統合等、具体的な取り組みの推進
A 生活、福祉など道民の暮らしに直接関わる分野は市町村が担うことを基本に、権限と財源の市町村への移譲、広域的観点から市町村の政策を支える道の仕組みづくり
B 国の画一的、強制的手法によらず、住民の合意を基本とした市町村合併推進。合併できない小規模な町村に対し、広域行政の観点での道による支援 
C 市町村、住民の意見を取り入れながらの支庁制度改革

(2) 道の行財政改革、道民本位の公共事業
@ 危機的状況に陥っている道財政健全化への早急な対処
A 住民の知る権利や参加する権利、行政や議会の情報公開や説明責任、常設の住民投票制度を規定する「北海道自治基本条例」の制定
B 関与団体の抜本的な見直し。関与団体や受注企業等への道幹部職員の「天下り」の、原則禁止
C 財政圧迫要因となっている道住宅供給公社、道土地開発公社、道営競馬等の抜本的な見直し
D 公共事業の必要性、優先度等を、地域・住民参加で評価・決定するシステムの確立
E 福祉や教育、環境等、住民生活に密着した分野での公共投資の重点的推進
F 企業やNPO等、民間とのパートナーシップによる、積極的な行政のアウトソーシングの促進

2. 北海道経済の再生と雇用の安定
(1) 雇用の創出とセーフティネットの確立
@ ITや環境、福祉、食、観光、住宅関連等の新分野における雇用創出  
A NPO等によるコミュニティ・ビジネスの創出支援等、地域における新たな雇用の創出
B 建設業の経営多角化支援、森林の間伐など「緑の雇用事業」の推進、新規就農の促進等による、雇用の拡大
C 行政から民間へのアウトソーシング推進や、ワークシェアリング推進による雇用機会の拡大
D 雇用増大のために市町村と連携した常用雇用時助成金等の拡充
E 年齢やキャリアに応じた職業能力開発、人材育成機能の充実強化。雇用保険制度の枠外に置かれている新卒者や自営業者等の、職業教育・訓練、就職活動の支援
F 季節労働者の冬期雇用援護制度の、存続・充実、通年雇用化の促進
G 募集・採用時における、年齢・性別による差別を禁止する条例の制定
H 失業者への生活支援強化、支庁や市町村への職業・生活相談窓口の設置
I 障害者雇用推進に向け、公的発注での雇用率達成企業優遇措置等の検討

(2) 経済の再生
@ 産学官の連携強化による、地場中小企業の技術開発・販売力強化等の支援。道立試験研究機関の共同研究等、連携を進めるための仕組みづくり。 
A IT、バイオ、環境、新エネルギー等の先端産業の発展を支えるため、地場中小企業やベンチャー企業に公的な発注を拡大する制度の創設
B 地場中小企業の厳しい経営状況に対応し、道内金融機関と連携、資金面や経営面から企業再建を支援する「企業再生ファンド」設立
C 蓄積されてきた技術・人材を活かす「ものづくり」の推進
D 高度情報化を支える「北海道ブロードバンド構想」推進
E サハリン大陸棚石油・天然ガス開発プロジェクトへの参入促進支援

(3) 農林水産業の再生
@ 道産食品の「安全・安心フードシステム」の推進。食品履歴情報(トレーサビリティ)の全食品への拡大 
A 道産米等の道産食品の道内消費拡大、道外売り込み拡大。外食産業や食品加工業と農業・水産業との連携による地域「食」循環システムの構築
B 地産地消を基本に、心楽しく自然の恵みを味わう「スローフード」の食文化運動の推進
C 「グリーン・ツーリズム」や「ファーム・イン」、「ファーム・レストラン」、「農業トラスト」等の促進
D 都市住民、建設業等と連携した、多様な新規就農者の参入促進
E 死亡牛全頭検査の遺漏なき実施等、牛海綿状脳症(BSE)対策の推進
F 新たな「米政策」への対応
G 野菜価格安定のための道費予算の拡充
H 1年後に迫った法期限をにらんでの、家畜ふん尿対策のスピードアップ
I 環境や景観の保全を図る農業、国土保全と食料自給率の向上を図る農業への、直接補償制度の導入検討
J 道民による森林育成参加を目的とする「森林環境税」創設
K 「緑の森のダム」等の森林の多面的機能の支援。道産材利用、森林バイオマス等の促進
L 森・川・海を通じた水産資源回復事業の推進、水産資源の管理徹底
M 農林漁業系廃棄物の適正処理・リサイクルシステムの確立

(4) 観光産業の振興
@ 映像やメディアを活用したアジア国際観光の積極的誘致。外国語インフォメーションの設置や、地方空港での受け入れ体制の整備支援
A 本道の自然環境等を活かし、本物の安らぎを実感できる体験型・滞在型の観光地づくりの推進
B お年寄り・障害者にやさしい施設・サービスのバリアフリー化等、観光ユニバーサルデザインの推進

3. 誰もが安心して暮らせる地域づくり
(1) 活力に満ちた地域づくり
@ NPOの育成・活動の支援。子育てや教育、介護・福祉、まちおこし・まちづくり等、コミュニティ・ビジネスへの参入促進 
A 介護・福祉施設や高齢者・障害者住宅の配置、地域交通・生活支援サービスの充実、緑あふれるバリアフリーの市街地づくり等、高齢者や障害者にやさしい地域づくりの促進
B 地域コミュニティーの顔である商店街を、高齢社会を支える生活支援拠点等としての再生支援
C 都市と農山漁村が交流する新たな地域形成の支援、「グリーン・ツーリズム」や「ファーム・イン」等、多様な受け入れシステムの構築支援

(2) 安心・安全の地域づくり
@ 性、年齢、障害、国籍、民族等による差別の撤廃、家庭内暴力や児童虐待防止等の人権擁護に総合的に取り組むための、「人権基本条例」の制定 
A 少子化に対応、夜間保育、休日保育、障害児保育等、多様なニーズに対応する保育体制の整備支援。保育所と幼稚園の連携強化の支援
B 介護保険制度における、広域的な取り組みの強化。介護サービス基盤の拡充、低所得者対策、ヘルパー研修の充実等、制度改善
C 総合的な障害者福祉政策を進めるため、障害当事者の政策スタッフへの配置。「支援費制度」の、自己選択・自己決定・地域生活支援を基本とする円滑な実施
D 高齢者や通学者等の交通手段確保のための地方バス等の地域交通対策推進
E いつでもどこでも適切な医療が受けられるよう、過疎地の医師確保や遠隔地医療の充実、ドクターヘリ全道配置等の救急医療体制整備・充実
F 新型肺炎(SARS)対策
G 地震、洪水、噴火等の災害に対する広域支援体制の整備。常設の危機管理ネットワークの構築
H 地域住民と警察、行政が一体となって犯罪のない安全な地域づくりを進めるため、「道民生活安全条例」「暴走族取り締まり条例」の制定

(3) 「クリーン北海道」づくりのための環境・エネルギー政策
@ 産業廃棄物排出削減を図るための、「産廃税」導入。ゴミの不法投棄防止 
A 環境政策を総合的に推進するための、「環境保全条例」「地球温暖化防止条例」の制定
B 「脱原発」をめざした、代替エネルギーの開発・普及の推進
C 省エネルギーの促進。水素エネルギー(燃料電池)や天然ガス、バイオマス、風力・太陽光・雪氷などの自然エネルギーの開発・普及の積極的推進
D 国に対して原子力行政における推進と規制の分離を求め、国および電力会社に情報公開の徹底を要求。原子力防災訓練の改善充実
E 幌延町における深地層研究所等、北海道に将来にわたって放射性廃棄物が持ち込まれることがないよう監視体制を整備

(4) 希望と心の豊かさを育む教育環境の整備
@ 教育の地方分権の推進 
A 子どもたちがゆとりをもって学べるよう、30人以下学級の編制の積極的推進
B 私学助成の拡充強化
C 奨学金制度整備拡充等、就学困難児童生徒への支援強化
D 総合学習のカリキュラム等での、障害者の講師派遣。障害をもった子どもたちが普通学校に通い、ともに学ぶ「共生教育」の推進
E 学校施設の耐震化の促進
F 不登校児童のサポート対策。フリースクールの支援
G 大学等、地域の高等教育機関と連携しての、道民の生涯学習の機会拡大

(5) 北国らしいライフスタイル、文化、スポーツの振興
@ 北国らしいライフスタイルを実現し、省エネや経済の活性化に繋がる「北海道サマータイム制」の導入検討
A 「スローフード」の食文化や、アイヌ文化等を暮らしに活かす「北の生活文化運動」の展開
B 新しい国際的歴史文化交流である、北東アジアを視野に入れた「北の縄文文化回廊」の推進

(6) 「平和の大地」への取り組み
@ 日ロ平和条約の早期締結、北方四島の早期返還の実現 
A 道民の平和教育、独自の平和自治体外交の展開等、非核・平和政策の総合的な推進
B 米海兵隊の矢臼別演習場での移転訓練については、「規模縮小や夜間訓練中止」「日米地位協定の見直し」等の地元意向を在日米軍、国に求め、改善が行われなければ受け入れを拒否

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