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第三回定例道議会報告
2006.10.6
道議会民主党・道民連合議員会
政審会長 林  大 記


 第3回定例道議会は、9月12日(火)に開会、18年度道補正予算案、道議会議員定数条例改正案、認定こども園の認定基準条例案、地方自治体財政の充実・強化を求める意見書等を採択し、10月6日(金)に閉会した。

 わが会派は、代表質問に林大記(札幌市南区)議員が立ち、残り半年となった知事の道政執行への評価、初の赤字決算となった道財政の現状と展望、夕張市・空知旧産炭地の財政問題、地方分権への取り組み、季節労働者等の雇用問題、医療・福祉対策などについて質疑を行った。

 また、一般質問には、須田靖子(札幌市手稲区)、佐々木恵美子(十勝支庁)、田村龍治(胆振支庁)、長尾信秀(渡島支庁)、日下太朗(網走支庁)、三津丈夫(帯広市)の6議員が立ち、当面する道政課題、地域課題について、道の取り組みを質した。


主な審議経過について
採択された決議・意見書
代表質問の要旨
一般質問の要旨
委員会における主な質疑
当面する課題と会派の対応


.主な審議経過について


 高橋知事の任期は、残すところ半年となった。知事が道政運営は、小泉政権とまったく重なり、国が地方に、道が道民や市町村に痛みを転嫁する3年半だった。福祉や医療、教育等の、地域で暮らしていくための最低限の基盤が崩れ出しているのに、道も財政の厳しさを理由にして、この基盤崩しを食い止めるどころか、国と同様の地域いじめ、住民いじめを行ってきた。

 こうした知事の道政執行のあり方、公約の目玉でありながら状況は悪化している経済・雇用や少子化対策の状況、削減一辺倒でありながら悪化するばかりの道財政や個別課題について論議したが、知事からは、国の動向見極めや国への要望といった答弁が繰り返され、道として、知事として難局を打開していく主体性が見えないままの論議で終始した。

 なお、可決された補正予算は、一般会計24億4100万円、特別会計1億1500万円の合計25億5600万円。うち約20億円が国庫返納金。18年度の道予算規模は、一般会計2兆7636億円、特別会計6129億円の合計3兆3765億円となった。

 道議会議員定数条例の改正では、来春の次回選挙から、総定数を4減の106とした。選挙区の移動は、@深川市を空知支庁に組み込んだ上で空知支庁の定数を5から4に(計2減)A富良野市を上川支庁に組み込み(1減)B網走支庁の定数を4から3に(1減)C石狩市と石狩支庁を合区(定数2)D渡島支庁から北斗市を分区(渡島支庁の定数は4から3に)。また、次回選挙は市町村合併後の区割りで行うこととなった。

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.採択された決議・意見書
は政審発議、は委員会発議)

地方自治体財政の充実・強化を求める意見書

食の安全・安心確保に関する意見書

難病医療費適用範囲見直しに関する意見書

ドクターヘリ全国配備の新法制定を求める意見書

私学助成制度に係る財源措置の充実強化に関する意見書

北方四島周辺海域における日本漁船の銃撃・拿捕事件に関する意見書

※会派は、「教育基本法改正案に反対し慎重審議を求める意見書」、「米軍戦闘機訓練の移転に反対する意見書」を提案したが、自民・公明会派の反対で否決された。

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.代表質問の要旨
は質問者発言、は答弁者発言)

林 大記(札幌市南区)

(1)道政執行のあり方について

知事の最近の動きは、公費出張と組み合わせた選挙運動まがいの行動ばかりが目に付く、公務と政務の線引きをどうしているのか。

公務を最優先して日々対応しており、引き続き政務行事がある場合は法令・条例の定めにより峻別して処理してきた。

CMへの知事登場は北海道では前例がないが、効果をどう評価しているのか。

関係者あげてのPR等との相乗効果により、道産米食率向上や観光客の入り込みに寄与したと認識している。

(2)知事の公約について

道内鉱工業生産指数等、就任前の14年度に比べて悪化・成果が上がっていないのが実態だ。公約で強調した経済雇用対策ついての所見は。

財務局の景気判断は当時の厳しい状況から緩やかな持ち直しの動きと変わっており、総じて改善してきた。雇用情勢も全国と比べ依然厳しいが、回復基調にある。

子育て対策も強調したが、北海道の合計特殊出生率は1.13と全国屈指の低率だ。知事の掛け声とは明らかに逆となっている少子化の現状への認識は。

過去最低の出生率だったことについて重く受け止めており、関係団体と幅広く連携しながら対策を総合的に推進する。

(3)小泉政権への評価について

地方や弱者への痛みの押し付けを先行させてきた小さな政府路線に対し、道も一緒になって道民・地域いじめを行ってきている。小泉政権の対応についての所見は。

国の構造改革の進展が北海道の経済体質や自治体財政構造等に大きな影響をもたらしたが、道州制や新幹線着工など大きな前進も得た。

(4)道の赤字決算の影響について

17年度8億2千万円の赤字決算に伴い、18年度予算は84億円の財源不足となった。予算執行に当たっての現状は。

事務的経費等の縮減や収入未決済解消により解消を図るとしており、各部において取り組みを進めている。

赤字決算に伴い各部局に執行保留を求めていることは極めて安易な手法だ。数字合わせのために毎年のように繰り返す縮小・萎縮道政では、予算審議で確定した事業展開や行政執行の支障を懸念する。行政に与える影響についての見解は。

事務処理手法の改善や会議の効率化、内部的経費の節減のほか収入確保で解消を図ることとし、政策的事業や道民生活に影響がないよう取り組む。

(5)道債について

総務省の実質公債費算定により道は起債許可団体とされ、今後の財政運営への影響が懸念されるが所見は。

今年度中に、公債費負担適正化計画を策定する。

統一交渉廃止など地方債を取り巻く環境は急激に変化している。道は9月予定だった市場公募債300億円の発行を見送ったが、道としての個別交渉の仕組みづくりの現状と今後の道債発行の見通しは。

金融機関と十分に協議し体制を整えた上で新たな仕組みに移行したいと考えており、協議が整い次第、発行したい。

発行済み自治体では発行金利の差が生じた。金利の変動と道財政に与える影響をどのように見通しているのか。

調達金利の上昇も想定されることから、道債に対する市場理解を深めるため行財政改革の取組みを一層推進し、今後も適切な財政運営に努める。

(6)税収見通しについて

17年度赤字の大きな要因は道税の伸び悩みであり、特に道内法人の落ち込みは急激だ。道外法人と道内法人の税収の現状と今後の見通しは。

7月末時点で昨年に比べて、道内法人は16.4%増、道外法人40.9%増だが、これは分割基準の見直しの影響と考える。法人事業税全体では25.3%増で、予算見込みで推移すると考える。

(7)地方交付税について

総務省が新型交付税構想の骨格を示す時期を迎えているが、知事は19年度以降の交付税についてどう見通し、国に対してどのように対応しようとするのか。

現時点で的確に見通すことは困難だが、財源保障機能や調整機能の堅持と安定的な総額確保が図られるよう、市町村や地方六団体と連携し国に強く主張する。

(8)空知旧産炭地における財政問題について

国のエネルギー政策の転換が地方にもたらした大きな影響を考えたとき、国の関係部局にいた知事はどういう思いを持ち、問題解決の道筋を描こうとするのか。

石炭鉱業に代わる産業振興に努めたが、各種施策が期待通りの効果を発揮できず厳しい状況ある。地域産業の振興や新産業の創出が重要であり、地元市町と連携のもと庁内一体となって振興方策を検討する。

夕張市の再建への取組みで住民自治や住民サービスの低下を無視するようでは地域崩壊を招きかねないと思うが、再建に際しての地域維持・住民生活の観点への所見は。

市民の理解と協力を得ながら市民生活や経済活動への影響を十分配慮しながら持続可能な財政構造の確立を図ることが大切と考える。

降雪対策や公共の足、消防・救急体制の確保など生命や暮らしに係る施策は引き下げることができない行政課題だが、これらに対する所見は。

施策見直しにあたっては必要最小限の行政サービス確保への十分な配慮が必要だが、同時に市民との協働の視点を重視し効果的・効率的施策の展開に努める必要がある。

空知産炭地域総合発展基金の一括返還が可能な自治体があっても、今後の財政運営が困難となることが想定される。基金取り崩しを含む抜本策が必要だが対処方針は。

産炭地域市町村特別対策資金貸付金の元金償還猶予の可能性を検討するとともに、基金取り崩しを念頭に置いた基金対象事業の拡大等について経産省に要望している。

(9)財政危機がもたらす道民生活への影響について

法成立に伴い、道も19年度に市場化テストモデル事業を検討しているが、業務委託や指定管理者制度を広範に実施している中で更に市場化テストを推進する理由はなにか。どういう分野・サービスを想定しているのか。

公共サービスの民間との役割割り分担の明確化・協働の視点で、市場化テストが必要。現在、制度設計を進めており幅広い分野を対象に検討している。

札幌圏道営住宅管理の指定管理者となった公社と一部自治会が、公社の都合による減額方針により委託契約できない事態が生じている。道が事態打開に当たるべきだ。

管理公社を指導するとともに、関係自治会の理解が得られるよう対応する。

(11)道州制について

道州制に関する知事の姿が全く見えないが意欲がなくなったのか、初めから国任せだったのか。先の定例会以降の国との協議や道民や市町村との対話等、道の取り組みは。

釧路と旭川での意見交換会、首長や経済団体との意見交換会を積極的に行なっており、国に対しても法案の早期成立に向けて強く働きかけている。

(12)支庁制度改革について

制度改革実施に当たっては、少なくとも市町村の合意が必要と考えるが、首長からは位置づけの変貌から理解し難いとの声がある。市町村との協議についての見解は。

道州制や道州制特区、合併や事務・権限委譲と相互関連する取組みであり、簡素で効果的な体制整備の視点で、理解を得るとともに意見を聞きながら検討を進める。

道から市町村への事務・権限委譲が遅々として進まないのは、地域行政センター構想が描かれているからだ。理念、制度設計とも極めて曖昧だ。

支庁再編にあたり住民サービスの低下を招かないよう、市町村体制が整うまで配置するとして整理しており、機能や組織については今後も検討を進めたい。

(13)市町村合併について

合併構想に対して市町村からは不満や戸惑いの声が多い。新法下での合併を促進するとして提示した構想についての市町村の受け止め方を、どう把握しているのか。

構想公表後の意見照会での回答178団体の内、新法下での合併検討が27、時期にかかわらずの検討62、わからない67であり、様々な地域事情が反映されたと受け止めている。

旧法下で協議破綻した地域が多く、協議では膨大なエネルギーを費やし、しこりすら残っている。改めての協議に足がかりさえないとの声への所見は。

すぐ再協議は難しいとの意見があることは承知するが、住民生活を重視して作成したものであり地域議論の出発点としての活用を期待する。

構想の主な材料となったクラスター分析は、支庁統廃合を言いながら現行支庁境界に基づくデータが多用された。支庁域内構想との批判・疑問に対する所見は。

旧法組合せに対する市町村・審議会意見等を踏まえ1市町村1組合わせを示したものであり、支庁界にとらわれず住民視点で一括分析したもの。道の構想と異なる組合せで検討する場合は、地域の自主性を最大限尊重した対応をする。

地域町村会のグランドデザインでは、国や道が冷淡な、広域行政が重視されている。後志19町村では広域連合の準備会をスタートし、道の参画を要望しているが所見は。

後志グランドデザインに対し庁舎スペース貸与や委員会へのオブザーバー参画等の支援を行なってきた。今後も地域の実情に応じ、必要な支援を検討したい。

(14)雇用における格差について

本道の雇用格差の実態や非正規労働者の現状認識と、今後の改善策は。

非正規労働者の割合は平成6年の27.6%から15年は38.8%増加しており、雇用形態や就業意識の多様化が背景にあると認識。労働ガイドブック作成や労働相談の取組に加え、本年度からパートタイムの労働ハンドブック作成とアドバイザー派遣を行なう。

(15)季節労働者対策について

先の定例会で特例一時金存続を求める意見書を全会派一致で採択したが、この間の制度存続に向けた道の取組みと現段階での国の検討状況は。今後どのように取り組んでいくのか。

自ら厚労事務次官に制度存続を働きかけてきたが、部会議論では厳しい状況。引き続き情報把握に努め、存続へ向け様々な機会に積極的に働きかける。

国が示した新たな対策についての知事の評価と見解は。

季節労働者の一層の通年雇用の資すると一定の評価をするが、実効性を上げるには国や市町村との連携を十分図ることが重要。

通年雇用に至らない季節労働者への市町村レベルの就労支援「通年雇用促進支援策」を創設するとされるが、具体的事業内容はどのようなものが想定されているのか。

地域の協議会が計画を策定し、事業主への意識啓発や求人開拓、相談・情報提供など、通年雇用を促進する事業を国が支援するものと承知。

支援事業は、道の係わり・支援も極めて大きくなるが、どのような支援を行なうのか。

市町村等関係機関と十分に協議する。

季節労働者の不安解消のために、道の独自対策を講じる必要があると考えるが。

冬季間工事や端境期工事量確保のほか、機動職業訓練や能力開発支援事業に今後もしっかり取り組むとともに、通年雇用促進支援事業も実効が上がるよう取り組む。

(16)新たな経営所得安定対策について

品目横断的経営安定対策では、担い手対象者であっても現行所得確保は不透明であり、担い手対象外農家は経営破綻に追い込まれることは明白だ。知事は、基本法の示す自給率45%や農業・農村の発展という目標を果たせると考えるのか。

担い手への施策集中化・重点化で生産性の高い農業経営が生産相当部分を占める構造となり、安定供給ができ自給率向上に資すると考える。同時に農地・水・環境保全の向上を図る地域振興策の導入で、持続的経営安定と農業・農村発展につながると考える。

保全対策の要綱が中山間地域等直接支払制度と類似しているため、市町村・地域で混乱があり周知・徹底が必要だ。水田が持つ洪水防止機能をこの対策に取り入れるべきだ。対策は地方負担2分の1で、仮に117万ha対象で試算すると68億円が地方負担となり、道の予算措置が必要ではないか。

中山間地域等直接支払制度の対象地域は、追加要件を付して保全対策を実施できるとされており、引き続き周知を図る。洪水防止機能は多面的機能の一つとして重要であり、一時貯水等の共同活動に積極的に取り組む。財源確保は市町村の要望量の把握を急ぐとともに、地方財政措置等を市町村と連携して国に強く要望する。

(17)医師・看護師の人材確保について

国が公表した新医師確保総合対策で、医師不足が深刻な地域の医学部定員増を暫定的に認めるとしたが、北海道は含まれなかった。国に対しどう働きかけたのか、今後に向けての取組方針を含めた見解は。

定員拡大等を知事会等とも連携しながら働きかけてきたが、「16年人口10万人に対する医師数200人未満」の要件に合致せず対象外とされた。今後も医師確保の取組みを着実に進めるとともに、引き続き国に医育大学定員増を要望する。

診療報酬改正により、看護師確保に大病院が動くなど地方の医療機関が一層苦しむ事態が想定されるが、看護師の需給動向をどのように認識し対応しようとするのか。

潜在看護師の再就職促進や准看護師から看護師への移行教育等で、確保に一層努める。

(18)医療・福祉問題について

介護保険法改正により、予防拠点となる地域包括支援センターを市町村が設置することになったが、設置率は全国に比べ低く支庁管内でも差がある。小規模市町村では必須事業の対応で精一杯だ。地域間格差・事業内容格差是正にどのように取り組むのか。

現在119市町村に設置され20年4月までには全て設置すると承知。地域実情を十分聞き早期設置を働きかけており、今後も市町村への助言や研修等の支援に努める。

障害者自立支援法の10月事業移行のための程度認定について、一部自治体で間に合わないのではとの心配・不安の声がある。道は進捗状況を把握しているのか、どのような指導・支援を行なっているのか。地域センターの専門職確保の困難性を訴える首長が多いが全道に設置できるのか、道の見解と今後の対応方針は。

8月調査で、一時判定はほぼ全員、二次判定は8割が9月末まで終了できる見込み。やむを得ず9月認定が困難な場合は、暫定的「みなし区分」認定について市町村に周知を図っている。地域センターの広域的利用や少人数職員配置による事業実施等の助言で、本年度末までに全市町村が取り組むよう努める。

認定こども園の制度施行に係わり、幼稚園や保育所、自治体から必要な情報が整っていない等の声が聞かれるにもかかわらず、本定例会に条例案が提案された。子ども達にとって安全・安心な制度でなければならず、施行時期を延長すべきだ。

法律に基づき条例案を提案、今後、国から示される通知等を踏まえ、認定審査のあり方や運営等について積極的に情報提供を行なう。

道内6市が児童扶養手当支給について会計検査院より返還指摘を受けたが、道の通知に従って対応したものであり道が負担すべきとの要望が出された。経緯から、道に重い責任がることは明らかであり、道は6市に対し相当分を負担すべきではないか。

法的には市が負担すべきと考えるが、これまでの道の取扱いが必ずしも十分ではないと考え、今後、市の意向を伺いたい。

(19)廃止廃棄物焼却処理施設について

ダイオキシン対策に伴う規制強化により基準不適合の焼却炉が廃止されたが、解体は一向に進まず95施設が存在している。道は市町村や国に対し、どう対応するのか。

複数市町村が共同で解体する場合に費用低減効果が確認されたことから、市町村に周知し早期解体を働きかける。国へは交付金適用要件の緩和や低コスト解体技術開発等、今後も働きかける。

(20)北方領土問題について

先の定例会で領土問題の取組み姿勢を質したが、知事答弁は国家の主権に関する事項といった一般論で終始した。今回の銃撃・拿捕事件という事態を踏まえての知事の姿勢を改めて聞く。

今後も国や関係団体等と十分協議・連携しながら、道民の先頭に立って返還要求運動の推進に粘り強く取り組む。

発生当日、水産林務部内に対策室を置いたが海難事故と異なる性格であり、領土問題所管の総務部を含める等の危機管理体制が、初動段階から必要だったのではないか。

庁内関係部が連携し情報把握と乗務員即時開放に向け連絡調整を行なっており、私も直接、外務大臣や官房長官に要請を行なったことで、早い段階で遺体の引渡しや2名の乗務員解放が実現されたと考える。船長と船体の早期開放に向け、引き続く努力する。

外務省はロシア課内に「北海道連携推進室」を設置したが、道との協議はあったのか。この機構に道は何を求めようとするのか。

道の要請を受けて設置したものであり、地元要望を直接伝えることが可能など関係省庁等との調整がより円滑に進むと期待している。

(21)米軍の訓練移転について

先の定例会で、戦闘機移転訓練の受入れは難しいとの基本的考えに変わりないと答弁したが、明確な受入れ拒否を表明すべきだ。改めて千歳への訓練移転への所見を聞く。

これまで地元意向を最大限尊重すると言っており、両市長の思いから受入れはやむを得ないと考える。地元が受入れの判断をした以上、地元の意向を国に強く要請しなければならないと考えており、道としての役割を果たしたい。

矢臼別の移転訓練が10年目となったが、約束にない夜間訓練の恒常的実施に加え、更に小火器訓練追加が申し込まれた。この間の実態は訓練の固定化であり、なし崩し的拡大そのものだが、訓練拡大を了承するにあたっての所見は。

受入判断にあたって、宮城県訓練が安全確保と影響軽微であったことや、国とは事前調整と使用火器の確定、これ以上の訓練拡大なしが書面確認できたことがあり、地元4町とともに苦渋の判断をした。

(22)新たな高校教育に関する指針について

これまで、再編整備にあたっては画一的基準に基づく財政議論のみで行なわないよう指摘してきたが、今後、配置案策定までの間に地元との協議をどのように進めるのか。

高校配置計画案の策定前に、再編整備の進め方や高校づくりの取組み方策について、地域別懇談会等を通じ改めて地域意見を聞いた上で、具体的計画案を取りまとめる。

石狩管内の1学区化について実施時期は1年先送りされたが、受験戦争の激化や学校序列化、進学指導の混乱が問題として残っている以上、導入すべきではない。

それら懸念に対し、これまで以上に多様な選択が可能となるよう、それぞれの学校が魅力あるものとなるよう努めるとともに、各学校の特色等を中学校や生徒・保護者に積極的に情報提供を行い1学区化が円滑に導入となるよう努める。

 

<再質問>

(1)道政執行のあり方について

知事というのは一挙手一投足が問われる存在であり、政務のための公務設定、自身のPRのための道政利用との疑いを招くような行為は厳に慎むべきだ。

就任以来一貫して公務を最優先し公務と政務を峻別して日々対応しており、指摘のようなことはなかった。

(2)道政執行への評価について

先に道の職員団体が行った調査で、知事の道政執行評価は支持が6.5%、不支持が57.5%であり、就任直後では支持33.9%、不支持23.8%だった。知事を支える職員による不信任とも言うべき調査結果に対する所見は。

職員とのコミュニケーションを十分持つことができず、結果を真摯に受け止める。

(3)知事公約について

少子化の根幹を成す課題を解決する姿勢が全く感じられない。問題は雇用劣化の放置・拡大であり、不安定な身分・低所得・不十分な福利厚生など、将来への不安が大きくては結婚・子育てという希望を持てないのも当然だ。どう克服しようとしているのか。

仕事と家庭の両立が可能となるよう、育児休業の取得促進など雇用環境整備の国への要望や保育サービス・母子保健充実等、総合的に取り組む。

(4)小泉政権への評価について

知事は雇用・収入格差を例示し、小泉政権の施策転換の必要性も認めたが、具体的に修正を求める点は何か。それに伴う道の施策転換への所見は。

広域分散型地域維持のための地方交付税総額確保や季節労働者対策、道民の社会保障制度などセーフティーネットの維持・充実を発信する。道はこれまでの活性化に向けた様々な取組みを一層強化し、自助・共助を基本とした社会づくりを進めたい。

(5)税財源確保について

先の答弁は、国の施策誘導で抱えた負債減らしの手立てがないまま、財政指数の見直しや起債の個別条件方式への転換、新型交付税導入など地方財政の縮減・締め付けが加速化されるという危機感がない上に、高齢者・難病患者の医療費助成カットや職員給与カットまでしている現状に何ら痛みや責任も感じられないものだ。地方切り捨ての国に、どのように対峙しようとしているのか。

真に地方が自律的・安定的財政運営ができ、地域実情に即した地方財政制度が確立されるよう全力で取り組む。

(6)夕張市の財政再建問題について

夕張の財政再建達成には一時借入金の一時的債務と長期債務を分離し、一時金返済長期化の国への要望、長期債務の借換えによる長期化等、債務の平準化が必要だ。

今後の徹底した市の行財政改革の内容を踏まえ、必要な具体的制度改正を早急に検討し、国に要望する。

市民の理解・協力を得ながらの再建策は当然だが、必要最低限の施策に対しては一定の裁量を認めるよう求めることも必要だ。

市民活動や経済活動に配慮しながら必要最低限の事務事業の選択が的確に行なわれるよう、国との調整や市への助言・協力を行なう。

道は再建に当たっての支援内容を道民に明らかにしながら、夕張市の再建の実効性を図る必要性がある。

職員派遣や振興基金条例改正案等、できる限りの支援を行なっており、今後も的確な助言・協力を行なう。

(7)財政立直し路線の道民生活への影響について

道営住宅の指定管理者問題は、制度設計も十分でないまま経費切り詰めを優先した結果であり、更に市場化テストを前のめりで実施しようとしている。サービスの質の向上をどう検証するのか、雇用の劣化についての所見は。

指定管理者には定期的事業報告の提出と必要に応じた現地調査、利用者の満足度調査の実施等でサービスの質の維持向上を図る。市場化テストは、国の取扱いや指定管理者制度の実施状況を参考に制度設計を進める。雇用条件は事業者が適正に対処すべきものだが、委託経費積算にあたっては適正な対処をする。

(8)北海道の自治のすがたについて

道州制特区推進法案の継続審議以降も地域での意見交換を積極的に行なってきたというが、何を提起してきたのか。国に早期成立を求めたという具体的行動と、どのような政策を訴えたのか。

地域では第2弾・3弾の提案を行なうため道民世論を更に深めたいと訴えてきた。国へは道の政策を実現するため、関係閣僚や国会議員に対し法案の早期成立を要請した。

支庁制度の検討方向に対し、多くの首長・住民から道の地域からの撤退表明だとの厳しい意見、地域行政センターについては本庁と支庁の屋上屋の発想だとの酷評がある。知事は市町村や道民意向を踏まえ検討を進めるならば、抜本的見直しをすべきだ。

地域と一体となった地域政策の展開や、市町村との適切な機能分担となるよう、今後も市町村や道民の意見を聞きながら検討を進めたい。

市町村合併はあくまで自主的判断といいながら、法で付与された強制的手法の発動については見解を曖昧にしているが、こうした手法は用いるべきでない。合併に対する道の支援策として地域政策総合補助金の中でメニューをつくるとのことだが、合併を選択しなかった自治体と格差を設けるのか。

合併議論が円滑に進むよう情報提供や環境づくり、要望に応じた助言等の役割を積極的に行なうとしており、勧告等は取組みを進める中で適切に対応したい。財政支援は一般事業メニューに加え、合併市町村支援メニューを設ける。

(9)雇用の格差問題について

その深刻さの認識が薄く、対策についても従来の枠組みを超えるものではなかった。実態改善に向けた具体策を再度聞く。

経済団体等への新規高卒者の正社員採用の働きかけやジョブカフェでの就職支援、労働関係法令遵守の周知啓発に取り組んでいる。ファミリーサポートセンターの活動支援やマザーズハローワーク運営への協力など国との連携にも努めている。

(10)季節労働者対策について

通年雇用促進支援事業に対する答弁は、極めて誠意のない無責任な内容だ。主体者の一員であるとの認識を持ち、より積極的に支援すべきだ。

国や市町村など関係機関と十分協議し、連携を密にしながら積極的に取り組む。

暫定二制度が廃止される今こそ、道としての新規事業創設が必要であり、関係者が協議していくことが重要だ。

道としては、冬季間や端境期工事量の確保、通年雇用化のための支援事業等、これまでの道の事業と国の対策で実効性が上がるようしっかり取り組む。

(11)新たな経営所得安定対策について

専業農業が衰退する要因は、農業の維持・継続を可能とする生活所得が得られないからだが、品目横断的経営安定対策で北海道農業の衰退に歯止めがかかると考えるのか。

担い手を明確化し、生産条件不利を補正する対策と収入減少の緩和対策をセットして経営安定を図ろうとするものであり、持続的発展に重要な役割を果たすと考える。

道内就農者は毎年700人程度で担い手必要数の半分にも満たない上、土地利用型への就農は敬遠されている。担い手確保や新規就農に向けた抜本的施策が必要だ。

従来の教育研修や新規参入促進のための情報発信、就農資金貸付や長期・低利資金融通のほか、国の新対策実施要綱の融資に対する補助制度創設や制度資金の充実・強化対策も活用しながら、担い手の育成・確保に努める。

(12)医師・看護師の確保について

この度の診療報酬引き下げの影響により、地域の小規模病院、特に自治体病院は医師・看護師不足に加え、経営はより一層厳しさを増すことになるが、国にどのような要望を行なってきたのか。今後どのように取り組むつもりなのか。

道はこれまでも診療報酬の適切な見直しを知事会を通じて要望しており、この度の改正に対しては北海道町村会が入院基本料の緩和等について要望・協議の継続が行なわれている。今後は町村会とも連携を深め必要な要望をしたい。

(13)児童扶養手当について

国のマニュアルが出た時点で道の通知を廃止しなかった対応、厚生局の指導監査後の市町村への通知の事実からも、道の責任は大変重いものだ。今後どう対処するのか。

法的には市が負担するものだが、会計検査院の検査結果を踏まえ、市の意向を聞きながら対応を検討する。

(14)廃止廃棄物焼却処理施設について

速やかに取組むとの答弁だったが、知事就任の年に地震によって倒壊した日高中部塵芥処理センターの解決は、知事任期中での解決は事実上困難だ。最も解体が急がれるこの事案の道筋を付けることが求められている。

施設管理の一部事務組合で、施設解体後の跡地に、新たな焼却施設から発生する溶融固化物保管施設建設による国の交付金活用に向けた検討を進めていると承知。この検討が早期に進み、施設解体につながるよう指導・助言を行なう。

(15)北方領土問題について

北海道連携推進室は道の要請で設置との答弁だが、この機構設置は領土返還の実現にどう寄与するのか。

国・道・市町村等の連携が一層強化され、各種交流事業等の取組みがこれまで以上に円滑に進み、領土問題解決に向けた環境整備に寄与することが期待できる。

(16)米軍の移転訓練について

道民の安全・安心を守る立場で知事として受入を拒否すべきと質問しているのに、地元の苦渋の選択でやむを得ないとの答弁では、あまりにも無責任だ。沖縄の負担軽減が一向に果たされない中での千歳への戦闘機訓練移転は、受け入れるべきでない。

訓練移転によって沖縄の負担が確実に軽減されることが大切であり、地元の意向を最大限尊重し、受入はやむを得ないと考える。

(17)新たな高校教育に関する指針について

地域は、高校の廃止は地域崩壊につながるゆえ、死に物狂いで存続を訴えているのだ。配置計画案策定に当たっては、地元との共通理解を得ることが大前提であり、一方的に計画を示すことがあってはならない。

今後、各通学区域の地域別懇談会や全道規模の教育関係者との意見交換を実施し、意見を参考にしながら検討を進め成案を得たいと考えている。

 

<再々質問>

(1)知事の道政執行について

職員の支持が低い理由をコミュニケーション不足とするのは理解できない。政策の選択・進め方が問題なのだ。職員との意思疎通不足と言うようでは、ましてや道民との意思疎通などできないことを自ら認めたようなものだが、今後の道政運営でどのように道民意向を把握し、道政に反映しようとしているのか。

様々な機会で意向をしっかり把握し、自らの考えを積極的に発信しながら喫緊の課題に全力を尽くす。

(2)小泉政権について

小泉内閣の退陣と共に政権の基本的方向性を形づくってきた竹中大臣が議員辞職を表明した。無責任の極みだが、知事の見解は。

様々な意見があると承知するが、一政治家として熟慮した結果と受け止めている。

内閣交代による政策の継続性が絶たれると考えるが、道政運営の継続性と今後の政策の展開をどう考えるのか。

構造改革や地方分権確立に向けた取組みが引き継がれ、推進することを期待する。道として経済再建や地域づくり、地域主権方社会の形成などを一層強化し、活力ある北海道づくりに努める。

(3)夕張市の財政問題について

厳しい冬が近づいているが、病院の診療体制や消防の緊急搬送維持すら危ぶまれている。当面する地域機能の維持に、道としてどのように対処するのか。

市において市民活動や経済活動への影響に十分配慮しながら行財政に取組むとしており、道として国の同意が円滑に得られるよう、引き続き的確な助言・協力を行なう。

(4)雇用の格差問題について

非正規労働者の深刻さの認識に欠け、その対策も具体性のない答弁だ。選択と集中というのであれば、行政の持つ財源、人材等の資源をこの解決に投入すべきだ。

今後も国や市町村と連携し、労働者が安心して働ける環境づくりに努める。

(5)医師確保対策について

地域医療を担う医師育成のため、札医大における地域枠の増員に早急に取組むと共に、医師会、市長会・町村会等との連携を一層深め有効な方策を確立し、安心して医療を受けられる環境を望んでいる道民の切なる願いに責任ある対応をすべきだ。

北海道医療対策協議会にて、一定期間の過疎地勤務を義務付ける新たな入試枠や奨励金制度創設等について検討を行なっている。

<指摘>

(1)季節労働者対策について

特例一時金の道内支給状況は17年度で13万5千人・支給総額340億円であり、当事者のみならず自治体等にとっても深刻な影響が懸念される。制度存続に向け積極的に取組むべきだ。

新たな通年雇用促進支援事業は、道も主体者の一員であることを踏まえて対処せよ。

暫定二制度が廃止される今こそ、積極的に関係者と協議し、新規事業を創設すべき。

(2)農地・水・環境保全対策について

保全対策と要綱が類似する中山間事業の両対策の主旨徹底と、保全対策実施に向けた予算措置に全力を尽くす必要がある。

(3)認定こども園について

実施に当たっては、幼稚園・保育所関係者や保護者、市町村が制度を十分理解して取組めるよう、また、決して地域が混乱しないよう、十分な準備期間を持つことが重要だ。

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.一般質問の要旨
は質問者発言、は答弁者発言)

須田 靖子(札幌市手稲区)

(1)知床に対する道の支援策について

羅臼岳の、し尿対策はどうする。

使用済みペーパー等の持ち帰りなど登山者マナーの普及・啓発に努める。

道設置の河川工作物の魚類遡上に関する対応の進捗状況は。

改良が必要とされた、ルシャ川の治山ダム2基に今年度着手、サシルイ川の治山ダム2基に来年度着手したい。

訪れる人への情報機能の充実が求められているが。

斜里町の情報提供機能も備えた道の駅建設を支援、国の世界自然遺産センターにも情報機能の充実を要望している。

先端部立入規制のルール作りはどうなっている。

知床国立公園利用適正化検討会議の基本計画に基づき「利用の心得」の作成を進めている。

環境省は利用調整、林野庁は立入禁止で対立している。道はどう考える。

先端部の保全と利用の安全確保の中で、適正な利用が図られることが必要。

(2)ナキウサギの天然記念物指定について

生息状況の変化の見極めはどう進めている。

生息していると考えられる全市町村に、文化財としての保護に関し、改めて意向確認、その際に生息状況等も併せて情報提供を求めていく。

指定を求める声をどう受け止めているか。

道教委としては、学術的に貴重で、生息できる環境が限られており、保護の必要性があると認識する。

保護を求める団体の要望書がたらい回しされたと聞くが。

広聴担当で受理し関係部局に周知し、知事にも報告した。

(3)牛乳の消費拡大について

牛乳が有害との出版物が出ているが。

日本酪農乳業協会の、科学的な反論取りまとめなどの取り組みと連携しながら、正しい理解を広げたい。

学校給食用の牛乳は200mlで統一されている。希望者には350mlや500mlの選択肢を設けてはどうか。

文科省の学校給食標準食品構成表を参考に200mlで実施。牛乳を活用した献立の工夫や、休日・長期休業中の家庭での飲用の啓発などを市町村教委に働きかけたい。

消費拡大のために新たな商品開発に力を入れるべきだ。

食品加工研究センター等での技術支援などで利用拡大に取り組む。

牛乳消費が期待できる菓子業界の振興をどう考える。

「北の名菓支援事業」などでの新商品開発や販路拡大に努めたい。

 

<再質問>

(1)知床に対する道の支援策について

他の山岳のし尿処理にはどう対処する。

山の特性に応じて、携帯トイレブースの設置、携帯トイレ無料配布などの対策を行ってきた。今後も国や地元関係機関等と連携、対策を取っていきたい。

(2)ナキウサギの天然記念物指定について

指定、保護に関する考え方は。

エゾナキウサギは生息環境が限られ自然環境変化に弱い動物であることから、地域を定め、そこに生息する動植物と一体で保護を図ることが効果的な方法と考える。

指定希望市町村があれば、道も積極的に動くべきだ。

指定の意向が示された場合は、生息域全域に関係することであり、関係市町村の意向を改めて確認、学術的見地から専門家の意見を聞くなどして対応する。

たらい回しではなく、一度で用が足りる体制を作る必要がある。

今回のケースは複数部局に関わる課題なので、広聴事業の総合窓口で受理したもの。今後も、より迅速で、きめ細かな対応に努めたい。

 

佐々木 恵美子(十勝支庁)

(1)障害者保健福祉施策について

道は障害者福祉計画で入所施設から地域生活への移行を進めようとしているが、地域生活の基盤が整わない中で、国以上の高い目標を掲げようとしている。

地域生活移行に必要なグループホームなどの居住の場や日中活動の場などについて計画的に基盤整備を進めたい。

「地域生活支援事業」を市町村の取り組みだけに任せては、市町村格差が生じると懸念する。道が十分な支援を行う必要がある。

障害者総合相談支援センターを活用した市町村相談支援体制の立ち上げ支援などを実施、各市町村での事業取り組み状況の把握、情報提供などに努める。

精神に障害のある方々の地域生活への移行への支援をどう進めるのか。

退院前から地域生活移行後にわたる相談支援体制充実が重要。精神障害者地域生活支援センターに精神保健福祉士や退院や自立支援のコーディネーターを配置する。

重度の精神障害者を様々な職種の専門家が地域で包括的に支えるアクト・プログラムがアメリカで進み、国内でも岡山県などで実践例があるが、どう認識しているか。

精神科医、看護士、作業療法士など多くの職種によるチームが、医療・保健・福祉のサービスを包括的に提供する取り組みと聞いており、有効な対応策の一つと認識。

精神障害者生活訓練施設である道立緑ヶ丘病院附属音更リハビリテーションセンターでアクト・プログラムの連動を図れないか。

道立病院の次期計画策定に向けた検討の中で、こうした課題も含め検討したい。

道の先駆的な施策として保健・福祉・就労と医療機関との連動、活用でアクト・プログラムの実践に取り組めないか。

他の都府県の取り組み状況なども把握しながら、アクト・プログラムも含め検討していきたい。

道内民間企業での障害者雇用の状況は。

厚労省の障害者雇用状況報告では、17年にはじめて7千人を上回った。17年の雇用率は、全国平均の1.49%を上回るものの、法定雇用率(1.8%)を下回る1.63%。

民間への模範となるべき道の雇用の状況と認識は。

18年6月時点で290人、法定雇用率(2.1%)に対し2.19%。率先して雇用確保に努めたい。

4月の障害者雇用促進法改正で、精神障害者に対する雇用対策が強化された。道も促進すべきではないか。

知的障害者、精神障害者については、適した職種などの課題があり職員として採用が難しい状況にある。今後、国や他府県の取り扱いについて調査研究したい。

(2)道立青少年教育施設への指定管理者制度導入について

道は直営の青少年教育施設に指定管理者を導入するとしている。その一方で、青少年教育施設を抜本的に見直し22年度からの新たな体制を検討するとしている。道教委の提案は地域や現場を無視したものだ。

一部自治体からは、説明が十分でないとの批判もあるが、引き続き関係自治体に制度の円滑導入に向け説明し、青少年教育施設の機能が確保されるよう管理者を選定していく。

青少年教育施設こそ、子どもたちの生きる力を育み、豊かな心を育てるための最適な施設。安易な統廃合でなく、より有効に活用する視点から存続すべきだ。

冬場の利用実態の低さ、少子化の進行、道の厳しい財政状況などを勘案し、再編を視野に抜本的に見直していきたい。

配置職員の連携、培われた地域との協力などを考えれば、来年度の制度導入は白紙に戻し、再検討すべきだ。

青少年教育施設の抜本見直しとは別に、施設が教育機関としての機能を確保しながら多様化する住民ニーズに効果的・効率的に対応するため、制度を導入する。

 

<再質問>

(1)法定雇用率未達成企業の公表等について

法定雇用率の達成推進のために自主申告等による雇用状況の把握等、道独自の取り組みはできないか。

物品購入契約等の業者選定の際、企業の指名等に配慮する障害者雇用促進企業の登録制度などに取り組んでいる。

(2)道立青少年教育施設への指定管理者制度導入について

新たな体制の検討とは別に、指定管理者を導入させてくれというのはおかしい。財政面からだけの判断ではないか。また、パブリックコメントで意見がゼロだったことを道民が了解してくれたと判断したということか。

22年度までの3年間という限られた期間だが、厳しい財政状況の中で、民間感覚を取り入れ効率的・弾力的な施設運営との観点で決めた。パブリックコメントは積極的な反対の意思表示はなかったと受け止めた。

<指摘>

(1)障害者保健福祉施策について

入所施設から地域へと言いながら、無責任に子どもたちの将来を保護者に押し付けてはならない。しっかり、受け皿確保をした上で地域移行を進めるべき。

道の障害者福祉計画は、単に市町村の目標量積み上げではなく、真に障害のある方々の自立を支援できるものとすべきだ。また、地域生活支援事業について、少ない財源と人材で苦悩する市町村をしっかり支援すべきだ。

アクト・プログラムを有効な対応策と認めたのに、今後検討との姿勢だ。精神科医療と地域生活への移行のあり方を真剣に考えるべき。

(2)道立青少年教育施設への指定管理者制度導入について

やり方が乱暴。地域だって道の財政が厳しいことはわかっている。利活用も含めて協力してきている地域と、どういうやり方がいいのか、しっかりとヒザ詰めで協議すべき。

 

田村 龍治(胆振支庁)

(1)雇用情勢の格差について

北海道の雇用情勢は依然として厳しさから抜けきれず、全国的傾向と同様に、道内でも都市部と地方の格差が著しいことが大きな課題と考えるが認識は。

雇用情勢を圏域的に見ると、17年度有効求人倍率は十勝の0.57から道北及び釧路・根室の0.49倍と地域差があり、産業構造や産業集積等の状況が背景にあると考えている。

(2)北海道雇用創出基本計画について

17年度から3ヵ年で8万人の雇用創出とした計画目標の17年度実績と、残り2年間で目標が達成できるのか。

17年度は目標を上回る2万9740人の雇用を創出した。18年度も引き続き地域雇用創出に取組むとともに、ものづくり産業の集積促進や新産業創出を進め、産業政策と雇用政策を両輪として目標達成に努める。

北海道は約4割が非正規雇用といわれ、不安定雇用が拡大している。雇用形態が常用・長期安定雇用につながる方策を検討すべきだ。

パートや派遣労働が労働条件等で不利とならないよう企業の意識改革を促進しており、労働ガイドブックや労働相談の取組みに加え、今年度からパートアドバイザー派遣を行なうなど、事業主に対する普及・啓発に努めている。

(3)若年雇用について

7月時点の新規高卒者の求人倍率が、東京都の4.41倍に対し、北海道は前年同期比0.05ポイント増の0.29倍だった。まさに地域格差が明らかとなったが、要因と改善策は。

就職環境は、16年以降改善してきているが、経済状況が道内求人の伸びを鈍くしているため、依然とし厳しい。道は経済団体等への求人要請や主要地域での面接会の開催等で、就職の促進をしている。

経産省はジョブカフェ北海道に3ヵ年の時限付きで地域産業活性化人材育成事業を委託したが、同じく委託している若年者地域連携事業は今後どうしようとするのか。地方拠点5都市とのネットワークはどうするのか。

若年者地域連携事業は今後も実施される方向と承知。ジョブカフェは19年度以降も重要な柱としてカウンセリング・セミナーや地方拠点ネットワークの機能維持が必要と考えており、事業の見直しを行ない、効果的・効率的に展開できるよう検討している。

(4)季節雇用労働者対策について

新制度は、現行の恒久制度である通年雇用奨励金の拡大による、通年雇用化促進に絞り込んだもので制度の大転換と考えるが、新制度に対する認識は。

通年雇用を促進する事業主に対する支援の拡充・強化や労働移動による通年雇用化の支援、地域レベルでの支援体制の充実・強化を内容としており、通年雇用化に資すると一定の評価をしているが、実効性を上げるには関係機関との十分な連携が重要。

新制度によって暫定2制度の活用労働者4万人のうち3年間で1万人、労働移動によって5千人を通年雇用化させると聞き及ぶ。通年雇用化されない季節労働者は2万5千人以上出ることとなるが、道は通年雇用化についてどう見通しているのか。

国・道・市町村はもとより関係機関が相まって取組む必要があり、実効性が上がるよう十分協議し取組んでいく。

冬季雇用安定奨励金の打ち切りで季節労働者を雇用する企業は減ると言われており、通年雇用を進める事業主でも結果的に事業主負担が大きくなるとも言われている。新制度の実効性についての見解は。

通年雇用したものの休業させざるを得ない場合の助成や施設整備・職業訓練助成が盛り込まれており、通年雇用化に取組む事業主のインセンティブになると認識。

通年雇用化されない労働者対策として国が示した、通年雇用促進支援事業の内容は。

地域協議会が実施する事業主向け意識啓発、季節労働者向けの求人開拓や相談・情報提供など、通年雇用を促進する事業。

各市町村が行なっている対策事業・冬季事業を把握した上で、就労確保のための事業計画を立てる必要があると思うが、市町村ごとの実態把握はどうなっているのか。

17年度調査結果では、就労対策事業を56市町村が行い、生活資金貸付や能力開発支援が102、冬季の建設工事を実施している市町村は96となっている。

通年雇用促進支援事業は道内40ヶ所程度に設置される地域協議会が国から委託を受けるとのことだが、地域協議会の役割と開始時期についての認識は。

市町村レベルで計画を策定し、事業主向けと季節労働者向けの通年雇用を促進する事業であり、設立時期は冬季間雇用確保などの事業に影響が出ないよう対応したい。

全道21地域で取組んでいる地域提案型雇用創造促進事業、いわゆるパッケージ事業を、季節労働者対策にも活用すべきではないか。

国がコンテスト方式により選抜・支援する事業であり、事業計画の策定は可能であると考え、地域から相談があった場合は北海道労働局と連携しながら対応する。

各部局の施策の中に季節労働者対策を組み込み、全庁的な取り組みをすべきだ。

冬季増嵩経費措置事業や通年化雇用特別対策事業、入札資格審査上の加点措置を実施しており、今後も季節労働者対策に取組む。

工事の平準化が季節労働を解決する切り札であり、道発注事業の平準化を一層促進するため、庁内協議を早急に進めるべきだ。

対策協議会のワーキンググループが青森・秋田両県の冬季間工事の実態調査を行い、発注三部も構成員の専門委員会で分析、年内に結果を取りまとめる。

厚労省審議会で特例一時金に関し中間報告されたが、特例一時金維持に向けた現状認識と今後の取り組みは。

廃止を含めた今後のあり方を確認するなど、厳しい状況。特例一時金は失業中の生活安定や休職活動に重要な役割を果たしており、制度存続に向け積極的に働きかける。

厚労省方針確定前に、協議会会長である知事がオール北海道の代表として、特例一時金存続に向け再度申し入れを行なうべきだ。

7月20日に事務次官に対し制度存続を申し入れたが、今後も積極的に働きかける。

 

<再質問>

(1)季節労働者対策について

季節労働者13万人の通年雇用化は並大抵のことでは実現できない。新たな制度で取り残される労働者をどのように救済しようと考えているのか。

新たな対策と道や市町村が実施する事業の連携を十分図りながら、実効が上がるよう積極的に取組む。

国はこれまでの3事業適用者4万人中、3年間で1万人の通年雇用化、5千人の労働移動と構想するが、それでも2万5千人が残る。道はこの残された人たちをどう救済しようと考えているのか、想定すらしていないのか。

国から対策の枠組みは示されたが具体的見通しは示されていない。道としては国や市町村と十分協議し、実効が上がるよう取組む。

地域協議会の役割として10日間程度の就労確保が必要ではとの質問に、全く答えていない。道は市町村と連携し就労の機会をつくる方策を考えるべきであり、地域協議会にしっかり関心を持つべきだ。

国や市町村と十分協議し、事業の実効が上がるよう取組む。

<再々質問>

(1)季節労働者対策について

新制度が機能しても2万5千人が残されることは国でも予測しているのに、道は就労対策も打たずに市町村にかぶせるのか。例えば10日間就労だけでも25億円が必要であり、到底、道にとって不可能であるから国にしっかり求めることも必要だし、市町村との連携も重要ではないのか。

国の新たな制度と道の冬季増嵩経費措置事業等の対策の連携で、実効が上がるよう積極的に取組む。通年雇用に至らない季節労働者に対しても、地域実情を踏まえたきめ細かな就労支援に努める。

 

<指摘>

(1)季節労働者対策について

特例一時金が廃止されると13万人の季節労働者が生活の糧を失い、事業主や北海道経済にとっても大打撃となるのは明らかだ。存続に向け積極的に国に働きかけるべきだ。

 

日下 太朗(網走支庁)

(1)林業・木材産業の再生について

林業・木材産業を取り巻く状況や、その役割についての認識は。

人口資源を適切に管理・利用する林業・木材産業は、山村地域の振興はもとより地球温暖化防止や循環型社会形成に大きな役割を果たしている。

高次加工を進めている地域では伐採跡地への植林が追いつかない現状にあるが、植林の促進にどう取り組んでいこうとしているのか。

伐採跡地への速やかな植林が重要であり、所有者に対し計画的な伐採を指導するとともに、森林整備事業での植林事業に重点化を図るなど、循環的利用にしっかり取組む。

林内路網整備の遅れ等によるコスト高で間伐手入れが行なわれていない一部人工林がある。市町村等の財政負担が厳しい中、路網整備に対する認識と今後の整備方針は。

本道の民有林路網整備状況は1haあたり11mと全国平均15mに比べ低い水準であることが、森林整備の遅れや木材生産のコスト高の要因。路網整備の重要性について市町村や所有者の理解を得るよう努めるとともに、効率的な路網整備を進める。

林業・木材産業の競争力強化を図るため、森林組合や加工業者、大学関係者等からなる北海道森林再生研究会が設立されたが、研究会に対する評価と今後のかかわりは。

産学官が結集・一丸となって取組むことは、明るい展望が開けると期待している。道も研究会の主要メンバーとして積極的に参加し、林業・木材産業の一層の振興に努める。

(2)障害者自立支援法について

法の施行により障害者施設運営が困難になるとの悲痛な声がある。地域生活の受け皿となるグループホームも安価な報酬のため移行できないとも聞くが、認識は。

これまでの月払い方式から、利用状況に応じた日払い方式での報酬となったが、激変緩和措置や定員の弾力化、入所者が入院した際の加算措置などで、安定的な施設運営が図れると考える。グループホームの体制確保のため、国に適切な報酬単価等を要望しており、先般ケアホームの夜間支援体制充実の措置が明らかになったところ。

障害程度区分導入により一定区分以上でなければ施設の継続利用ができなくなり、保護者・施設関係者の大きな不安となっている。安心して地域移行が進められるよう、施設への支援が必要だ。

住居や日中活動の場を計画的に整備するとともに、体験事業の成果等の周知で地域移行が円滑に進むよう支援する。

各地域に建設された入所施設は重要な社会資源であり、安定的施設運営の観点から、施設の新たな事業体系への移行等に際しどのような助言・支援を行なうのか。

新たな利用者数の適切な見込みや自立訓練や就労移行など利用者ニーズに合致する事業の組合せを助言している。

(3)夕張市、空知旧産炭地の財政問題について

中核病院である市立総合病院の医療体制が取れなくなる恐れが想定される中、夕張市の救急医療体制の確保をどのように図るのか。

夕張市と連携し市立病院の医師確保に努めるとともに、圏域内の医療機関と消防機関の連携を密にして、適切な救急医療体制が確保されるよう努める。

冬の市民生活を支える道路の除雪も重要だ。緊急時の通行確保など除雪サービスの低下を招かないよう、道は率先して取組むべきだ。

夕張市民が安心して生活できるよう、関係機関との連携強化に一層努める。

建設業者も仕事がなく、大量の解雇や休職を余儀なくされる企業もあると聞くが、現状認識と対策は。

企業経営や雇用への影響等について可能な限り情報収集し、動向の把握に努める必要があると認識し、関係機関との連携のもと雇用危機対応プログラムの実施も含め、適切に対応する。

経産省が基盤整備基金(旧基金)の取り崩しを認めたが、その際に知事及び関係6市町長の連名で誓約書を提出したことが明らかとなった。内容は、これまで道内で積み上げてきた対策のあり方を根底から変えるものだが、今回の誓約書への意思はいつ、どのように決定されたのか。

自らの決意を国へ明らかにする必要があるとの考えのもと、9月22日から5市1町とともに対応を検討し、25日付で提出することを5市1町との間で確認した。

旧基金取り崩しで産炭地域振興センターの運営が大きく変わると思うがどうか。現状の新・旧基金の活用状況・職員配置の運営状況と、旧基金取り崩しによって体制はどう変わるのか。

センターは新・旧基金の運営益により基盤整備事業や企業の研究開発助成する新産業創造等事業を実施し、17年度実績は旧基金の基盤整備事業1億705万円、新基金の新産業創造等事業8千571万円、2名の常勤役員・7名の事務職員・3名のアドバイザーで運営している。今後、事業内容や組織体制の検討を行い、年内をめどに取りまとめる。

旧基金は基盤整備用であり、歌志内市・上砂川町は返済財源を捻出することは難しいと思うがどうか。将来の基盤整備用財源を担保とした金融機関からの借入による方法についての見解は。

両市町は償還財源確保に向け幅広く検討しており、是正後に基金の有効な活用を念頭に検討を進めていると承知。

基金を管理・運営するセンターにも市町にも相談しないまま知事が政府に旧基金取り崩しを求めたことは、事態の深刻さを知事が認識していたためと考えるが見解は。

市町から同じ趣旨の要望をもらい国に一体となって要望しており、センターとも連絡を取りながら行なっている。

旧基金取り崩しの活用が十分でなく歌志内・上砂川の返済財源が見出せない場合、動画責任を持って対処すべきだ。

自助努力を基本に償還財源の確保について検討しており、旧基金の取り崩しは大変意義がある。基金を活用した事業等と財政健全化のための協議・計画を進め、持続可能な財政基盤の確立に努める。

先の定例会以降、知事は「地域振興対策・産業振興対策を講じる必要がある」「道・市町・経済界と連携して国への要請を行なう」と答弁した。今後これらの振興対策の柱は絶たれることになるが、どう対策を講じるのか。

庁内が一体となって地域資源や特性を活かした振興方策を検討する。取り崩しが認められた旧基金の有効活用で、産炭地域振興の仕上げとなるよう努力する。

新たな追加財政的支援等を国に求めないことを条件にしたということは、交付税の産炭地域補正・特別交付金の算定方法への配慮、地方債の借換えも求められないということか。

各産炭地域は今回の措置以降、産炭地域対策としては新たな追加財政的支援等を国に求めないことが条件。

(4)事務・権限の移譲に伴う道の指導・助言について

移譲を受ける市町村にとって、判断基準に戸惑う場合や円滑な事務・権限の執行に不安を抱いている。移譲に当たっては、しっかりとした道の指導・助言が必要だ。

必要に応じてマニュアルの配布・事務説明を行なうとともに、相談に応じて助言するなど、今後も適正な事務執行が図れるよう努める。

 

<再質問>

(1)夕張市、空知旧産炭地の財政問題について

道の意思決定は誰が・いつ・どのように行なったかが見えないにも拘らず、市町長は国と道から重い判断・決断を迫られた。知事が道民との対応を欠落させたのと同様に市町長は住民対応ができないまま決断となったのだが、市町長の意思決定への所見は。

文章は地元として道と市町がそれぞれ自らの決意を国へ明らかにする必要があるとの考えのもと協議し、9月25日付で提出することとしたもの。

当事者であった国に、再発防止に向けたとする誓約書を出す理由はなぜか。

自らの決意を明らかにする必要があるとの考えのもと、遺憾の意の表明、今後の基金の運営、財政健全化への対応について文書で報告することとした。

知事が代表世話人である石炭対策連絡会議、世話人である産炭地域六団体連絡協議会等は、7月に国に産炭地域振興策について要望した。道議会も含めての幅広い構成団体の意思だ。にもかかわらず経産省は、新たな追加財政支援等を求めないことが取り崩しの条件と表明している。国への要望との整合性はどうなるのか。

7月時点では旧基金の取り崩しは想定していなかった。その後、市町の厳しい財政状況を踏まえ、旧基金の取り崩しが不可欠と考え国に要望した。

今後も対策が必要との認識を示しながら対策を国に求めないのならば、そこは道が担って行くべきと考えるが認識は。

旧基金の集中的かつ効果的活用で、自立に向け関係市町とともに努力する。

今回の決定は、全国5基金すべてを制約するものだ。あらかじめ他地域との協議はあったのか、決定後はどのような意向が示されているのか。

北海道のみならず福岡、長崎からも旧基金取り崩しの事前要望があり、決定過程でも福岡、長崎、熊本とも協議し、これら地域も国の考えを受け入れたと承知。

 

<指摘>

(1)夕張市、空知旧産炭地の財政問題について

地方分権一括法によって国や地方自治体が対等になったにもかかわらず、誓約書では国の圧力を背景にしながら道が責任を持って市町を指導すると謳っている。民主的地方自治を進めるということに十分留意すべきだ。

 

長尾 信秀(渡島支庁)

(1)北海道新幹線について

経済団体は札幌開業に伴う経済効果を取りまとめたが、観光等サービス業への経済波及効果をどのように受け止めているのか。

道経連の調査によると札幌延伸による波及効果は年間5千100億円、サービス業への波及効果が最も大きいとのこと。道も首都圏はもとより東北・北関東等との交流拡大による大きな経済効果が見込まれ、観光等サービス業振興に大きく寄与すると考える。

昨年7月から行なっている新幹線開業効果活用策の検討状況は。開業まで9年間あるが、その間の産業経済等の状況変化にどのように対応しようとするのか。駅機能やアクセス道路等ハード面の整備は、どのように取り組もうとしているのか。

開業効果の拡大・活用の課題整理や先進県の現地調査など検討を進めている。総合的方策について今年度末をめどに一定の方向性を取りまとめるとしているが、開業までの情勢変化に対応できるよう必要に応じて見直しを行なう。ハード面の整備は道南地域全体を見通した検討が必要であり、検討会議や地域づくり懇談会等を通じ必要な助言を行なうなど、適切に対処する。

観光客の誘致にあたり、青森県とどのように連携しようとしているのか。

情報交換や連携を一層強めながら、合同の観光キャンペーン等の実施を検討したい。

駅部の建設工事費の負担はいつ発生するのか。北斗市・木古内町にどの程度の負担を求めるのか。

工事費負担は来年度から始まり、駅設置予定の市町に対しても一定割合を負担していただくよう、負担割合も含め協議している。

開業により並行在来線となる、木古内・五稜郭間の取扱いに対する知事の考えと今後の取り組みは。

地域住民の足を守ることに最大の力点を置き、経営分離後のあり方について関係自治体とともに検討が必要と考え、できるだけ早い時期に方向性を取りまとめたい。

早期開業はもとより、札幌延伸の実現が道民の願いだ。中央要請も重要だが、道民の関心を高めることも欠かせない。

街頭啓発や講演会を通じた情報の積極的な提供などで、道民意識の高揚に努め一丸となった建設促進活動の展開に最大限の努力をする。

(2)ポジティブリスト制度について

5月の制度導入後、輸入農産物にどのような違反があり、輸入にどのような影響があったのか。

8月末現在での違反事例は、国内産2件に対し輸入品79件。輸入量は近年右肩上がりで増加しいたが、6〜7月の生鮮野菜は前年比5%の減少であり、ポジティブリスト制度導入が大きな要因と考える。

北海道は単位面積あたり農薬使用量は全国一低い水準であるが、亀田農協出荷のかぼちゃから残留基準を超えたヘプタクロルが検出された。残留問題について今後どのような対策をとるのか。

対策チームを設置し原因究明や技術課題の検討、消費者への情報提供について取組んでおり、今後も関係団体と十分連携を図りながら事態の適切な対処と信頼回復に向け万全を期す。

セーフティネットとしてポジティブリスト制度が創設されたように、北海道食料基地の担い手である生産者側に立ったセーフティネット構築を検討すべきだ。

ポジティリスト制度に対応して農薬使用基準の遵守やドリフト防止対策等の指導を行なうとともに、生産履歴記帳やロット管理の徹底、危機管理マニュアル作成等の指導等を行なってきた。回収費用負担に係る保険も開発されているが、ヘプタルロル等の登録失効農薬は対象外となっており、対象農薬の拡大を働きかけたい。

検査体制の強化がブランド力を高めることだ。800種に及ぶ農薬等に対する現時点の検査体制と、今後の対処方針は。

流通段階でのサンプル検査を衛生研究所や保健所で実施しており、ポジティブリスト制度に対応した検査機器の追加配備・更新するなどして検査体制強化を図っている。現在1600検体・100種の検査を実施するとともに、緊急に必要な場合の600種の農薬等を対象とした検査体制を整えている。

化学肥料や科学農薬の低減技術を導入するエコファーマーの認定拡大等、環境保全型農業をどのように推進しようとするのか。

エコファーマーは16年度940件から17年度は1.3倍に拡大。今後も技術開発や普及をはじめ、流通・販売面の支援や消費者への啓発で環境保全型農業の一層の推進に努める。


三津 丈夫(帯広市)

(1)道州制について

浅野・前宮城県知事は、「三位一体改革が道半ばの時期に、道州制導入を言い出す危険性を認識すべき。政府の言い出す道州制案が、国に不利になるはずがない」と言った。まったく同感だが、知事の感想は。

道州制は地方分権を一層推進する取組みであり、検討が国指導で一方的に進まぬよう適切に対応する。

道州制ありきの形から入るのではなく、まず国と地方の役割分担を決めた上で道州制を含む自治のあり方を議論することが道民の信頼と納得を得る近道ではないか。

国から地方に権限・財源を大幅に移譲し、地域の実情にあった地域主権方社会を構築するため、道州制の導入が必要と考える。

道州制特区推進法案の成否が今後の道州制の本格導入に影響を与えるとは思えない。規制緩和や権限委譲の実現手段としては、既存の構造改革特区法や地域再生法で足りると考えるが、推進法案の早期成立にこだわる理由は何か。

道州制特区法案は、個別の規制緩和や権限委譲を行なうのではなく、地方分権推進を目的と明記し、権限委譲や規制緩和、条例の委任範囲拡大等を一体的に提案できるもの。

特区として先行実施することの、北海道にとっての具体的メリットは何か。

地域主権方社会の構築で、本道経済の活性化や道民生活の向上につながると考える。

代表質問に対し第2弾・第3弾の提案を行なうとの答弁だが、北海道開発局には一切手をつけずに、どのような視点で次なる提案を検討しようとするのか。

必要な社会資本整備を計画的推進には北海道開発の基本的枠組み維持が必要。2次提案は事務・権限委譲や条例委任範囲の拡大など、法令面での地域主権を検討したい。

先の道民会議で知事は、2次提案に関連し、道民議論の土台となる素案を出すとの方針を明らかにしたが、どのように世論を吸い上げピンチをチャンスに変えるのか。

幅広く提案をもらい、それをオープンに議論・取りまとめ、国に提案することが重要と考え、条例の制定するなど道内議論を積み重ねたい。

(2)改選期の予算・人事などについて

道税収入や地方交付税の先行きが不透明な中、どのような考え方で明年度の骨格予算を編成しようとするのか。

歳出は政策評価や事務事業を一斉点検し、選択と集中の視点で見直す。歳入は、地方交付税は骨太方針2006の動向を注視し、道税は経済動向を十分留意し年間収支見通しを見極めながら、道政運営の基本経費を中心に編成したい。

現時点における北海道競馬事業の収支見通しを含めた対処方針は。

全日程の4分の3の終了時点で、発売計画額94億円に対し97%の92億円、前年比105%であり、目標達成に一層努力する。本年度の開催状況等を踏まえ、19年度のあり方を適切に検討する。

これまで改選期の人事異動は6月1日に実施してきたが、家族の転勤・転学のことを考えると一般職員の異動は4月1日が望ましい。他の地方公共団体の状況も含め、見解は。

基本的には4月にしているが、役付職員の異動に伴い欠員が生じること等から4月以降の異動も行なう必要もある。本道と同規模の他府県の半数以上が同様の状況にある。

生活拠点の変更を強いる以上、赴任旅費支給は当然だが、その額は18年度で19億円だ。地域限定型採用やUターン形配置転換の導入等、職員の士気高揚、地域活性化にもつながるような対策を検討すべきだ。

転居を伴う異動を最小限とすることや長距離移動を減らすなど、可能な限りの縮減に努めている。採用形態については検討すべき課題も多く、国や他の自治体の動向等について引き続き調査研究を行なう。

4月から給与10%、管理職手当20%や期末勤勉手当など、全国的にも例を見ない大幅な給与縮減を行なっているが、その影響・実情について調べる必要があるのではないか。

支庁等出先機関に勤務する職員との意見交換を通じ、大きな不安や動揺は見られなかったものの、中堅職員には住宅ローンや子ども養育費を抱えており負担感は相当あると思っている。

給与カットは2ヵ年に限った緊急対策であるという約束は当然守るべきであり、次の知事に申し送りする責任がある。明快な答弁を求める。

20年以降はこのような給与の縮減措置を実施しない行財政運営を行なうとしており、最大限取り組む。

<指摘>

(1)道州制について

合併に疲れ、国の出先機関撤退に頭を抱え、支庁制度改革で道から追い討ちをかけられている市町村長の苦悩をしっかり受け止め、国に毅然として北海道の考えを主張すべきだ。

真の道州制を実現するために、道民の参加と協力を得て、道民世論が後押ししてくれるような提案をすべきだ。

道財政は、政策経費に回せる一般財源は0.1%、3兆円予算規模に対し140億円という悲惨な現実だが、目をそらすことなく赤字再編団体への転落を阻止すべきである。

市町村長からは夕張問題をはじめ道庁自体の存廃すら危ぶまれている非常事態の折、道州制という夢をいつまで追いかけているのかとの声がある。職員アンケートでは、知事が何をしたいのかわからないとの意見が多い。夢にうつつを抜かすことなく、道民の痛み・市町村の苦悩を実感すべきだ。


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5.委員会における主な質疑

(1)常任委員会・特別委員会(06年7月〜10月)

総合企画委員会では、佐野法充(札幌市豊平区)議員が8月1日に夕張市の財政運営に関する調査について、9月28日に空知産炭地域総合発展基金問題に関する今後の対応について、高橋由紀雄(空知支庁)議員が9月28日に空知産炭地域総合発展基金問題に関する今後の対応について質疑。

環境生活委員会では、平出陽子(函館市)議員が10月5日に、かぼちゃの残留農薬「ヘプタクロル」汚染問題を通しての環境意識について質疑。

保健福祉委員会では、岡田篤(釧路支庁)議員が8月1日に終末期医療について、林大記(札幌市南区)議員が8月1日に道立中央乳児院について意見、9月5日に介護サービス情報の公表について、10月5日に診療報酬の改定に伴う影響について、須田靖子(手稲区)議員が9月5日に会計検査院の児童扶養手当の実地検査結果について質疑。

経済委員会では、池田隆一(小樽市)議員が8月1日に季節労働者対策について、9月11日に北海道中小企業団体中央会の経理処理について、10月5日に中小企業向け及び勤労者向け融資制度の融資利率の改定について、西田昭紘(釧路市)議員が8月1日に雇用創出基本計画に基づく「平成17年度推進計画」の取組結果について、10月5日に雇用創出基本計画の推進状況等について、木村峰行(旭川市)議員が9月5日に公共職業能力開発について質疑。

農政委員会では、北準一(空知支庁)議員が8月1日に経営所得安定対策について、9月5日に農作物の生育状況について及び農地・水・環境保全対策について、9月11日に道産かぼちゃからの残留農薬検出に係る対応について、10月5日に新たな経営安定対策について、保村啓二(網走支庁)議員が9月5日に品目横断的経営安定対策について、長尾信秀(渡島支庁)議員が9月11日に道産かぼちゃからの残留農薬検出に係る対応について質疑。

水産林務委員会では、福原賢孝(檜山支庁)議員が10月5日に日本海のスケソTACについて質疑。

建設委員会では、田村龍治(胆振支庁)議員が9月5日に大雨被害に伴う災害状況について質疑。

文教委員会では、高橋亨(函館市)議員が8月1日に新たな高校教育に関する指針について、勝部賢志(江別市)議員が8月1日に新たな高校教育に関する指針について、9月5日に、石狩管内の通学区域について、佐々木恵美子(十勝支庁)議員が8月1日に、新たな高校教育に関する指針について質疑。

産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会では、北準一(空知支庁)議員が8月2日に空知産炭地域総合発展基金の運用に関する実態調査等ついて、8月10日に、8月30日に、9月6日に、空知産炭地域総合発展基金の運用ついて、10月5日に旧産炭地問題ついて、星野高志(札幌市東区)議員が8月10日に、空知産炭地域総合発展基金の運用ついて、10月5日に旧産炭地問題について、三津丈夫(帯広市)議員が8月30日に、空知産炭地域総合発展基金の運用について、9月26日に産炭地域活性化基金の取り崩しについて質疑及び意見。

北方領土対策特別委員会では、佐野法充(札幌市豊平区)議員が9月6日に、日本漁船の越境問題及び北方領土返還等について質疑。

青少年・少子対策特別委員会では、高橋亨(函館市)議員が7月21日に、北海道認定子ども園の認定基準の考え方(案)について、9月6日に北海道認定子ども園の認定基準(案)について、10月5日に北海道認定こども園の認定の基準に関する条例案について、平出陽子(函館市)議員が7月21日に、北海道認定子ども園の認定基準の考え方(案)について、8月2日に社会的養護が必要な子どもの支援について、9月6日に会計検査院の児童扶養手当の実地検査結果について質疑。

(2)第三回定例会予算特別委員会

  第三回定例会予算特別委員会は、9月28日〜10月4日に開かれ、第1分科会で高橋亨(函館市)議員が認定こども園認定基準条例について、福原賢孝(檜山支庁)が地域医療について、市町村行政に関わる道の指導助言のあり方について、集中改革プランと市場化テストについて、指定管理者制度について、関与団体について、道職員の職場環境等について、平出陽子(函館市)議員が社会的な支援が必要な若者の自立について、三津丈夫(帯広市)議員が夕張市・空知旧産炭地問題について、新型交付税について、地方分権について、新幹線について、地上デジタル放送について、国の地方財政運営について、道の財政指標と今後の道財政運営について、池本柳次(帯広市)議員が北海道への移住促進について、第2分科会(保村啓二委員長)で北準一(空知支庁)議員が河川整備・洪水防止対策等について、林業・木材産業の振興について、漁業振興について、地域産業振興について、一村一雇用おこしについて、季節労働者対策について、池田隆一(小樽市)議員が酪農対策について、中等教育のあり方について、蝦名清悦(札幌市北区)議員が夕張市・空知旧産炭地問題について、格差拡大と学習権保障について、内心の自由に係る教育のあり方について、平出議員が地域における若者の就労支援について質疑した。
 総括質疑では、北議員が季節労働者対策について、三津議員が夕張市・空知旧産炭地問題について、地方財政について、地方分権について知事に質した。

<附帯意見>

1.旧空知産炭地域の5市1町の不適切な長期借入について、道が承知しながらも適切な対応をとらずにきたことは遺憾である。一括償還の財源が「産炭地域総合発展基金」の取り崩しによって確保されたが、今後の事業選択が真に地域の自立に資することになり、持続可能な財政構造が確立されるよう、道としての責任を果たすべきである。

1.札幌医科大学の独立行政法人化にあたっては、「新たな行財政改革の取組み」を徹底するとともに、地域医療に貢献することなどを通して、道民に信頼される大学づくりを目指した大学改革を強力に推進すべきである。

1.「新たな高校教育に関する指針」は、本道高校教育の改善充実に資するものである。平成20年から導入の高校配置計画案の策定に当たっては、地域の声を十分に踏まえ、本指針への道民理解を深めるべきである。

1.本道の季節労働者対策では、特例一時金の存続を国に強く求めると共に、暫定二制度が平成19年度以降廃止されるところであるが、「通年雇用促進支援事業」(仮称)などの実施に向け、道は積極的に取り組むべきである。

(3)認定こども園について

  青少年・少子対策特別委員会に付託された認定こども園認定基準条例案については、制度の周知、実効性等をめぐっての論議が展開され、条例採択としては異例の意見を附しての可決となった。

<附帯意見>

1.認定こども園は、教育・保育並びに地域における子育て支援環境を整備する上で、大きな役割を果たすことが期待されている。道は事業の円滑な実施に向けて、市町村、事業者、利用者等に対し全道各地での説明会を開催するなど制度の周知を図り、広く道民の理解を得られるよう努力すべきである。

1.急速に進む少子化・女性の社会進出・核家族化などに伴う子育てへの支援が必要とされていることにかんがみ、地域の実情に応じ、認定こども園における子育て支援の充実に努めること。

1.認定こども園においては、子ども及び保護者の視点に立ち、教育・保育及び子育て支援の実施できる対策の整備が求められることから、財政支援等の充実に努めるよう国に要望すること。

1.認定こども園は、多様な設置主体の参入が予想されることから、認定に当たり、市町村の意向を十分踏まえ、適切に審査するとともに、運営状況についても関係機関と連携を図り指導していくこと。また、認定こども園制度の施行後について、審議会など第三者機関による施行状況の検証を行うこと。

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6.当面する課題と会派の対応

(1)地方財政問題について

 17年度の道決算は、史上初の赤字となった。財政の弾力性を示す指標である経常収支比率も、99.9%。総務省が導入した実質公債費比率は18年度で19.8%で、都道府県別では長野県に次いで下から2番目。

  2年間で1800億円を捻出するとして、道民や市町村に多大な痛みを強いる「財政立て直し」を進めているのに、財政は急速に悪化している。伸び悩む道税、縮減されようとする地方交付税、借金である道債発行すらが難しくなる状況を示して、対処策を質問したのに対し、知事は国の地方財政対策について「あり方によっては、道、市町村に深刻な影響を及ぼすことになりかねず大変な危機感を持っている」との認識は示したものの、対処策については、「道内市町村や地方六団体と連携し、あらゆる機会を通じて国に強く主張する」と答弁するにとどまった。その危機感が単に削減一色の財政立て直し路線に結びつくだけであれば、道民生活や市町村行政の危機を加速させるばかりとなりかねない。
  唐突に個別条件交渉方式への移行を迫られた市場公募債、国による政策誘導につながるインセンティブ要素を持ち込もうとする新型交付税などについては、今後の推移を見守るとしているが、霞ヶ関の都合による地方財政縮減に、市町村などの意思を結集して対処していくとの意欲は見られなかった。

(2)夕張市・空知旧産炭地域の財政問題について

 夕張、空知旧産炭地の財政問題については、論議の進行過程にある。しかし、明治以来の国策であった石炭産業が、エネルギー転換の中で一挙に崩壊し、その閉山対策、地域対策という経過があり、そこに地方財政の一方的な急縮減があったことが大きな要因であるにもかかわらず、国は自らの失政、関与を認めず、地域側の財政規律のみの問題として描き出そうとしている。国策転換のツケ、旧北炭のツケを地域に押し付け、夕張の観光振興策を地域の頑張りのケースともてはやしながら、手のひらを返したように、自己責任、自業自得を言っている。

 ところが、知事は、こうした地域自己責任での描き出しを、地元や他旧産炭地との協議どころか、庁内論議もないまま、独断で受け入れ、政府・与党に対して、前代未聞の「誓約書」を提出し、この中で、国が産炭地振興策に幕を下ろすことを認めてしまった。また、この文書で、当該市町の人件費カットや住民負担増等の行財政改革を「強く助言」と表明し、国と地方、道と市町村の関係を上下関係のままで認識していることが露呈した。

 知事は、産炭地振興を所管してきた経産省出身であり、空知旧産炭地の財政問題の発端となった、空知産炭地域総合発展基金の不適切な運用手法決定時に北海道経産局長だったのだ。
  にもかかわらず、政府・与党に産炭地振興策の打ち切りで押し切られたことに対しては、「新たな追加財政支援等を国に求めず、基金の集中的かつ効果的な活用を行うことによって、産炭地域振興の仕上げとなるよう、自立に向け、関係する市や町とともに努力していく」との答弁で終始、今後の産炭地振興は、道が責任を持って進めるとの姿勢を示すこともなかった。

 夕張市を除く4市1町のうち、特に財政状況が厳しい歌志内市、上砂川町については、“救済措置”なしで、一括償還を行えば、財政再建団体に転落することが確実であり、来春の知事選を前に、複数の財政再建団体の発生を回避するための、高橋知事の“危機先送り”の手段でしかない。「厳格運用」の枠をはめられた取り崩しの具体像は未だに見えず、取り崩しが満度にできたとしても、財政状況が大変厳しいままであることは、道自らが質疑を通じて明らかにしている。

 夕張市の財政再建問題の行方は、不透明そのものだ。財政規模に比しての負債規模の大きさは、前例がない。本当に負債処理計画は組み立て得るのか。山間部の土地形状の中で居住が分散型の同市での住民サービスをどう確保するのか。
 地域の自己責任論のみに矮小化されるべきではないし、それだけで解決していける問題ではない。北海道自体を含め、自治体財政は急激に悪化しており、旧産炭地域の苦闘を、明日の自治体・地域全体のすがたと受け止めて対処していかねばならない。

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