7月8日
第2回定例道議会〜有事三法「慎重な取り扱いを求める」民主意見書は否決


 国会で審議中の有事法制関連三法案をめぐり、民主、自民、公明、共産の4会派が意見書を提出し、自民党の「制定を求める意見書」案が賛成多数で可決した。
 可決した意見書のほかは、民主党・道民連合が「慎重な取り扱いを求める」、公明党が「国民・近隣諸国の一層の理解が得られるよう努める」、共産党は「撤回を求める」をそれぞれ提案し、起立採決となった。
 否決された民主の意見案、可決の自民案は次のとおり。

民主案

 「有事法制関連三法案」の慎重な取り扱いを求める意見書

 今国会で審議されている「有事法制関連三法案」は、すべての国民に協力義務を課すとともに、財産の保管、供出さらに医療、輸送、建築、土木などの従事者の協力、エネルギーに確保、言論や通信関係など、罰則の明記を含めて、国民生活のあらゆる分野に強制力が働く内容になっている。
 また「緊急事態」「有事」の定義が広範であいまいであるばかりか、武力攻撃事態については、「恐れ」や「予測される場合」を含めて、極めて広い範囲を想定し、有事の概念がとめどなく拡大されることが懸念される。
 さらに、国民の生命、身体、財産を保護するなどの重要な部分の法制化が先送りされ、地方自治体に対する具体的な説明が不十分なまま、総理大臣の指示権、代執行権が明記されるなど、国民の基本的権利を侵害する恐れがあるばかりか、地方自治の根幹に重大な影響を及ぼすことが危惧される。
 よって、国民の間に賛否が二分される関連三法案については、今後とも地方の意見も尊重しながら冷静かつ慎重に審議しなければならないので、今国会では廃案を含めて、慎重に取り扱うことを強く求めるものである。

自民案

 国民の生命と財産を守る武力攻撃事態対処三法案の制定を求める意見書

 我が国の武力攻撃に対して、国民の生命・財産をを守るため、平時より万全な危機管理体制を整備し、適切な対応を取り得る法整備を行うことは、法治国家として当然である。
 現行の自衛隊法では、外部からの武力攻撃が起きた場合に対処するための防衛出動の規定はあるが、実際に、防衛出動となった場合に自衛隊のみならず、警察、消防、あるいは国の諸機関と地方公共団体との協力をどのように行なうかなどについては、明確になっていない状況にある。
 したがって、我が国を防衛するための対処措置の明確化と、そのために必要な法整備が不可欠である。
 法整備がなされないまま、万一、武力攻撃に直面した場合、超法規的措置がとられかねず、無用な混乱と人権侵害をもたらすことが懸念される。
 よって、国においては、武力攻撃事態に対処するための明確な方針と「武力攻撃事態対処関連三法案」が早期に制定されるよう、次の事項について要望する。
                      記
一 有事法制は、国の平和と安全及び国民の人権を守るために必要であり、早期に法案成立を期すべきである。
二 国民保護、米軍支援等に関する個別法について、国民や地方自治体の幅広い意見を聴取しながら、速やかに検討し、法制化を図ること。