6月27日
第2回定例道議会〜沖田龍児議員の一般質問〜


代表格の一般質問に沖田龍児議員(苫小牧市)が立ち、有事法制への対応、日高横断道問題、エア・ドゥ問題、産業廃棄物処理処理などについて知事に質した。

沖田龍児議員のホームページ

(1) 有事法制について
(2) 国と自治体の関係について
(3) 日高横断道について
(4) 構造改革特区について
(5) 農業農村整備事業に関わる官製談合問題について
(6) BSE(牛海綿状脳症)問題などについて
(7) エア・ドゥについて
(8) 産業廃棄物処理について
(9) 教育問題について
は質問者発言、は答弁者発言>

(1)有事法制について
国民から疑問や反対が噴出しているいわゆる有事法制三法案は、即刻廃案とし、ゼロから論議しなおすべきと考えるが、認識は。
首相の代執行権や自治体の役割、国民保護の措置が十分明らかにされておらず、国民的合意のもと対処されるべきである。
欠陥が数々指摘されている同法案における地方自治体と国の関係、国民の権利保護についての認識と所見は。
具体的内容は2年以内に整備される法制にて定めるとあるが、その内容を明らかにするよう提言しており、全国知事会等と一層連携を図る。
小樽市が再三取り止めを要請してきた米軍艦船が本日寄港したが、道は港湾所在市を積極的にバックアップするべきだ。
小樽市の寄港取り止め要請は承知し理解しているが、港湾管理者の判断を尊重したい。
(2)国と自治体の関係について
国は国庫補助負担金の廃止・縮小や地方交付税改革、税源移譲など議論しているが、判断を待つのではなく、積極的にあるべき自治体の姿、役割分担を発信するべきだ。
道州制を展望した分権型社会モデル構想を策定しており、役割分担や税財源のあり方など検討の上、提唱したい。
(3)日高横断道について
公共事業は優先度を勘案し、効果的、効率的に進める必要があるが、知事の言う「選択して集中」の背景と意図は。
一層の重点化・効率化を図り、限りある財源を有効活用し、早期に社会資本整備の効果を現すことが重要と考える。
日高横断道の建設について、見直しとも受け取れる発言をされたが、その真意と、今後の進め方は。
静内中札内線整備の意義は現在も変わらないが、完成まで多額な事業費と長期間を要することから、進め方について検討するとともに、国や地元自治体と相談したい。
(4)構造改革特区について
構造改革特区への期待が高まっているが、この構想が生み出す効果についての認識は。
規制緩和のもと新たな事業機会の創出や新規参入が促進され、地域経済の活性化につながるものと期待する。
従来の地域振興策の評価及び構造改革特区との相違点、特区構想の効果についての見解は。
交通の確保や福祉の充実、産業基盤整備などにより、住民生活の向上が図られてきた一方、地域の自立が課題となっている。特区は財政支援措置を中心とする地域振興策と異なり、民間主導による構造改革に資すると考える。
道がベンチャー創出、エネルギー、農村再生の特区構想に絞り込んだ理由、特区の地域概念や範囲、推進によってめざす産業群は。
地域が持つ潜在的可能性やこれまでの取り組みなどから構想を検討しており、法的枠組みなど国の動きを見ながら、本道にふさわしい特区形成が図られるよう取り組む。
知事の提案する地方分権特区の考え方は。
道州制を展望し、国の権限と財源の移譲により自らの判断と責任で地域経営を行うという、地方分権を先導する試みとして提唱した。
(5)農業農村整備事業に関わる官製談合問題について
議員のほか知事や道庁幹部の名前の記載があったことへの認識と、これら問題の道民への説明責任のあり方について所見は。
記載された経過は確認できなかったが、可能な限り明らかにしたい。入札制度改善行動計画策定により公正な入札・契約手続きの執行に努めている。
道行政の透明性確保の観点から、議員との対応規範の明確化や接触の顛末を公文書化して情報公開の対象とすることへの見解は。
政府の対応に関心を持つとともに、職員倫理条例の遵守や情報公開制度の適切な運用により行政プロセスの透明性確保に不断の努力をする。
入札制度の新たな改善策の検討についての見解は。
入札制度改善行動計画の最終年度であることから、過去三年間の結果を検証し、入札等監査委員会の意見等踏まえながら、検討したい。
(6)BSE(牛海綿状脳症)問題などについて
道の提案する原因究明のためのサーベイランス特別対策事業について、国が率先すべきことを求めたのか、また農水省が示した見解は。
農水省は四頭の患畜と同時期生まれの牛の検査を検討しているが、道は今後とも検査の促進策を国に積極的に働きかけたい。
感染源の疑いのある肉骨粉の輸出国、飼料工場、流通業界への立ち入り検査と情報公開に総力をあげるよう国に強く働きかけるべきだ。
国はそれらの調査を実施したが感染源や経路を究明できておらず、あらためて動物油脂等に重点をおいた再調査に着手しているが、引き続き、徹底調査を強く働きかける。
「牛海綿状脳症対策特別措置法」に対する見解は。
安全な牛肉の安定供給、関連産業の健全な発展に向け制定されたが、全頭検査などを円滑に進めるためには様々な課題がある。
特措法に基づき2歳以上の死亡牛の全頭検査が来年4月から行われるが、年間4万頭の死亡牛が出る本道では施設、検査員ともに決定的に足りなく対応は困難では。
現在の検査・処理体制は2千2百頭程度であり、体制を早急に整備する必要がある。
農水省は全頭検査に必要な施設整備費を一部負担する方針のようだが、原因をつくり出した国が全額負担するべきである。
検査体制の整備や経費の国庫負担をはじめ、検査マニュアルの明確化や準備期間の確保など強く申し入れている。
わが会派が提唱した食肉の安全と安心を得る認証制度は、いつから導入されるのか。
生産履歴を表示した販売をモデル的に取り組んでおり、年内を目途に検証し、その結果を踏まえ出来るだけ早い時期に導入できるよう取り組む。
一昨年発生した口蹄疫の侵入防止対策と、原因の疑いがある輸入稲ワラにかわる道産稲ワラの利用拡大の進捗状況は。
国と連携した防疫対策強化の他、関係者が一体となって侵入防止に万全を期している。道産稲ワラの生産供給組織育成に取り組んでおり、今後とも自給率向上に努める。
(7)エア・ドゥについて
民事再生法申請という事態になった要因と、知事の所見は。
米国テロに伴う保険料負担増や価格競争による収入源などで急激に経営悪化したが、リース料削減や全日空との提携を進め、さらなる経営再建を図るため民事再生法申請に至った。残念であるが、今後とも「道民の翼」として飛び続けることを期待する。
民事再生法申請による債権者、株主、取引先、利用者などへの影響は。
取引先や利用者に影響は特段生じないが、出資者資本や大口債権者への影響が懸念され、今後の再生計画の中で明らかにされると考える。
同社の存続意義についての考えは。
提携合意の中で、創業精神である「道民の翼」を尊重・堅持するとされており、今後もロープライスリーダーとして道経済の活性化に寄与すると考える。
道は負債総額60億円の約3分の1を占める最大債権者であり、今後、減免が想定されるなど厳しい対応を迫られると考えるが。
再生計画案が示された時点で検討し、議会議論も踏まえ、適切に対応したい。
(8)産業廃棄物処理について
PCB廃棄物の保管状況と、事業者への指導など十分行うべきだ。
平成10年度調査の結果、4年度と比べPCB廃棄物の一部が不明となっており、事業者に保管状況届出の徹底と立ち入り検査や調査を行うなど、一層厳正な指導に努める。
PCB廃棄物処理施設の立地場所として、室蘭市が適当であるとした経過は。
誘致要請があった芦別市、室蘭市を検討対象とし、敷地面積確保や科学技術集積など総合的に検討した結果、室蘭市が優位であると判断し国に報告した。
周辺住民の理解を得るための説明状況と、環境への影響や輸送体制など安全性確保は。
室蘭市は6月10、11日の住民説明会にて誘致経過と毒性や処理方法の説明を行った。国や室蘭市と連携した事業の安全性確保とともに、環境監視や情報提供体制の整備で地元の理解に努める。
処理施設整備や管理運営経費の道負担と雇用創出の見込み、事業が完了する10年後以降の施設活用方法は。
施設整備は環境事業団がPCB廃棄物処理基金を活用し行い、道も昨年度から基金に拠出している。処理機関や雇用・施設利用方法は国や事業団にて決定される。
苫小牧港が、室蘭港などとともに総合静脈物流拠点港の指定を受けたが、今後の苫東開発への影響と道の苫東活用方針は。
苫小牧東港の整備が着実に進められることが期待され、道もリサイクル関連産業の誘致、集積に努める。
使用済み自動車処理の現状と、今後の処理の考え方は。
昨年度の抹消登録車24万台のうち6割が処理され、リサイクル可能部品以外がシュレッダー処理された。今後、自動車リサイクルシステムが促進されるよう関係団体と協議を進める。
使用済み自動車処理は民間事業として成り立つと考えるか、また道外から受け入れる考えはあるか。
自動車リサイクル法の早期制定により事業が円滑に推進されると期待する。道外からの搬入が具体化した場合、廃棄物等の処理に係る指導指針に基づき対処する。
自動車リサイクル法案による再資源化の目標達成には、リサイクル技術の確立のための研究・実証施設が必要だ。
技術開発は重要であり、苫東地域におけるリサイクル関連産業の展開方針を踏まえ、企業の誘致活動と併せ国の公的プロジェクト導入を要請している。
苫小牧市によって使用済み自動車リサイクル施設立地推進協議会が設置されたが、道の取り組み姿勢は。
官民一体の協議会設置は、施設立地推進に向け大きな弾みになるものであり、道も委員として参画し推進したい。
苫東内の産廃処理業者が悪質な違反の繰り返しで停止処分を受けたことにより、同社の社員が新会社設立のうえ当該施設を借り受けての処理業許可申請したが、法の網をくぐり抜ける行為であり許可すべきでない。
木くず破砕施設の借受け及び処理業は申請内容は法に適合しており許可したが、管理型処分場は、停止期間はもとより施設改善が確認できるまで使用できない。
こうした業者によって、リサイクル基地苫東のイメージダウンにつながりかねない。
新会社に対し維持管理状況の定期報告をさせるほか、立ち入り検査を随時行うなど厳しく指導する。
同社が苫東内の処理を一手に引き受けている現状であり、今後リサイクル基地として成熟するためには根本的な見直しが必要ではないか。
適切な処理施設及び処分地を地域内に整備することとしているが、いずれにしても立地した処理業者の監視・指導を徹底する。
(9)教育問題について
新教育長に、多くの課題を抱えた本道教育の現状認識と、取り組み姿勢を伺う。
学校の統廃合や不登校児童生徒の増加、環境問題や情報教育の推進など、様々な課題を抱えていると認識しており、これら解決に向け多くの方々と連携し、本道の自然や文化、地域特色を生かした教育の推進に最善の努力をしてまいる。
地方分権議論が高まる中、教育行政は文部科学省などの過度な介入により、教育現場と道教委の間に信頼関係が欠如しているが、教育の地方分権についての認識は。
教育行政においても地域の主体性が求められていると考え、多様化する道民の要望に的確に答える施策の展開を図りたい。

<再質問>
(1)BSEについて
道の特別対策事業は、本来、国が率先して対応すべきであり、国が疑われる牛全頭を買い上げ、全国的に検査しなければ感染経路の全容解明につながらない。
原因解明のためには、全頭検査や飼料調査に加え、全国的なサーベイランス検査が必要であり、今後とも国に対し助長策の創設について積極的に働きかけたい。

<指 摘>
(1)米海軍艦船の小樽寄港について
知事は小樽市の苦しい立場を理解すると答弁したのだから、政府、米軍に向けて寄港取りやめを申し入れるなど、一歩踏み込んだ対応をとるべきだ。
(2)日高横断道について
見直しの考えが示されたが、世論が大きく分かれる課題は説明責任を果たすことが必要であり、時のアセスメントや政策評価条例の活用で、この問題を取り扱うべきだ。
(3)農業農村整備事業に係わる官製談合問題について
知事の認識は道政の最高責任者として不十分であり、道民が納得する誠実な説明責任の履行を強く求めるとともに、再発防止対策の検討に向け議論を深める必要がある。
(4)エア・ドゥについて
道の働きかけで企業や自治体が出資・融資に応じ、共鳴して出資した道民もいるのだから、第三者的物言いでは済まない。誤りなき取り組みと、議会・道民への速やかな情報公開・説明責任を果たすよう指摘する。
(5)PCB廃棄物の適正処理について
事業内容は国や事業団の決定にゆだねられているが、住民理解を得るために計画の段階から情報の完全公開を原則に進めるべきだ。
(6)苫東地域における産廃処理業者について
産業廃棄物は、法により都道府県の責務で処理することとされているが、責任に見合った権限が不十分であり、国に対し法律の改定や運用見直しを主張するべきだ。
(7)教育の地方分権について
本道教育の自主性と主体性確立のため、教育関係者との対話と信頼関係の再構築を早急に図るべきだ。